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ぶりっ子少女の夢は玉の輿  作者: 猫目 しの
異世界の日々
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海はドキドキ出逢いの場?②

 



「……魔物は居ないみたいだな」


「ああ、声も全く聞こえないぜ?」




シアンたちもこの洞窟に魔物が一匹も居ないことは疑問に思ってるみたい。

洞窟は魔物の住処になりやすいらしいし、もし魔物が居なかったりしても盗賊のアジトであったりするから全くの気配がないのはあり得ないみたい。


私以外は警戒しながらも洞窟の奥に奥に進んで行く。




【わ・た・し~はかわいいこ~。 あた~まもよく~ていいこなの~】




……何この変な歌っぽいの。

音痴だし、意味わかんないし、聞いてるだけで鬱陶しい感じがあるわ。




「リル、どうかしたの?」


「だって、さっきから聞こえる歌が鬱陶しいのよ。 フィアは何とも思わないの?」




私がどんどん不機嫌になってきたのがわかったのかフィアが心配そうに声をかけてくる。

どこにいるかわからないけど、こんな音痴な歌を私に聞かせるなんていい度胸ね。




「歌……?」


「リルディアは何言ってるんだ?」




アルトが止まれば私たちの歩みも止まる。

は? この子供のような声がみんなには聞えてないの?


私にだけ聞こえてるってこと?




「……気をつけろ、リルディアにしか聞こえないってことは魔物だ」


「リルディアちゃん、どこから聞こえるかわかる?」




私に聞こえるって言ったらその可能性もあったわね。

シアンたちが警戒してるので私は聞こえてきた声の方に集中する。




【だ・けど~、ここには~かわいそうなわたしだけ~】


「あっちの方ね」




聞えてくる鬱陶しい歌をどうにかしたいから早く行くわよ。

私にしか聞こえてないからどんなに鬱陶しいのかもわかってもらえないだろうし。


私は分かれ道があってもただ声の聞こえる方に進んで行く。




「あれは……」




奥に進んで行くと少し広い人工的に作られたであろう場所にたどり着いた。

洞窟なのに綺麗に削られてるし、……それに小さいけど家もある。




「家だね」


「何でこんなとこに家が?」


【ひゃー! 何ですかあなたたちは!】




家に驚いてる私たちの目の前に現れたのは桃色の髪で羽の生えた手のひらサイズの小さい人?だった。

いや、人はこんなに小さくないし……もしかして虫の獣人でも居たりするのかしら?


わたわたと手を動かしてる姿は虫に見えなくもない……。




「ここに声の主が居るのか?」


「誰か人が作ったみたいな感じだな」


「は?」


【でも、わたしのこえはだれにもきこえないからね】




シアンたちは何を言ってるわけ?

声の主も何もちゃんと目の前に居るじゃない。


確かに小さいから見失ってしまうかもしれないけど、本当に目の前なんだから見失いもしないでしょ。




「目の前に居るじゃん?」


「え?」


「あ?」


【ほえ?】




小さい獣人?すらも何か驚いてるみたいだけど何なのよ。

あ、でも私にしか聞こえない声なんだからもしかしたらこれも魔物なのかしらね……。




「どこにいるんだ?」


「だから、目の前に居るじゃん!魔物だとして声は私にしか聞こえないかもしれないけど姿は見えるでしょうに」


【え? え? なんでこのにんげんはあたしがみえてるのー!!】




シアンたちは辺りを見回しながら警戒してるけど……もしかして、これは私にしか見えてないの?

小さい獣人……じゃなくて魔物かもしれない生き物は私に姿が見えてるからかわたわたしてる。


とりあえず、攻撃してくる様子もなさそうだから捕まえてみた。




【ひゃー! つかまった! にんげんにつかまった!】


「魔物のくせにうるさいわね」


【うう……わたしはまものではないもん……】




私にしか聞こえてないんなら魔物でしょう。

わたわたはしてるけど、ちゃんと捕まえてるから逃げれはしないみたい。




「リルディアちゃん、何か捕まえたの?」


「ライアたちには見えてないの?」


「……うん、リルの手が何かを捕まえてる形になってるのはわかるんだけど……」


【わたしははなのようせいだもん!】




花の妖精……確かに見た目は魔物に見えないけども。

妖精が居るなんて話聞いたこともないし……。




「魔物曰く花の妖精なんだって」


【だから、まものじゃないのー!】


「妖精様!?」




いきなり妖精だなんて言われても知らないんだから仕方ないでしょ。

何か子供の絵本とかにはあった気がしないでもないけど……あんまりそっち系の絵本はあまり読まなかったからね。


私は知らないけどフィアたちは知っているみたいで驚いているけど”妖精様”って何?




「妖精様は大昔はたくさん居て僕たち人間や獣人たちに恵みを与えて下さっていたんだよ。 だけど、欲深い人間のせいで妖精様は乱獲され姿を隠してしまわれたんだって」


「私もおばあちゃんから聞いたの。 妖精様がいらっしゃっていた時は恵みのおかげで森もイキイキとしてて獣人たちは妖精様を崇めていたんです。 もちろん、今でも妖精様は私たち獣人の神様です」




ふーん、この本当に妖精かもわからない生き物が獣人たちの”神様”ねえ……。

会えるアイドルならぬ会える神様みたいな感じだったのかもね。


でも、この小さいのが神様ってのは信じられないわね。


 

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