旅行は海へ④
今日はリファイナに行く日である。
あのみんなで買い物に行った日からは特に何もなく平和ないつもの日常を過ごしていた。
リファイナに行くのは馬車が数台用意されているのでそれで行くみたい。
ただ、それは初等部の二年までみたいで中等部の三年からは自力で目的地まで向かわないといけないみたい。
貴族が多いのにモンペとか出ないの?って思うけど理事長が帝だから文句は言えないのかも。
昔から学園の理事長は帝の誰かがやってるらしいからモンペ対策なのかもね。
ただ、自力でだから馬車を使うのも有りらしいから貴族は大体馬車で向かうって聞いたわ。
貴族でも徒歩で行く人も居たって話だったけど、相当な変わり者よね。
私は面倒だから馬車で行きたいけどチーム次第よね。
「私、海って初めてぇ~」
リファイナにつくと私たちは今日の宿泊先に案内される、学園が所有している合宿所みたいなとこがリファイナにあるみたい。
街からは歩いて二十分くらいかしら?
海が見える合宿所って遊ぶ気満々って感じはするけど。
「今日は来たばかりだから好きにしていいみたい」
「じゃあ、海に行く?」
強化合宿のはずだけど多分貴族に不満を持たれないようにしてるのかもしれないわね。
特に今年からは五大貴族の息子娘に王子まで居るんだもの、いくら帝でクレームを防げるのかもしれないからってちょっとは配慮してるのかも
「そうね、アルト達も誘わないと」
フィアは最初は暗かったのに明るくなってきたわね。
可愛い私と居るんだからいつまでも暗いままでいるわけないわよね、フィアは私の事が大好きなんだから。
フィアとライア達を探していると女共に囲まれてるライアとシアン、離れたとこで見てるアルトが居た。
「まるでハイエナね」
「ハイエナ?」
ああ、この世界にはハイエナはいないから言っても意味がわからないわね。
ハイエナと似たような魔物の事をラースに聞いた事あってわね、えーと……確か……。
「リシャンドみたいって事よ」
「……あー」
私が言った事に納得できるのかそれ以上の反応はなかったけど否定はしないみたい。
離れていたアルトが私たちに気づいてのカ少し安堵したような笑みを浮かべて近づいてきた。
……こうして見るとアルトも悪くない顔してるのよね。
貴族は獣人ってだけで嫌がるだろうけど、平民には人気があるんじゃないかしら。
「助かった」
「囲まれていて大変ね」
「ああいう女は苦手だぜ」
もしかしたらあんな女共が好きな趣味の悪い男もいるかもしれないけど少数よね。
ライアはその肩書から近づいてくる女が多いし、シアンもイケメンだから人気あるのよね、父親はギルドマスターだから将来も有望よね。
ライアの親友だから将来は側近になる事も確定してるみたいだし。
「ライア王子~、シアン君、一緒に行きましょう?」
「私たちと一緒のが楽しいですよ!」
シアンは好きな人以外の他の女に興味ないみたいだから誘われてもただつまらなさそうにしてるわね。
ライアも興味ないけどシアンの様にはっきりと断れないのか苦笑いしてる。
無理強いしようなんて自分に自信がない証拠よね
私? 私は可愛いんだから誘いを断る男のが駄目なのよ、今まで断った男なんて居ないけど。
「ライア~、シアン~、お待たせぇ。 待たせちゃってごめんね?」
このまま放置して行く事も出来るけどライアを他の女になんか譲るつもりはないので慌てたように駆け寄ると上目遣いで見上げて可愛く首を傾げる。
女共は一瞬ぽかんとした間抜けな顔をしていたが、すぐに般若みたいな表情に変わる。
可愛い私に醜いあんたたちが勝てるわけないじゃない。
身の程を知りなさい。
「待ってないよ。 ごめんね、連れが来たみたいだから僕らは行くね」
馬鹿な女達にも優しいのは王子だから仕方ないのかもしれないわね。
ライアだって選ぶ権利があるのよ。
あんたたちみたいな嫉妬にかられる醜い女より、可愛い私を選ぶなんて当たり前じゃない。
「五大貴族だからって無理矢理王子に迫るなんて最低よ!」
「そうよ、盲魔を相手させられるなんて可哀相!」
はぁ、何でここの女は揃いも揃って同じ言葉しか言わないのかしら。
それでこの私が傷つくとでも思ってるわけ?
貴族にとったり魔力が大事なのかもしれないけど、私としたらどうでもいいわ。
「……ふええ、ライア~」
うるうると瞳を潤ませぎゅっとライアの腕に抱きつく。
怖がっているように体を震わせると馬鹿な女は騙されてるのか勝ち誇ったような表情をしながら私を見ている。
そんなぶっさいくな顔を晒していいわけ?
ライアが自分たちの味方をするなんて頭の悪い事でも思っているんじゃないかしら、そんなわけないのに馬鹿みたい。
「リルディアちゃんは権力なんか使ってないよ。 僕らが一緒に居たいだけさ」
女共は自分たちの味方をしてくれると思って居たライアが私を庇ったのでショックを受けてるみたい。
何で自分の味方をしてくれるなんて馬鹿な考え持ってたのかしら?
私には全く分からないわ。




