デート⑩
「ランクが高ければその分依頼料も高い。 飲んで使ってしまう奴もいるが貯めてる奴もいるだろう」
そっか、シアンはずっと前からギルドに行くから色々知ってるんだね。
飲んだくれは面倒だから嫌だけど、家を買ってお金を自由に使わせてくれるなら旦那が家に居なくてもいいもんね。
高ランクの依頼なら数日居ないとかあるだろうし。
冒険者が有りになるならシアンも有りね。
まあ、今更演技するのも意味ないし、シアンはライアが好きなら私を好きにはならないでしょう。
「冒険者ねぇ、考えたことなかったわ。 家を買ってメイドとか雇えるくらいのお金持ちなら有りかもね」
「……いつまでに結婚したいとかあるのか?」
「学園卒業したらすぐにでも。 学園卒業したらすぐに政略結婚させられるだろうしね」
学園が六年制だから16までが限度ね。
今から探すのもいいかもしれないけど、10歳はまだ若すぎるかしら?
メイドを雇えば私は遊んで暮らせるから楽よね。
それより、何で私はシアンに結婚相談みたいな事してるの?
でも、シアンは暁みたいな安心感があるのよね……。
まだよくわからないけど、これからもクラスは一緒だろうし……数年このまま居たら暁やラースみたいに親友にしてあげてもいいかも。
「ふふっ、シアンになら何でも話せそうね」
出会ってまだそんなに経ってないけどね。
私の素を知ってるのはライア、シアン、フィア、アルトの四人だし。
でも、他の三人にはあまりこう言うの言えないかも。
フィアならまだ出来そうだけど、私の事なら何でも否定しなさそうなのよね。
「……そうか」
「ええ、シアンも何か相談があれば仕方ないから聞いてあげてもいいわよ? 好きな人が居るって話だったし、プレゼントの相談でもいいわ」
「いや、……大丈夫だ」
「そう?」
折角、今良い気分だからこの私が相談に乗ってあげると言うのに。
シアンにプレゼントを選ぶセンスがあるとは思えないわねー。
「シアンの好きな人ってどんな人なの?」
サバイバル演習の時に聞いた話によれば虐めを黙認したり人に媚びたりする女って話だったけど……。
改めて思うけどやっぱそんな女のどこがいいのかわからないわ。
あれ? でも、シアンってライアが好きじゃなかった?
ライバルだと思ってたけど……好きな女が居るのならただの男の友情なのかしら。
それにしては、行き過ぎた友情にも思えたけど私の気のせいなのかも。
「勉強出来るのに馬鹿、まだ人に媚びたりしてるのに鈍感で。 自分大好きで、愛されて当然って思ってる奴」
「聞いてる限りまともではなさそうね」
良い所一つもないけどシアンはそんな女が好きなわけ?
「……だが、一緒に居たい。 可愛い……とも思う」
いつもの無表情だけど恥ずかしいのかシアンの頬が少し赤くなってるのがわかる。
ベタ惚れなのねー。
いつもと違うからちょっとドキッとしたじゃない。




