デート④
審査って言っても簡単なものみたいね。
何かを攻撃させたりとかじゃなくて本当にただ指示に従うかってだけ。
物を取ったりとか、素直に影に戻るかとか、こんな簡単なことだったら従魔登録する人たくさんいるんじゃない?
ルシリフルは私が最初に忠告したからか素直にシアンの指示に従っている。
「……うん、大丈夫そうだね。 じゃあ、これに魔力も登録お願いね。 同じ種族でも魔力は一匹一匹違うから何か起こった時にわかるからね」
シアンとルシリフル、二人とも同じ紙に魔力登録するみたいね。
紙にはよくわからない魔方陣も書かれてるけどあれが何か関係あるのかしら。
家の本には魔方陣について書かれてたのが少なかったからあまり勉強出来てないから見てもわからないのだけど。
魔力を登録したのか一瞬だけ紙が淡く赤になったり黒く光った。
「終わったのか?」
「ああ、これで終わりだよ。 後は従魔にこれをつけておいてくれ、そうすれば街中を歩いても問題ないからね」
おじさんがシアンに渡した物を見れば真っ赤な首輪らしき物だった。
らしき、ってのは首に巻いても何重にも巻かなければならないほど大きいものだったから。
シアンがルシリフルの首にそれを通せば見る見るうちに縮んでルシリフルの首にピッタリになった。
魔道具ってこんな事も出来るんだ。
まあ、大きい魔物に従魔の証をつけるの大変だから最初から大きい方に合わせてるのかな。
ルシリフルは小さくなれるから問題なかったけど。
『やっと終わったか。 リルディアの頼みではなかったらこんな面倒な事やらなかったぞ』
別に頼んだわけじゃないわよ。
さっさと終わらせないと色々面倒でしょうが、私が。
「ルシリフルは影に戻れ。 いくら従魔でも街にデスドラが居ると混乱が起こるかもしれない」
『何だと、やっとリルディアに会えたと言うのにまた影に入れと言うのか! 我は嫌だぞ!』
「ルシリフル」
シアンの言葉にギャアギャアと騒いでるけど、私に迷惑かかる様な事しないでよね。
アンタとはこれから学園でも嫌でも会えるんだし、さっさと影に戻りなさい。
にっこりとルシリフルに笑顔を見せればギャアギャア騒いでいたルシリフルがピタリと止まった。
私の意図が分かったみたいね。
『……仕方ない。 リルディア、また会おう』
ルシリフルは名残惜しそうにしながらシアンの影に戻った。




