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ぶりっ子少女の夢は玉の輿  作者: 猫目 しの
異世界の日々
109/123

妖精を守る……話?⑥

 



「魔族道がどこに作られてるのかわからないから調べるなら人海戦術しかないわね、そこらは私にはどうでもいいから帝で勝手にギルドに頼むなり国に任すなりしてよ」


「ギルドに話すにしろ、国王様に話すにしろ、帝会議で決める必要がある。 魔族については他に何かわかるか?」


「いいえ、魔族は妖精を狙ってる、それだけしかわからないわね。 知りたいのであれば魔族を生け捕りにするしかないんじゃない?」




実際は魔族は元人間だとか、魔王は最初の勇者だったとか色々知っていることは知ってるけども、それは今は言う必要のない情報だわ。

今言ったとこで混乱するに決まってるし、もう少し私が有利な時に言った方が得よね。


こんなに帝が集まるんなら私がシアンに言って、シアンから帝に言って貰った方がいいわ。

私は自分が偉くなりたいのではなくて自由に楽しく暮らしたいの、その為にお金に苦労なんてしたくないし、面倒事なんて背負いたくない。




「魔族を生け捕りか……中々難しいな」


「もう知ってることは全部話したんだから帰っていい? 後は帝で話すことだし、一般人の私はもういいでしょ」


「……セシルトが一般人かどうかは今は置いて置くとして……確かにこれからは帝としての話し合いになるか。 部屋に戻ってもいいが宿からは出るなよ」


「はーい」




やっと堅っ苦しい話し合いが終わったわ、ひらひらとディオ先生に手を振ってから私の部屋に戻る。

ミィもサイスも私について来たし、会議の詳細はわからなくなったけども聞いたら聞いたらで巻き込まれそうだからいいわ。


ベッドに横になると小さなため息が漏れてしまう、帝に負けるつもりはないけども話し過ぎて疲れちゃったわ……。

魔族は本当に余計なことをしてくれたわね……魔族が現れなければ私があんな説明することもないから疲れることもなかったし、面倒なことに巻き込まれることもなかった。


次会ったら絶対に許さないんだからね。




【リルディア~】


「何?」


【んとね、ミィかんがえたの!】




にこにこと満面の笑みを浮かべ寝転んでいた私に近付いてきたミィに少し嫌な予感がしながらもとりあえず聞いてみる。

ミィは基本的に機嫌が良いんだけど、ミィが何かを考えてる時は私に不利な時がたまにあるから嫌なのよね。




「何をよ」


【リルディアはミィたちのみこだからくににきたらいいとおもうの!】


【ああ、一度来るのはいいよね。 巫女であるならば許しも頂けるだろうし、それが僕とミィフォレントなら余計にね】




……考えてたってそのことなの?

別に妖精の国なんて行きたくもないんだけど……フィアやアルトや風帝なら嬉しがって行くかもしれないけども私は興味ないからね。


妖精の祝福を受けていいことって言ったら魔法が使えることぐらいだけども、私は魔法が使えなくても問題ないもの。

必要のないのにそれは私に得って言えるのかしら?


使えるのは使えるからあれば使うけどもなくても問題はないし……。




「巫女って認めてないんだけど」


【リルディアが認めようが認めまいが僕らが決めたんだから巫女だよ。 今現段階では妖精の巫女ってわけではなく僕らの巫女だけどね】




妖精の巫女とミィたちの巫女って何が違うのよ……もしかして、その妖精王ってのに認められたら妖精の巫女になるってこと?

それなら余計に行くのが面倒になるんだけど。




「面倒」


【ふむ、リルディアならそう言うだろうね。 でも、聞いた話ではリルディアは家に帰りたくないんだよね? 今度長期の休みがあるって人間たちが言ってたけど?】




……あー、それは忘れてたわ。

この強化合宿が終わったら長期の夏休みに入るのよね……実家が遠い生徒ならばそのまま学校の寮に泊まるってことは可能なんだけど、家はセルディアを迎えに馬車が来るのよ。


セルディアなら私一人でここに残るのは許さないでしょうし、でも家に帰るのも嫌なのよね……。

妖精の国に行くってことはセルディアには話せないけどもディオ先生になら言っても問題ないから上手くセルディアを誤魔化してくれるでしょう。


風帝が私の護衛として残るみたいな話もあったけど、いくら風帝が行きたくてもミィやサイスが許さない。

魔族が来るかもしれないのはこっちに居ても同じだし、それを考えると利益はあるかもね……卒業しても家には帰りたくないしね。




「妖精の国ってそんなに近いの?」


【近いかどうかって言われたら近くはないよ。 でも、僕らと一緒ならすぐさ】


【リルディアといっしょだとうれしい!】




別にミィを喜ばしたいから行くわけじゃないんだけどね……でも、家に帰りたくないって私の得になるから行くのよ。

多少面倒があったとしてもこっちに居るよりマシでしょう。




【なら、決まりだね。 行く時は僕か居なければミィフォレントに言えば連れて行くよ】


「はいはい」




はあ、ディオ先生に説明しなきゃいけないけどもそれは学校に戻ってからにしよ、もう今日は色々あって疲れちゃったからもう寝ることにするわ。

帰る時は起こしてくれるでしょう……。



 

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