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ぶりっ子少女の夢は玉の輿  作者: 猫目 しの
異世界の日々
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妖精を守る……話?②

 



「確かにそれはそうだが……」


「あたしが妖精様を拝見出来ればあたしが守るけども、それはあたしには出来ないことだからね。 ……残念だけどあたしにはあたしに出来ることをやるよ」




風帝は妖精の為だから私の味方をしてくれるし、火帝のシアンも私には戦わせるつもりないみたいだからね。

土帝はそもそも私を戦力として見てないみたいだし、雷帝も似たような感じ、水帝であるディオ先生だけちょっと物言いたげだったけども諦めたのか大きなため息をついた。


他の帝がディオ先生の味方するならまだどうなるかわからなかったけど、私に戦わせようとしてるのはディオ先生だけだもんね。




「ああ、じゃあ妖精様のことはセシルトに任せる。 何かあればすぐに報告しろ、特に妖精様を保護したらだ」


「はーい」




ふふ、これで私はのんびりと平和な時間を過ごせるわね。

妖精の保護なんてそんなに保護する妖精が居るわけもないし、ミィとサイスの話を適当に流しながら家を出る準備をしなきゃいけないわ。


今のギルドランクではまだまだ初心者のままだし、休日は姿隠してギルドランクを上げる為に勤しみましょうか……今の内にお金も貯めておかないと貧乏旅なんて嫌だもの。




「フロレインは護衛だな……セシルトは報告しなさそうだからお前がするんだぞ」


「……ああ」


「えー、失礼ね」




ディオ先生が私のことを信用してないのはわかるから別に言わなくていいわよ、報告するつもりはもちろんなかったけど。

さて、話も終わったでしょうし……そろそろ部屋に帰っていいかしらね?




「……まだ終わってないぞ」


「まだ終わってないの? 妖精を守るって話で纏まったじゃない」


「妖精様との出会いのことと今回風帝が倒した魔族のことも話さないと駄目だろ」




すっごい面倒なんだけど……別にその話はシアンが居たんだからシアンに話をさせればいいのにさ。

ミィたちとの出会いだなんてそんな楽しいことでもないし、どうせ話した所で妖精が見えないんだから意味ないしね。




「はあ、仕方ないわね……。 えーと、ミィと……花の妖精と会ったのはその魔族の戦いの次の日ね、授業がなくなったからチームのみんなで海で遊んでたのよ。 そうしたらその内の一人が洞窟を見つけて中に入ったのよ」


「因みにそんな所に洞窟があるってことは報告であったが中に何かあったなんて俺は聞いてない。 中に妖精様が居たのはこいつらが戻って来て聞いたのが始めてだ」




先生たちが見た時は何もない洞窟って言ってたらしいしね。

それは私が聞いたことではないけどもディオ先生にわざわざ嘘の報告なんて他の先生がする必要はないでしょ。




【ああ、それはあそこはリトの大事な場所だからね。 リト自らが人間に見つからないように隠したんだよ、ただリトも全員から隠すようではなく何かしらの条件に当てはまる者には見えるようにしてたみたいだけど】


「何かしらの条件?」


【ああ、それはリトしか知らないけどね】




じゃあ、他の先生はその条件に当てはまらなかっただけで見つからなくて、アルトは逆にその条件に当てはまったから見つけたってことね。

その条件が何かはわからないけど……もしかして、アルトが獣人だからとか?




「ディオ先生、サイスが言うにはあの洞窟には何かしらの隠蔽の魔法が掛かってたみたい。 何か条件が合えばあの洞窟は見つかるんだって」


「……隠蔽の魔法だと? そんな魔法があったなんてそんなことは知らないが……雷帝、知ってるか?」


「いや、俺様も知らない魔法だなー。 そんな魔法があるなら色々と便利なのにな」




帝であるディオ先生たちが知らないってことはリトって人のそれは魔法じゃなくてもしかしたら能力なのかもしれないわね。

確かそのリトって人も勇者だったみたいだし、何かの能力があったのは確実だものね。




「セシルト、妖精様はその魔法を知ってるのか?」


「知ってるの?」


【うん、あれはリトの能力の一つだよ、確かリトは”想像した魔法を全て使える”って言ってたかな? アニメとか漫画ってのを見て色々勉強してたんだって】




アニメは漫画は別に勉強するものではないと思うんだけど……まあ、こっちにはないものではあるからサイスが知らないのも無理はないね。

でも、属性が一つしかない世界で何の魔法でも使えるってのは強いかもねー。


私には必要のないものだけどね……でも、これは魔法じゃないからディオ先生にも説明しにくいわ……。

……あ、でも……リトって人は魔族じゃなくて普通に生活してたんだから勇者だってことは言ってもいいんじゃないかしら?


それなら、変に誤魔化すこともないから説明も簡単だし。




「その人、リトって人なんだけど勇者なんだって。 だから、魔法じゃないみたい」


「勇者!?」


「リト!?」




リトって人が勇者だってことに驚いてるディオ先生とリトって名前に驚いてる雷帝。

ディオ先生が驚く理由は勇者だからってことだからわかるけども、土帝はリトって人を知ってる風だけど……雷帝も難しそうな顔をしてるし。



 


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