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ぶりっ子少女の夢は玉の輿  作者: 猫目 しの
異世界の日々
104/123

妖精を守る……話?

 



それならそうとさっさと言えばよかったのに……私が戦わないといけないかと思ってびっくりしちゃったわよ。

私が戦わなくていいならまだやりようはあるし、今ならここに帝が五人も居るんだからそれだけで戦力になるわよね。




「サイスが言うには魔族からも姿を消してるはずなのにどんどん妖精が捕まって殺されていくんだって。 だから、魔族をどうにかして欲しいみたい」


「もちろん、妖精様を殺そうとするだけで許されないのにそれを実行に移すなんて魔族は全員殺されるべきだよ。 あたしたち獣人はリルディアに賛成するね」




風帝は妖精ラブだから絶対に一人でも魔族を倒そうとするだろうなってのは誰でもわかることだよね。

あの筋肉馬鹿な魔族を殺した力があれば大体の魔族なら殺せそうな気がするし、他の獣人も風帝に憧れてるみたいだから戦力は増えるわ。


それに妖精を崇めてるのは獣人だけじゃなくて人間の中にも居るだろうしね。




「魔族はどうして妖精様を狙って居るんだ?」


【それは簡単だ、リルディアには話したと思うけど元勇者、現魔王が自分が生きる為に僕たちを殺してるんだよ】




あー、そう言えばそんなことを言ってた気もするわね……確か帝たちが集まって来る前だったから今日聞いたはずなんだけどどうでもいいから忘れてたわ。

……でも、それを説明するとなると魔族が元人間だってことも説明しないと辻褄が合わなくなることも出て来るかもしれないし……。


もう少し時間があれば帝だろうが納得出来るストーリーを作ることだって可能なのに、こんなすぐならボロが出る可能性があるわ。

それならここは沈黙するのが金なのかもしれないわね。




「それは知らないみたいだわ。 でも、魔族を倒さないと妖精は全員居なくなってしまうわね」


【ふーん、このことは言わないんだね。 まあ、言うか言わないかはリルディアが決めていいよ。 僕たちは魔族が居なくなればそれでいいからね】


「妖精様を狙うなんて卑怯な奴らだ!」




私が誤魔化したことも誰も気づいて居ないみたいで風帝は魔族への怒りを高めてるみたい、ミィもサイスも何も言わないから私が黙っているのは問題ないみたいね。

魔族を殺せれば私はそれでいいし、その後はのんびりと玉の輿を狙いましょう。




「本当に妖精様が言ってるのか?」




土帝は私が本当のことを言ってるのかどうかを疑問に思ってるみたい。

まあ、ミィたちと話せるのが私だけしかいないから私を信用してなかったら私の話を信じないのも当たり前って話よねー。


でも、ミィもサイスも私の味方なんだからいくつでも嘘をつけるんだからね?




「サイス、私の言ってることが合ってるなら右手に水球を乗せて。 間違ってるなら何もしなくていいわ」


【リルディアも悪い女だね~、僕がここで何もしないを選ぶわけないとわかって言ってるんだからね。 もちろん、僕は僕らの巫女の味方だよ】




私の出した右の手の平にサイスが小さな水球を出した、にやにやと笑って居る所を見てるだけでアンタも悪い妖精だけどね。

手の平に水球が現れたのを見れば土帝は一瞬ディオ先生の方を見たけども何かに納得したように頷いた、ディオ先生が水球を出したと思ったのかしらね。




「嘘ではないようだな」


「なら、決まったな。 妖精様を守る為にも魔族を倒すか」


「当たり前だ、妖精様に危害を加えようとするなんて許されるべきではない!」




上手いこと帝たちに魔族への敵意を植え付けることが出来たから私の任務はこれでいいし、私はこのまま戦いからフェードアウトしましょうかね。

後は帝に任せていればどうにかしてくれるでしょう、これ以上はか弱い女の子である私が関わるべきことではないわ。


サイスも私自身が戦う必要はないって言ってたしね。




「じゃあ、魔族の件は帝に任せていいでしょ。 これ以上可愛い私に魔族なんて危険なモノは関わらせないで欲しいわ」


【もちろん、リルディアはミィがまもるからだいじょうぶだよ! あんなカチカチのにんげんなんかにはまかせられないんだからね!】


「魔族と戦える戦力は多い方がいいんだが……」




はあ、ディオ先生はこんなに可愛い私に魔族と戦わせようとしてるの?

私は自己防衛以外ではあんまり戦いたくないし……でも、このままではディオ先生に参加させられそうになるからどうにかしなきゃね……。




【なら、リルディア。 僕ら妖精を保護するって言えばいいんじゃないか? ここに居る人間はリルディアが僕らが見えるって理解してるからなっとくするんじゃない?】


「私はサイスに言われて妖精に出会ったら保護するように言われてるもの。 妖精を連れた私が魔族の前に出れるわけないでしょ?」




サイスの言葉に頷いたら本当に妖精を保護しなきゃいけなくなる可能性は高いけどもそれよりも私は戦いたくないわ。

負ける気はないけども”絶対”なんてことはないからね、確率が1パーセントでもある時は無理をしてはいけない。


私はこんな若くで死ぬつもりはないんだから。




「ディオ、妖精様をお守りすることは非常に大事な任務だ。 魔族はあたしが殺しつくしてやるから問題ない」




 

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