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ぶりっ子少女の夢は玉の輿  作者: 猫目 しの
異世界の日々
103/123

始まる帝会議⑧

 



「妖精王様の命令があるから姿を見せることは嫌。 リルディアが何故僕たちがわかるのかはわからないけども他の人間には興味ない」




風帝が私が通訳した言葉にがっかりした様子を見せてるけども空かれてないんだから仕方ないわよね、昔の欲深い権力者が悪いんだからそこは人間が悪いってことで納得するしかないわ。

ミィもサイスも私以外の人間と交流する気もないみたいだし。




「何故、リルディア・セシルトだけ特別なのか? 盲魔であり妖精様の好きな魔力の豊富な者とは違うが?」




雷帝の次に土帝が質問してるけども、土帝の言葉に私大好きなミィは怒ってるのかむすっとした表情のまま青紫色の何かの花びらがぽろぽろと溢れているけど……これは何かしらね?

他の帝はこの花びらが何かわかっていないのか不思議そうにしていたけども知っているのか雷帝がぎょっとしたような顔で花びらを見ている。




「あー、もしかしなくても……妖精様って怒ってる?」


「雷帝?」


「これってトットリトルの花だからさ。 この花って猛毒なんだよな、傷とかに花の汁が入るだけでも危険だし、少量でも体内に入ると致死量になる。 食用の花と似てるから間違えて食べてしまう農民も居るって話だ」




綺麗な花って思ってたけどそんな危険な花なのね……こっちだけの花かもしれないけどこんな危ないの出さないでよね。

私の体に傷がつかないように戦ってるから傷なんてないけど、もしもってことがあるじゃない。


毒の花が生やせるなら毒消しになりそうな植物もあるかもしれないからちゃんと毒消しはしてくれると思うけどさ。




【にんげんなんかまりょくはどれもおなじだもん。 にんげんのくせにリルディアのまりょくないことばかにするなんて……】


【ただの人間より巫女であるリルディアの方が立場は上なのに何言ってるんだろうね。 リルディアはこの世界唯一の巫女なのに】




……巫女になったつもりはないって言ってるでしょ、私が特別なのは当たり前だけどね。

ミィは私大好きなのはわかってたことだけども意外とサイスも私のことが好きなのかしらね?




「人間なんか魔力が誰も同じなのにリルディアのこと馬鹿にするなんて……って」




サイスの言葉は通訳しない、巫女だなんてバレたら何を言われるか分からないし……別に言う必要はないことだもんね。

私がわざと言わなくても問題ないのかサイスは楽しそうににこにこしてる。




「……本当にそこまで妖精様に好かれてるなんて羨ましいねえ」


「でも、これは確かに問題だな……言葉だけでこんなに怒るなら危害を加えようとしたらどうなるのか」


【リルディアいじめるにんげんはゆるさないの!】




ふんすっと鼻息の荒いミィは腕を組んでるけどもミィがやったとこで怖くもなんともないんだけど……。

まあ、でも私を守ってくれるならそれはそれでいいかも、たまになら給料としてミィの好きなお菓子も作ってあげてもいいし。


そう言えばミィは甘いもの好きだけどもサイスも好きなのかしらね。




「リルディアは俺のが守るから大丈夫だ」


【むぅ、このかちかちにんげん! リルディアはミィがまもるの!】


「学園に居る間は俺かフロレインが見ていた方がいいな。 他の帝が学園なんかに来たら騒ぎになる」


「それがいいな」




風帝は少しどころか結構不機嫌そうだけどね、そんなに妖精と一緒に居たいんなら変わってあげてもいいくらいなのに……ミィとサイスがどんどん妖精を増やしそうな気がするのよね。

これ以上妖精を増やされても嬉しくもなんともないからね。




「そう言えば妖精様はどれぐらいいらっしゃるんだ?」


【そうだね……今は百くらいかな。 隠れて住んでる者も多いが魔族に捕らわれ殺される仲間も居るからね】


「今は百くらいで、魔族に捕まって殺される妖精も居るってさ。 ……あれ、アンタたちって人に姿を見せないんじゃなかったの? 魔族は別ってことかしら?」




妖精王に言われて人間の前に姿を現さないって言ってたのに魔族は別なわけ?

でも、魔族は元人間って言ってたからあんまり変わらない気がっするんだけど……それとも魔族になったら妖精の姿が見えるのかもね。




「……魔族殺す」


【それは僕らにも不思議なんだよね。 僕らの姿は魔族にも見えないはずなのにどんどん仲間が捕まって殺されていく。 だから、巫女であるリルディアに手伝って貰いたいんだよね】




風帝が魔族に殺意が芽生えるのはこの話を聞いたらそう思うのは分かるけども、サイスはそんな危ないことを私にさせようとしてるの?

私がそんな最前線に出るわけないじゃない。




「嫌よ、私はそんな危険なことはしたくないわ」


「どうしたんだ?」


「私とサイスの話でディオ先生には関係ないもん」


【まあ、すぐにとは言わないよ。 そこらの人間の力を使ってもいいんだからね】




……それもそうね、こんな可愛い私が戦いの最前線に出るなんてありえないもの。

風帝なら妖精の為って言えば喜んで魔族を皆殺しにしそうだし、他だって馬鹿な権力者以外なら魔族と戦おうとするわね。


サイスの言う通りわざわざ私が戦う必要ないわ。



 

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