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ぶりっ子少女の夢は玉の輿  作者: 猫目 しの
異世界の日々
102/123

始まる帝会議⑦

 



「で、その後に現れたのが一本角を生やした褐色の男だったのよね。 後ろから攻撃されたからよく分からないけども多分火魔法だったと思うわ、後ろからこんな可愛い女の子を襲うなんて魔族は本当に卑怯よね」


「闇魔法以外も使えるのか!?」


「リルディアがそんな嘘をつく必要性はない」




当たり前じゃない、私がこんな嘘をついて何の意味があるのよ……私に得がある場合はどんな嘘でもつくけどもこんなつまらない嘘をついた所で私に何の得もないわよ。

私だって魔族となんか会いたくないのに今回三人目の魔族に会っちゃったんだもん。


世界はこんなに可愛い私に試練を与えるなんて……可愛いって本当に罪なんだから。




「闇魔法以外も使えるとなると結構大変だな」


「そうかい? そんなに強くなかったけどね」


「そいつがただ魔族の中でも弱いだけだったんだろ。 人だって強い者も居れば弱い者も居るしな」




あー、でも後から来たハイドって呼ばれてた魔族だっけ?

確かにあの魔族は最初の魔族よりも強そうに思えたかなー、すぐにライアたちが来てくれたからあまり戦ってはないけども。




「魔族が闇魔法以外を使えることはまだ他の者には秘密にしといた方がいいだろうな」


「変に混乱招きそうだしね」




まあ、それがいいでしょうね……ただでさえ魔族が現れたなんて知られたらパニックになることは必須でしょうし、それに加えて他の属性魔法が使えるなんてねー。

特に馬鹿な貴族がうるさいことこの上なさそうだし、黙ってるのがいいでしょ。




「その後はシアンたちと合流したわ」


「……軽く魔法を撃ち合ったぐらいだが、あれは本気ではなかっただろうな。 時間がないと言っていたから何か理由があるのだろう」


「魔族が居なくなった後に宿に帰ればディオ先生が待ち構えていて、シアンとディオ先生が帝って教えられたんだよね」




別に帝ってことは知りたくもない情報だったけどね、帝を落とそうかは考えていたのはいたんだけどシアンとディオ先生でしょ?

落とせそうにないからあんまり知っても意味ないんだよねー。




「はあ……水帝、こんな子供に正体を明かしたんか」


「こいつらが何か大事なことを隠しているのはわかったからな。 セシルトのことは信用ならねえ、他の奴らも隠し事をしてる、強引にでも聞き出すしかないだろ」


「へえー、水帝がそこまで言うのは珍しいな」




最初っから疑われていたからリル悲しい……なんて言うつもりはないけどさ。

男ってば簡単に靡くだけの馬鹿ばっかだったからディオ先生に疑われるのはちょっと面白い刺激にはなったかなー、こっちの人ってそんな簡単に落とせない人多いからね。




「まあ、妖精様の祝福を受けたからそう危険なことはないと判断した」


「当たり前だろう! 妖精様が選んだ人間に悪い奴がいるわけないさ」


「風帝なら妖精様が黒と言えば白も黒になりそうじゃがな」


「妖精様の仰ることは全て正しいからね!」




私が能力者ってことは言いたくないからディオ先生が上手く誤魔化してくれてよかったわね。

風帝ならミィかサイスが言えば私のことを疑うのを止めて気にしなくなるんでしょうけど、雷帝と土帝がわからないからね。


自由がなくなるのは絶対に嫌だもん。




「風帝ほどではないけど、俺様も妖精様とどこで出会ったのか知りたいなあ?」


「ここら辺はわしはあんまり来たことはないが……風帝が妖精様と出会っておったらうるさいだろうしな」


「最初に出会えていたらあたしにもチャンスはあったのか……」




風帝の言うチャンスは絶対になかったでしょうけどね、妖精王からの命令で人間の前には姿を現さないみたいだし……サイスもミィが居なかったら出て来なかったしね。




【えー、ミィはリルディアいがいいやー】


【そうだね……リルディアは面白いからね。 だからこそ巫女にしたんだから】


「なりたくてなったわけじゃないから」




黙っていたはずなのに急に色々と話すから思わず否定してしまったじゃない。

いきなりの私の言葉に帝たちの視線がまた私に向いたのでまたため息ついちゃう、ため息ばっかついてるなんて私が苦労人みたいじゃないの。




「妖精様はずっとお側に居るのかい?」


「……ずっとじゃないけど……今は一緒に居るわ。 花の妖精の方は今まで一人だったからまだ子供っぽいのよね」


「妖精様の声は俺様達には聞えないから通訳してくれるか?」




それが一番面倒なんだけどねー、でも風帝も土帝も聞きたそうにしてるからこれは断るってこと出来ないのかしら……?

ちらっとディオ先生の方を向けば小さく頷いてるから少しは通訳しろってことなんでしょうね。




「面倒だから少しだけよ」


【まあ、リルディアの為だから仕方ないね】


「よーし、妖精様はリルディアに姿を見せてますけど他の人には姿は現さないんですか?」




ああ、一応妖精である二人にはちゃんと敬語で話すのね。

獣人が特に妖精を崇めてるって聞いてたけど人間が崇めてないってわけじゃなかったものね。




【ミィはやだ! ようせいおうさまにいわれてるもん】


【そうだね、リルディアが何故僕たちがわかるのかは謎だけども他の人間に興味はないかな】



 

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