表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ぶりっ子少女の夢は玉の輿  作者: 猫目 しの
異世界の日々
101/123

始まる帝会議⑥

 



「そうだな、学園に通ってる内は帰る必要はないからまだ隠せるだろうが」


「本人は納得してるのか?」




一応あれでも私の両親ではあるからそこを気にしてるのか雷帝の言葉に全員の視線が私に向いたけどもその心配は私には必要ないわ。

”あれ”を私は両親だと認めてないもの、隠すことも自分で決めてるしアイツらの為に私が何かするつもりも言うつもりもない。




「ああ、私はあれを両親と認めてないわ。 だからあれの為に私は何もしない」


「ふーん、火帝と同じ年なのに冷めた子供だな」


「そうだね、火帝の方がまだ子供っぽいかもね」




私の言葉に土帝が訝しそうに、風帝が楽しそうにしている。


まあ、二度目の人生だから普通の子供よりもちょっと冷めてるのは自分でもわかるわね、あの神にムカつくことも言われるし。

ちゃんとこの世界で生まれたシアンの方が子供っぽいのは当たり前よ、ただ強いだけの子供なんだから。




「……そんなことはない」


「そうだよなー、火帝は子供っぽいっよなー!」




否定するシアンを馬鹿にするように笑ってる雷帝、雷帝にむすっとしてるみたいだけどシアンは何も言うつもりはないみたい。

そんな帝たちの様子にディオ先生はため息をついたけども咳払いをして全員の注目を集めた。




「では、今回の魔族のことについて会議をする。 今回現れた魔族は三体、一体は風帝が殺したが残り二体は火帝と戦闘中に逃亡。 その内の一体は学園の生徒に危害を与えようとしたらしい、魔族からしたら人の命は限りなくどうでもいいことなのだろうな」


「魔族は何をしようとしたたんだ?」


「そこは詳しい話はセシルトが妖精様から聞いている。 セシルト、一から説明しろ」




ディオ先生の言いたいことはわかるんだけど命令されるのって嫌いなのよね、ミィやサイスには私しか聞けないから私に説明してって言うのはわかるんだけどさ。

帝だから人に命令するのは慣れてるのかもしれないけども私は嫌。




「ディオ先生~、リルに命令しないで。 リル、命令されるの大っ嫌いだからさ~。 お・ね・が・いしてくれるならちゃんとリルもやるんだからね~?」


「はいはい、気を付けるからさっさとしろ」




私の言葉を適当に流すディオ先生にイラッとするけども今回のことは仕方ないから私が大人になってあげるわよ、ディオ先生は寝る前には私に感謝しなさいよね。

でも、一体ディオ先生はどこから説明しろって言うのかしらね……。




「魔族と出会ったとこから説明すればいいのかしら? それとも魔族の目的だけ?」


「あー、最初っからのがわかりやすいな」


「仕方ないわね。 ……私が最初に魔族に出会ったのは強化合宿初日の夜ね、馬鹿女たち三人に呼ばれて森に行った時よ。 白髪に角が二本、口からは鋭く尖った牙があったわね、頭は悪そうだから下っ端の魔族かもしれないけど。 その魔族が現れた時に従えていたのは青白い顔をしていたけども人間だった気がするわ。 逃げた馬鹿女たちを追って行ったからどうなったかはしらない」




少し前のことだからはっきりと覚えてはないんだけども……あの馬鹿な魔族のことを覚えていても仕方ないし……あの人間を操る能力だけは対処しなければならないけどね。

操られてるだけの人間を殺してしまったら罪に問われるのかもわからないし、今後こんなことがまたあるなら麻痺毒を使うしかないわ。




「水帝、確認はしてるのかい?」


「ああ、操られていたらしい男たちは居た。 しかし、口封じの為か他の理由があってか全員生きてはいない」




あら、それなら殺しても問題ないかもしれないわね……なんて、好き好んで人を殺したりなんかするわけないけどね。

なるべくならあの感覚を思い出したくないし……。




「まあ、男たちについてはどーでもいいんだけど……魔族は自分たちが人間である私たちよりも強く素晴らしい生き物だと思ってるんでしょうね、攻撃ってか遊んでる様子だったわ」


「それぐらいの能力があるってわけか……」


「そんなに強くなかったけどね、その魔族。 魔法も使ってなかったし、何か条件があるのか私を操ることも出来ないみたいだったし。 体術も私と同等ってよりも私より下かもねー、毒も効いたから相性もあるのかもしれないけどさ」




あの魔族は本当に弱かったわ、毒の効き目はあんまりよくなかったけど即効性じゃなかったってだけだから長時間戦えば問題ないのよね。

あれぐらいなら逃げながら戦えばいいし、もしかしたら全員が全員毒が効くかもわからないからそこは試してみないといけないけど。




「魔族によって能力が違うってことか」


「それが本当なら問題だよな。 もし、国王様が操られでもしたら国は大変なことになるぜ」


「その魔族の条件も調べなければならないな。 人を操る魔法なんて初めて聞いたが魔族特有の闇魔法かもしれない」




帝たちが話し合ってるけどもここで魔族が元人間なんて言ったらパニックにはなりそうね。

これは魔族の襲来より後に聞いた話だからこのまましばらくは黙っておきましょう。


今後はまた魔族と戦うこともありそうだから魔族が使う闇魔法についてもちょっと調べた方がいいかもしれないわね、戦闘狂ってわけじゃないからあまり戦いたくはないけども。


 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ