おにごっこ
他人にくらべて 大きいボクは
他人よりちょっと 小さいボクは、
他人とはまったく 馴れ合わないボクは、
他人よりずっと 考えるボクは、
一斉に走り出した君たちを 見つめて 迷って。
どっちに行くの あっちに行くの わかんないな。
気がつけば ボクはとりのこされて。
いいや、ボクはずっとここにいよう。
ずっと、一人でここにいよう。
でも、やっぱりちょっと寂しいな。
君たちを 追いかけようかな。
ボクも走り出そうかな。
でも、どっちに行けば正解かな。
ほらほら おにさん、手の鳴る方へ。
ボクをからかう その声を聞いて。
あれ、違うみたいだ。
ボクをみちびく その声を聞いて。
音の鳴る方へ 鳴る方へ 走って 走って
そしたら 待っててくれた。
「つぎはなにしてあそぼっか」