【プロットタイプ】好きで嫌い
注意事項1
起承転結はありません。
短編詐欺に思われたら申し訳御座いません。
上手い回答が出来ない人間なので、感想欄閉じてます。
これは読者様の問題ではなく、私の問題。
詳しく知りたい方は代表作の『作品と作者の注意点』に書いてあります。
注意事項2
諭羅も結構、我儘だからね。
好き嫌いは別れそう。
私の兄さんは神経質なところがある。必要以上に絡んで来る人は勿論、人の声がはっきりと聞こえる様な場所も好まない。だから、鏡花さんと瑠衣さんの話が盛り上り、気に障ると、さっさと帰る事もある。
「予定を思い出した。失礼するよ。さ、帰るよ羈裡」
「あ……待って、兄さん……。すいません……」
私は何も言わない瑠衣さんと、笑顔で手を振る鏡花さんに頭を下げて、その場を後にした。
諭羅と羈裡が去った後、俺達は近所の喫茶店に入り、改めて珈琲を直す事にした。物静かな空間に流れるのは、優雅なクラシック。考え事をするには良い空間だった。
俺と鏡花はそこでで珈琲を注文し、来るまでの間、会話をする事にした。
「絶対ゆらりぃ、私のこと好きで嫌いだよねぇ」
俺達と落ち合った諭羅は少し疲れた顔をしていた。何時もの寂しげな眼の真下に黒を塗り、妹に支えられる様にして、この場に来た。
だが、鏡花は『そんな事は気にしない。今は自分がしたい様にする』という気分であったらしく、追い討ちでも掛ける様に、ハリのある声を飛ばし続けた。
その結果、精神的に参ってしまったらしい、諭羅が離脱した。そしてその付き添いであった、羈裡も寄り添う様にしてその場を去った。
「今の諭羅にお前の馬鹿デカイ声は酷だったってだけだろ」
彼奴は潔癖症な上に繊細なところがあるから、相手の気に障る言動を許せない。それでも普段は笑顔のまま、何でもない顔で受け流す振りをしているのだが。
彼奴は、諭羅は、鏡花とは別方面で壊れている。
「いんにゃ、好きで嫌いだねぇ。そもそも、ゆらりぃは好きでも嫌いでもない相手には、当たり障りのない言動で受け流すけど、感情を向ける相手には面倒臭いところあるから。
湿度高いって言うの? 我儘になるって言うか……、そんな自分でも受け入れて欲しがるって言うか……」
高校時代、鏡花は諭羅に対して心を開く様に忙しなく絡んでいた。あの時は、そこまで毒を吐くことも、ぞんざいに扱う事も無かったが、今ではそれなりに構ってやってる。
「好きも嫌いも、諭羅にとってはあんまり変わらないじゃない? あ、出力の方法ってことね。ただ諭羅って、あんまり自己開示しないから、今の解釈だけど」
そこまで解析が進んでいながら、何故、あの時は我を通したのか。
「はい、ブレンド二つ」
「どうも」
「有難う御座います」
まぁ、それは諭羅のみぞ知ることか。
「兄さん、さっきのは失礼だよ」
私は足早に歩き去る兄さんの腕を掴みながら、何とか着いていく。
「分かってるよ。あの二人じゃなきゃ、やらない。それにしても、鏡花は今日も可愛く、そして喧しいね。子供がいたら毎日あんな感じなの?」
その困った様な笑顔は、稀に見る兄さんの本心だった。
諭羅って、好き嫌いバックリ別れるキャラだと思うんですよ。
表面しか見せて無かったら、もっと人気出そう。
でも裏面の面倒臭いところの描写ばっかだから、二分化しそう。
でもそんな、繊細で、潔癖症で、この世界諦めてる様な影のある部分がめっちゃ好き。
普段滅多に心を開かず、当たり障りのない、相手が好きそうな回答で内面に入り込ませないから、一度心を許しちゃうと、もうゾッコン。
心の内の我慢していた面倒臭いところを全力でぶつけちゃう。
初めて書いたのは瑠衣じゃないかな?
きりたんぽぽは、『何より大切にしたい存在。あらゆる傷から守ってあげたい存在。※執筆活動を除く』だから。
其れがたまたま鏡花にも向けられる様になった話。
瑠衣や“きりたんぽぽ”のように、ひっそりと寄り添う。
ではなく、ドアを斧で壊し、『おいでよ、ゆらりぃ』して来た相手。
あ、〇ャイニング知ってます? ホラー映画の。
だから好感度は低くも、好意はある。
そんな感じ。
ただ出力はどっちも変わらない。我儘言う。嫌でも好きでも。
諭羅にとっては『手のかかる子だなぁ』と思ってそう。
性格的に結婚はかなり難しいから、今のまま、でっかい子供の面倒見る事で何とかしてそう。
母。