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もも、ごめんね

離婚をしてから数日が過ぎた。


しかし、ももは喋ってくれない。


前のように擦り寄ってくることも笑うこともない。


できるのは・・おびえる事だけ。


私が近づくとおびえる。


ちょっと触れるとビクつく。


私がした過ちはなかなか消えなかった。


私は寝てるももに向かって何度もごめんねと呟いては涙を流していた。


もちろん、そんなことじゃももはわかってくれない。


でも、それしか自分にできることはなかったのだった。


ある日のことだった。


私が家に帰ってくるとももが大事なテディベアに八つ当たりをしていたのを目撃した。


ももから言わせて見ると、自分を喋れなくしたのは母親と実の父親の愁斗だ。声さえあればなんだって訴えられるのに。と、まぁこんな感じであろう。


ももは私と愁斗とももが写った写真たてをひっつかむと、床にたたきつけた。


割れてしまった。


粉々になった、思い出。


粉々に砕け散った、幸せ。


二度と戻る事はないだろうと思われる、あの幸せな日々。


私は、ただももを見つめる事しかできなかった。

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