1/3
19-1 第一帖 (四〇五)
第一帖 (四〇五)
五つに咲いた桜花、五つに咲いた梅の花、どちら採る気ぢゃ。今迄の教ではこの道判らんぞ、益々食ふ物なく曇りてくるぞ、その国その所々で当分暮しむき出来るぞ、野見よ、森見よと申してあろ、青山も泣き枯る時来ると申してあろ、海川も泣き枯る時来るぞ、まだきかず我さへよけらよいと、我れよしして御座る人民神々様 気の毒来るぞ、今迄は神も仏も同じぞと申してゐたが神と仏とは違ふのざぞ、十の動くが卍ぞ、卍の動くが(か三)ぞ、の澄みきりが(おおかみ)ぞ、神と仏と臣民とは違ふのぢゃぞ。八月八日、一二。