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妹が旅立ちましたわ


「じゃあね、お姉ちゃん!お兄ちゃん!短い間だったけどお世話になりました。」


 妹が来てからもうすぐ二ヶ月といった所で、妹がここから出て行く事になりましたわ。


 理由は……


「ごめんね、臭いがダメだったなんて気付いてあげられなくって。」


「ううん、全然。オスの匂いに慣れるかなって思ったんだけどなぁ。」


「お酢?油じゃなかったっけ?厨房の臭いって独特だからね。合わなかったのかな?」


 ソラ様は相変わらず鈍感系主人公を突っ走ってますわね。


 妹がソラ様の匂いに当てられてからというもの、イライラしているらしく、一人でシテいるのを何度か見てしまった事がありましたわ。


 それがもう限界で、出て行く事になったの。


 ソラ様が妹に手を出すのではないかと思っていましたが、そこまでではなかったみたいでホッとしましたわ。


「それじゃあ妹ちゃん、勇者様に会えたらアレを頼むね。」


「マジカルミラー号ね、まかせといてよ。立派なの作ってみせるから。きっと売れるよ。」


 マジカルミラー?最近二人でコソコソ話ているやつだわ。私には教えてくれないのよね。


 妹はそれを作る仕事を任されたようで、その代わりとしてクーオの花の代金は払わなくてよくなったの。

 

「じゃあそろそろ行くね、今度来る時は売り上げと彼氏も連れて来るからね。お兄ちゃんよりカッコいい人を見つけるんだから!バイバイ!」


 そう言って妹は出て行きました。

  


 さっきのマジカルミラー号はゴールド獲得の切り札だとソラ様は言っていました。

 でもこの二ヶ月でゴールドは結構貯まってきているのですよ。


 それはオーク達のダンジョン探索で出る装備品を修理して冒険者ギルドに売るというもの。


 もちろん修理するのはソラ様です。ソラ様が修理した装備品はなぜか強いらしく、装備しているここのオークは最近ケガ等してないのよ。


 装備品とゴールドは全部ソラ様がもらえる事になり、代わりにお酒を提供する事になったの。


「よ~し!今日も修理してこようかな、部屋にこもるから店番よろしくね。まあ、誰も来ないと思うけど。それにしてもここに来てから三ヶ月かぁ、まあ色々あったけど順調だよね?これからも平穏に生きたいなぁ。」


 そんなフラグを回収する気まんまんな発言をしながら二階に上がっていきました。


 大丈夫ですよね?


 拠点に馬車が来た気配がするのも。


 女の子が二人乗ってるみたいなのも。

 

 全部大丈夫なんですよね?ソラ様?

 


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