私はオーククイーン
私はオーククイーンの次女。絶賛、家出中ですわ。
何があったかですって?
それはオークキングの次男のバカの事よ。
私は成人したらオークキングの次男との結婚が決まっていたのよ。それは生まれた時から決まっていた事で文句は無かったわ。
なのにあのバカ、私が成人して結婚式の当日にこんな事を言ってきたのよ。
「クイーン、君と結婚したら毎日やりたい。でも他の子ともやってみたいんだ。オークメイジやオークジェネラルもカワイイんだよな、ハイオークの子なんて凄い身体してるんだぜ。」
結婚式当日に浮気宣言ですわよ。ふざけないでちょうだい。
こんな男だったなんて、と思った私は何も持たずに式場を飛び出したの。行く当てなんてない。とりあえず里を出よう、そう思ったのよ。
一日中歩いて魔物の森を抜けた時、お腹がすいてるのに気付いた。今まで怒っていたせいか気にならなかったのよね。
食べ物なんてメイドが用意してくれる。それが普通だったわ。今の私は何も持っていない。食べ物なんて無いからどうしようと思ったわ。
「そうだわ。攻略されたダンジョンの拠点に行ってみましょう。あそこなら人もいないし、食べ物もあるかもしれないわ。」
たぶん明日には着く。それまで我慢すればいい。一日くらい食べないでも死なないでしょ。
甘い考えでした。食べたい、食べたい。そればかり考えてしまうのよ。ああ、お腹すいたわ。
魔力を使って鳥や動物でも捕まえようとしたのよ。でも今までそんな事して来なかったから出来ない。自分にイライラする。よけいお腹がすいた気がした。
もうフラフラですわ。目が廻る。
やっと拠点が見えてきたのよ。もう少し頑張ってよ私の体。
拠点は誰も居なかったわ。とりあえず食べ物の匂いのする方へと重い体を動かしていく。
もう無理!すぐそこに食べ物の匂いがするのに動けないのよ。力が入らないわ。
ドサッ!
倒れてしまいましたわ。もうピクリとも動けない。ここで死んでしまうのね。
意識が無くなる瞬間、人間の臭いがした気がしましたわ。




