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明けましておめでとうございます。

今日から三日までの間、16時に更新をしたいと思っています。

今年も引き続きゆっくりとではありますが、「ケモナーサモナー、異世界で奴隷保護をする」を更新し続けていくつもりですので、よろしくお願い致します。

俺はレオノーラさんにお願いされたタンスをアイテム袋に一度仕舞うと、


「ではレオノーラさん、このタンスは今日の夜にでも貴女の部屋に置きに行きますね」


そう言ってレオノーラさんの事を見る。

レオノーラさんは自身の家の壁などを触れて、微笑むような笑みを浮かべつつ、


「あぁ。よろしく頼む」


レオノーラさんはそう言ってくる。

その後俺はレオノーラさんを塔に戻すと、俺はアンジェの指輪を首に掛けて姿を消すと、レオノーラさんの家を後にしてブルクハルトさんの商館へと向かって歩き始める。

ふと見える街を巡回している騎士達に覇気はあまり無く、最低限の事しかしていない様に見える。

そんな騎士達を馬鹿にするかの様に住民達が声を出しているが、彼らにはそれが聞こえていない様だ。

俺はそんな光景を見て少しイラつき、足元に転がっている石を拾って馬鹿にしている住民の持っているコップに向かって投げると、


「イテェッ!?」


見事にコップを破壊する事に成功し、意識を逸らす事が出来た。

しかしまだ馬鹿にしている者がおり、露店の店主には品物を破壊し、冒険者には手に持っていた回復薬の瓶や胸当てを凹ませる様に石を投げて行くと、流石に自分達の事で手一杯になった皆が騎士達を馬鹿にする様な声を出さなくなる。

それを確認してから、俺は満足してブルクハルトさんの商館に向かって歩みを進める。

ブルクハルトさんの商館に着くと、何やら大きめの馬車が何台も停まっている。

商館から出てくる男女の奴隷の人達が馬車に乗る姿と、反対に馬車から降りてブルクハルトさんの商館へと入っていく人達も見える。

皆奴隷の様だが、何故馬車からブルクハルトさんの商館へと入っていくのだろうか?

ブルクハルトさんの商館から馬車に乗る奴隷の人達は、帝都から脱出させる為だとは理解出来るのだが………。

俺はそう思いつつ、


「考えても分からないし、ブルクハルトさんに直接聞いた方が早いだろう」


そう考えてアンジェの指輪を外してから商館の扉へと向かった。

商館の扉の元に行くと、


「ビステル様、いらっしゃいませ」


ブルクハルトさんの商館の留守を任されたり、大切にされている女性が何やら書類を持って扉の前で入ってくる人達を確認しており、俺に気がついて挨拶をしてくる。


「こんにちは。ブルクハルトさんはいますか?」


俺がそう質問をすると、女性は商館の中に手を向けて、


「はい。今は受付にいると思いますので、そこへ向かって下さい。申し訳ありません、本当なら私がご案内するべきなんですが、今は任された仕事を優先したいので…」


ブルクハルトさんのいる場所を教えてくれ、謝罪をされてしまう。

彼女の謝罪を聞いた俺は、


「いえいえ、謝らないで下さい。場所だけ教えて貰えれば俺は大丈夫ですから。ありがとうございます。お仕事、頑張ってくださいね」


彼女にそう伝えてから商館の中へと入って奥へと進んでいくと、受付に並んでいる奴隷達の横を通って受付まで行く。

受付に歩いていくと、ブルクハルトさんが迎え入れている奴隷達に何かを言って商館で働いてくれている奴隷の人達に指示を出している。

そして受付に近づいている俺に気がつくと、


「ビステル様!お待ちしておりました!」


ブルクハルトさんは嬉しそうな表情をして俺を歓迎してくれる。


「お待たせしてすみません。色々と話したい事はあるのですが、彼らはどうしたのですか?」


俺はブルクハルトさんに挨拶を返すと、受付に並んでいる奴隷の人達を見る。

人族も亜人族も、男性も女性もいる列に俺は疑問を彼に投げる。

俺の問いを聞いたブルクハルトさんは、


「その事に関して、私もビステル様に話したい事がありまして。ここは任せても良いか?」


俺に話したい事があると言い、一緒に受付にいた男性の奴隷に仕事を任せても大丈夫か聞く。


「お任せ下さい」


ブルクハルトさんに聞かれた男性がそう返すと、ブルクハルトさんは任せると言って俺を部屋まで案内してくれる。

いつもの部屋なのだが、置いてある物が減っており広く感じる。

どうやら、着々と移動の準備は出来ている様だ。

俺がそう思いつつ、前にあった物とは違うソファに腰を下ろす。

座った感じ、前にあった物より安い物なんだろう。

座った時のふかふか感が全然違う。

俺がそう思っていると、俺の対面にブルクハルトさんが座る。

そして、


「すみませんね、移動するので家具や仕事の物は良い物は既に移動先に送ってしまったのですよ。これらは、まだ私が商人として駆け出しの際に買ったもの達なので、あまり座り心地は良くないですが…」


ブルクハルトさんが苦笑しながらも、申し訳無さそうに謝罪をしてくる。


「大丈夫ですよ。それで話したい事とは何ですか?」


俺はブルクハルトさんに話を切り出すと、ブルクハルトさんは表情を切り替えて真面目な表情になると、


「ではまずはビステル様の依頼の者の事を。搬入は出来ておりますが、今は織の中で大人しくさせています。しかし元々素行が悪い者ですので、我々の言う事を聞く事はせず、早めに契約をした方が良いかもしれません」


そう話し始めてくれる。

俺はブルクハルトさんの言葉を聞き、


「大丈夫だと思いますよ、俺にも考えがあるので。むしろそういう男の方が、扱いやすいかもしれません」


俺は笑いながらそう答え、


「それについてはありがとうございました。後でその人を見せてください」


俺がそう言うと、ブルクハルトさんが了承してくれる。

彼の言葉を聞いた俺は、


「では今度は俺から質問します。商館の外から受付に来ていた奴隷の人達はどうしたのですか?」


話を切り替えてそう質問をする。

俺の問いを聞いたブルクハルトさんは、


「ビステル様もご存知でしょう?帝都の騎士団の長であるレオノーラ様が死んだ事を。倒した男は帝都冒険者ギルドの第一級冒険者エルヴァン。前にビステル様が言伝を頼み、私の元に来た者です。彼はビステル様を敬愛している様子でした。そんな彼が、レオノーラ様を殺した。ビステル様、その事を説明していただけないでしょうか?」


そう聞いてくる。

おそらく、彼と出会って初めて向けられる怒りを宿した瞳と言葉。

これは、説明をしっかりとしないといけないな。

俺はそう思いながら口を開いた。


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