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遅れてしまい申し訳ありません。
予約掲載をするのを忘れていました。
反省の意味を込めて、明日も更新します。
魔法を使う事が出来るのは、貴族達しかいない?
それはつまり、平民の彼らは魔法を使う事が出来ないって事か?
俺は困惑している頭を落ち着かせながら、
「貴族しか魔法が使えないとは、どういう事ですか?」
俺がそう質問すると、
「なんだあんた?そんな事も知らないのかい?」
男性がそう言ってくる。
マズい、こちらの世界では常識だったのか。
困惑していた所為で、下手に質問をしてしまった。
「そうですね。田舎から出てきた身でして、常識に疎いんですよ」
俺がそう慌てていつもの嘘を発すると、
「なんだ、そう言う事だったのかい。それにしても、そんな常識も分からないド田舎からよくここまで来れたな。農業で成功とかしたのかい?」
男性が更にそう聞いてきた。
目を見ると、何やらギラギラと何か獲物を見つけた獣の様な目だ。
「そ、そういう訳じゃないです」
俺がそう言うと、男性は俺の言葉を聞いて普通の目に戻ると、
「悪いなズカズカ聞いちまって、農業とかに成功したんなら取引したいと思ったんだ」
そう言ってきた。
なるほど、だからあんなに獲物を狙う様な目だったのか。
俺がそう思っていると、
「おっと、魔法の話だったな。それは単純で、魔法を使うには知識が必要なんだ。そしてその知識を教えてくれる所が魔法学院って所なんだが、そこは金持ちの貴族しかいけねえんだ。知識を教える代わりに、高い金払ってるんだよ」
男性が俺にそう言うと、俺より先に店にいた冒険者が会計を男性に頼んできて、男性は俺から離れていった。
それにしても、魔法学院という所があるのか。
一度行ってみたいな。
俺はそう思いながら冒険者と店の男性が立ち話をしている。
買う様な物も特に無かった俺は情報だけを手に入れて店を出た。
店を出ると、相変わらず周りの視線が気になるが、今はそれよりも重要な事がある。
貴族しか入れない魔法学院。
そこで魔法を教える事が出来れば、もしかして定期的に収入が入るんじゃないか?
貴族を相手にしてるから、中々大きい金額が貰える可能性がある。
…一応、考えておくかな。
俺がそう思っていると、
「おや!ビステル様!」
少し前からこちらにやって来るブルクハルトが見えた。
互いに歩いていき近づくと、
「こんにちは。さっき奴隷館に行った時に留守だったので、色々見て回っていました」
俺がブルクハルトさんにそう言う。
すると、
「これは失礼しました!商談が少し長引いてしまって、帰れなかったのですよ」
ブルクハルトさんがそう言ってくる。
「そうだったんですか。商談と言うと、奴隷ですか?」
俺がそう聞くと、ブルクハルトさんが周りを警戒しながら見回し、
「詳しい話は館で話しましょう」
俺にそう言ってくると少し急いだ様子で歩き出してしまう。
俺も彼の後を追いかけて歩いていき、奴隷館に着くとブルクハルトさんが受付に立っている女性に客の有無を確認している。
女性が今日は俺を含めて4人来たが、ブルクハルトさんがいないという事で帰ったらしい。
すると、ブルクハルトさんが男の奴隷を全て出せる様に準備をしておいてくれと女性に指示を出す。
少し慌てている様子を見て、何があったのだろうかと気になっている内に話は進み、女性が動き出して奴隷館のカーテンなどを全て閉めていく。
まるで、今日の営業は終わりだという様に。
俺がその様子を見ていると、
「お待たせしましたビステル様。何分忙しい事になってしまったので、先に色々と仕事の話をしてしまいました」
後ろからブルクハルトさんが声を掛けてくれる。
俺は振り返って、
「いえ、それは別に良いのですが…。何かあったんですか?」
ブルクハルトさんにそう質問をすると、
「ここではアレですので、どうぞ奥へ」
ブルクハルトさんがそう言ってくる。
そしてブルクハルトさんが女性に、紅茶の準備をしてくれと言って歩き出してしまう。
俺がそれに付いて行くと、奥の部屋に通された。
そこはソファーが対面する様に配置され、その間には少し低めのテーブルが置かれている。
ブルクハルトさんにソファーに促されて座ると、対面にブルクハルトさんが座る。
その顔は笑顔では無く、真剣な表情だ。
俺がブルクハルトさんを見てそう思っていると、
「ビステル様、突然の事で申し訳ないのですが私はしばらくこちらに戻って来れなそうなのですよ」
ブルクハルトさんが俺にそう言ってくる。
「えっとそれは一体?」
俺がどういう事か聞くと、
「実は、帝都が魔族に襲撃されたのです」
そう答えてくれるブルクハルトさん。
だが、それが彼とどのような関係があるのだろうか?
俺がそう思っていると、
「先程男の奴隷を全て出す事にしたのは、それが原因なんですよ。魔族は1人で帝都を囲んでいる城壁を破壊したらしいです。それで、その修繕に様々な商会から男の奴隷を買うという事なので話し合いに行ってきました。その引き渡しに一度帝都に戻ろうと思っています」
ブルクハルトさんがそう教えてくれる。
なるほど、だからこちらには戻って来れなくなるという事か。
俺が納得していると、
「それともう1つやらなければいけない事が出来てしまいまして…」
ブルクハルトさんがそう続ける。
「実はその帝都を襲撃した魔族が捕まってしまい、奴隷にするか死罪にするかで話し合っている状況なのです。十中八九奴隷になると思いますが、もしかしたら最悪の相手の奴隷にされてしまうかもしれません。ですので、それを回避させるために行きたいのです」
そう言うブルクハルトさんを見て、この人が本当に奴隷の事を考えてくれているのかが分かる。
そういう事なら、俺はこの街で必死に働いておくか。
俺がそう思っていると、
「そこでご相談なのですが…」
ブルクハルトさんが俺の事を見ながらそう言い、
「何ですか?俺に出来る事なら協力しますよ」
俺が彼にそう言うと、
「ビステル様にはその奴隷の主人になってもらいたいと思っているので、私と一緒に帝都に来てもらえないでしょうか?」
ブルクハルトさんが、唐突にそんな事を言ってきた…。
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