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ビッグでラージでヒュージな俺様との出会い!

夜の見回りは孤独な戦いである。

俺様のようなビッグでラージでヒュージな男でなければとてもではないが熟せない!

………いや正確にはもう一人いるのだが、そいつは凄く怠け者なのだ。まったく、俺様の爪の垢を飲ましてやりたいものだな!

俺様に爪はないんだがな! ──HAHAHAHAHA!

まあ、それにしても今日はなんだか森が少しばかり騒がしいな!

あっちだ、あっちの方からなんだか音が聞こえる。これはそう、肉を焼く時よく聞く音だ。つまり火が燃えている音だ。森の中で火の音がするだなんて、珍しい事もあるもんだな。またウィルの奴が肉でも焼いているのか? まったく、さっき食べたばっかりなのにアイツは食いしん坊だ!

…………いやでも、なんだかアイツの場所からは離れてるな。アイツ、働かないけど、持ち場だけは離れないし。うん、少し確認するべきだな。まったく、怠け者の相棒がいると優秀な俺様が苦労するなぁ!


火の音が聞こえる方へと俺様は移動するぞ。まるで流星のような速さだ、流石は俺様だ!

風がヒューヒューとなる度に背中のマントがはためている。まるで騎士のようだ! 俺様のこの融資を見れば、音に聞こえた銀竜騎士団も両手を打ち鳴らしながら仲間に誘ってくれるに違いない! そうして駆け上るハイでグローリーなマイロードを爆発猛進するのだ! HAHAHAHAHA! 実に良い未来だ!

だがその前に見回りが重要だな! 仕事をコツコツとやるのが格好いいとトムも褒めてくれたからな! 俺様は毎日コツコツとやるのだ、やらなくても格好いいが、やったほうがもっと格好いいからな!

それはそうと、そろそろだ。音が聞こえるぞ。これは泣き声だ、小さくて高い、……子供の声だな!

火の音は少し遠ざかってるが、まあ、別にいいか。泣き虫子供を放置するなんて、そんなのこのビッグでラージでヒュージな俺様がするわけがない!


子供がいたのは満月の真下だ。ここは森の中だからな、少しでも明るい場所が良かったに違いない! 真っ暗なところは怖いからな! 子供からすれば此処はまるで悪い夢のように見えるだろう! 風が吹く度に葉がカサカサなるのはアレを思い出して恐ろしいに決まっている! 俺様だってアレは怖い、子供はもっと怖いに決まってる! 大丈夫だぞ、この俺様が来たからには太陽みたいにニコニコするに違いない! 俺様のこの笑顔を見れば怖さなど、ネコに見つかったネズミのように逃げ出してしまうからな!

泣きじゃくる子供のそばに俺様は走った! 早く泣き止ませないと可愛そうだからな! 満面の笑みにおしゃれなマント、最高に格好いい俺様のスマイル! ダッシュ! ハグの三コンボだ! HAHAHAHA!


「大丈夫だぞ子供ヒューマン! このケルト様がお前に会いに来てやったぞ!」

「ぎゃあああああぁぁぁ!!! おばけーーーーーー!」


…………そういえば、俺様スケルトンだった。HAHAHAHA! 怖がらせちゃったなゴメンネ!

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