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ケルベロス、買い出しから戻る 6

「確かにさあ、我はペルセポネとキスの一つもしてないしさあ……」


「はやく子供のでも作ったらどうッスか? 裁判官の人達も喜ぶと思うッスけど?」


「そうかなあ……いや、確かに子供は欲しいけどね? セポネは冬の間しかいないし……我って子供作っていいのかな?」


「えっ、哲学的な質問ッスね」


「そ、そう? ……ていうか、セポネは我のどこか気に入ったんだろうね? ゼウスはさ、女は強引な男に弱い! とか凄い無責任なアドバイスしてくれたけど……」


「あれ? 実行に移したんスか?」


「まあセポネと打ち合わせした上で、ちょっと……」


 ああ、私を攫ってごらんなさい、とか言ってた気がする。まあこのハーデスにそんなこと出来る訳ないので、本当に遊びだったんだろう。

 しかしゼウスも無責任な助言をするものだ。合意にもなく相手を孕ませるエピソードがある彼には、案外と真剣な意見だったんだろうけど。


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