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冥界王だって働きたくないでござる! ~ハーデス様の素敵な引き籠りライフ~  作者: 軌跡
第三章 女神に公共のルールを求めてはいけない
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こっち来ないでください! 1

 視線を激突させる、三柱の女神。

 ペルセポネの目隠しから解放されたハーデスは、ケルベロスの隣に座って事の推移を見守っていた。


「我、逃げたい……」


「俺もッスよ。まさかヘラ様がご登場とは……」


 前門の虎、後門の狼とでも例えるべきか。

 アプロディテは確かに人気者だが、一部の女神とは仲が悪い。ヘラはその一人であり、遠い昔にも彼女とは大喧嘩を繰り広げたことがある。


「ちょっとヘラちゃーん? どうしてここに来たのー?」


「アンタがなんか勝負をするっていうか、飛んできたのよ。アタシの目を誤魔化せるとでも思ったわけ?」


「ひょ、ひょっとしてこの部屋に盗聴器でも仕掛けてる?」


 人間程度であれば殺せそうな目で、ヘラはハーデスを睨みつけた。

 情けないことに一発KO。仲良しの愛犬にすり寄って、安全を確保しようと必死だった。


「――ふん。んで、どういう勝負よ? 今度こそアタシの圧勝で終わらせてやるわ」


「アドニスちゃんのー、言い争いになってるの。ペルセポネちゃんが嘘吐くから……」


「はあ? ペルセポネが嘘なんてつくわけないじゃない。つーかアドニスって、アタシ関係ないでしょ、それ」


 声には露ほどの反省も感じられない。ヘラの頭では、自分とアプロディテが勝負をする、という前提で固まっているんだろう。

 場の空気はハーデスだけでなく、ペルセポネも除け者に扱い始めた。


「おら、勝負の内容を変えなさいよ。このままじゃアタシが参加できないじゃない」

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