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来ちゃったよ!? 4
「ねえ旦那様。アイアコス様に助力を乞われても、無視することが出来ますか?」
「そ、それは……」
まあ無理ッスね、とケルベロスは内心で一人ごちる。
アイアコスは冥界にて、ハーデスの補佐を行う三人の裁判官の一人だ。外道が多いギリシャの神々において、民思いの敬虔な王として名を馳せている。
ハーデスにとっては、自分の立場に同情してくれる人物――もとい、好都合なお人好しの一人になる。
もっともアイアコスの人格には、ハーデスも一目置いているのが現実だ。彼のような人物を私欲で利用するのは、ハーデスにとって心苦しいところがあるんだろう。
「うふふ、旦那様、これは私の勝ちですね。――何せ今、ここにアイアコス様を連れてきているのです!」
「なん、だって……!?」