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色ボケジジイのダンジョン散歩  作者: BANG☆
閑話 その3

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第参拾話 モヒカン、無駄に悩む

遅れてすいません


でも日付は跨いでいないからセーフって事で・・・ダメっすか?

 おれはスライムと共に動きスライムと共に流離(さすら)う孤高の探索者。


 今日も今日とて1階層を隅から隅まで探し回り、スライム退治に(いそ)しむ勤労青年だ。


 そういやぁいつの間にか、あかりちゃんとジジイが娘っ子を引きずり回していたのも見なくなったな。


 娘っ子がジジイのセクハラにたえられなくなったのか、延々と続くスライム撃ちに嫌気が差して廃業したのかは知らないけど、きっとダメだった責任取らされてあかりちゃんも窓口に来なくなっちゃったからギルドに行ってもずっと会えてなくてそろそろおれも探索者から足を洗った方が身の為かもと、就職情報誌を隠れて読むのが日課になりつつあるのが恥ずかしいお年頃だ。恵梨華ちゃんの6股目になる気もねぇしな。


 それにしてもあのスライム撃ちって何だったんだ?弓持ちに目の前で撃たせるとかあのジジイやっぱボケてんじゃねぇのかな。弓は離れて撃つから意味があるんじゃね?


 どうせ弓撃ちには的中スキルなん生えてこないんだから逸れた矢に自分があたる事もあるのにスライムが逃げねぇように押さえこんで撃たせるとかさぁ。イミフだぜ?


 そりゃあジジイが丈夫なのかも知れねぇけど矢がジジイにあたるたびに娘っ子ったら悲鳴上げてんだぜ?


 あれじゃレベル上がる前に絶対いやけが差すって言うかさ、コワくなるって絶対。


 それにあんな近くだと強く引けないだろうから矢の飛びがよくなんないと思うんだ。


 んで、とうとう見掛けなくなっちまったって訳だよ。しょせん弓が上達する方法なんてどこにもなかったって事さ。


 あの娘っ子がよりによって弓持ち(アーチャー)になっちまってそれでも一人前になろうってがんばってたのは分かんだけどさぁ、あたんなきゃ弓持ちって嫌われるだけだぜ?


 だからおれだって陰でバカにされながらでも大して効果も無いってわかってる剣振り回してスキルが生えるのに賭けてんだからさぁ。


 どっかに必中の弓とかって無いもんかねぇ?あればたちまちあっちこっちのパーティーから引っ張りだこになるってのにさぁ。


 おっと、おれの順番が来たな。とびっきりの愛想笑顔でほっぺた引きつらせながら恵梨華ちゃんにペコペコ頭を下げる、というか勝手に下がっちゃうんだよなぁ。不思議だなぁ。


「あ、恵梨華ちゃん。今日の魔石クリアしたっす!」

「へぇ~、凄いのねぇ。前は三日に一遍位しか達成できなかったのに上達したのね。

 やっぱ、剣のスキルが生えたか検査しないとダメだよう」

「またまたぁ、ビンボーニンからしぼりとろうとか勘弁して欲しいっスよ。

 鑑定とかタダじゃねぇどころかめっちゃ高いんすからまずはコゼニ貯めてからでオネシャス!」


 だぁかぁらぁおれの分の鑑定は、あかりちゃんにまかせてんだから部外者は引っ込めってぇの。手数料はあかりちゃんの為にとってるんだからさ!ああ、あかりちゃんが恋しいよー!


「イチイドノに確認して貰って・・・ん?色が違うのが混ざってるわね。どこでやったかは覚えてる?」

「色が違うって赤いヤツっすか?

 あれは・・・どこだぁ?」


 恵梨華ちゃんはすっかりあきれてる・・・ジト目が(>_<)!


「いや、あれだ!その、これは!え―――――――っとう―――――――んと」

「何考えてスライム叩いているかは解んないけどねぇ。

 これって迷宮氾濫の前兆かも知れないのよね。()()()どこから出たのか聞いてんのよねぇ。

 こっちは暇つぶしにカウンターに座ってんじゃないって事を理解して欲しいもんだわ、()!!」

「ひぃぃぃ!」


 恵梨華ちゃん、いえ恵梨華様の圧に負けて思わず腰が抜けてへたり込んじゃったじゃねぇの!


「さぁ、どこで見つけたか思い出すまでそこでじっくり考える事ね」


 冷たい目で恵梨華様が指さす先には、床に茣蓙(ゴザ)が敷かれて先客が体育座りをしてるんだよ。


 前に空き缶とか置かれてたらまんま乞食、じゃねぇ浮浪者、でもねぇえーとホームレス?みたいじゃねぇの。


 先住民の顔を見ると・・・知ったヤツだった。


「バk、いや花田サン?何してんすか?」

「・・・ハンセー」

「業務の邪魔だからさっさと行く!テキトーな事言ったら晒し者(さらしもの)になるって覚悟で思い出すのよ!

 では次の方、番号札471番さんどうぞ」


 恵梨華様の裏の顔にビビりながらおれもペラッペラの茣蓙の上で体育座りをして赤いスライムがいた場所を思い出す・・・っつーか流れ作業でスライムやってたからなんも思い出せんのよ( ;∀;)。


 1階層なんてヒトがあふれてっからすみっこにしか残ってねぇんだもん。あっちこっちヒトが来なさそうなトコをほじくってたけど赤いのなんて見たっけ?


 ・・・これっておれサラシモノと違うくない?


 それから30分後、なぜか鑑定のイチイドノ(祭藤一尉)から肩を叩かれておれはサラシモノゾーンから生還を果たした。


 そうセイカンだよ!!


「おう、鑑定の結果単なる汚れで色がくすんでただけだったぞ。帰っていいぞ。これは鑑定書だ、さっさと換金してさっさと帰れ。臭くてかなわん」

「はぁ、お世話になりました」


 よくよく考えるとなんでおれあやまってんだ?恵梨華のボケが勝手に勘違いしてコーソクかましただけだろうがよ!


 セ、セキニンシャでてこーい。


 ・・・ホントに出てきたらおれビビっちゃうんで来なくていいけどさ。


 おれはヤスウラ タダシ。スライムと共に生きる寂しがり屋の一匹狼さ。

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