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色ボケジジイのダンジョン散歩  作者: BANG☆
撃って撃って撃ちまくれ

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第拾参話 じいさん、毒を吐く

明日は分かりませんが今日は投稿出来ました


お暇つぶしにどうぞ

 日が改まり重い気持ちを引きずりながら儂らがダンジョン前までやってくると、他の二人がちゃんと待っていて呉れましたねぇ。


「おはようございます。パーティーの登録は私の方でちゃんと届け出ておきました。

 もちろん、ポチちゃんとタマちゃんも従魔として登録しておきましたからもう自由にしてあげて結構ですよ」

「今日からお世話になります。侑花がんばるから、ね!」


 あぁッと短く苦笑い半分で侑花ちゃんの言葉に答えてから、ゆっくりとアカリちゃんの横に立ってみますねぇ。


 いつもながら見惚れる程の美貌とスタイルなのに今日は(うら)めしさが半端じゃありませんねぇ・・・だって、ねぇ・・・


 儂の気持ちも知らずに、ポチは侑花ちゃんの元に尻尾を千切れんばかりに振りながら儂を引きずりつつ駆け付け、タマはそんな転びそうな儂の腕の中でも暢気(のんき)欠伸(あくび)でもかまして呉れてますねぇ。気合なんて言葉はどこに行ったんでしょうねぇ?


 お前たち、低階層だからって気を抜き過ぎじゃないかねぇ?


「・・・それにしてイチじいさん、今日もその恰好でダンジョンに入るんですか?」

「えぇ、何事も平常心が一番ですからねぇ。いつもと同じ格好でいつもと同じペースでいつもと同じメンツで、は今日から更新しないといけませんねぇ。でもこれでないと、ねぇ」


 アカリちゃんは、儂を頭のてっぺんから足元まで何度も見返しながら大きなため息を()いてくれてますねぇ。


 だって考えても見てくださいよ、急に思い立って妙な装備をしたりした日には使い方を間違って思わぬケガをする事だってあるじゃありませんか、ねぇ?


「だからって防具も付けずにサンダル履きに薄汚れたジャージなんてダンジョンを舐めてるって言われても仕方が無いじゃありませんか!普通だったら出禁ものですよ?」


 そんなに世間は心が狭いんですかねぇ・・・


「これでも構わないくらいうちのポチとタマは優秀なんですよ。なぁお前たち」


 そう言った(はな)、儂の目の前にいるのは全力で尻尾を振りながら腹を見せて美少女に甘えるバカ犬と儂の腕の中で我関せずと欠伸(あくび)をしながらそっぽを向く愛想無しのクソ猫の姿でした。


 お前たちそれは無いだろう、少しは儂に協力して()れても(バチ)は当たらないとは思わないかねぇ?


「イチじいさんはよくても一緒にいる私たちが困るんです。

 さいわい、もう購買は開いてますから最低限の装備ぐらいはして行きましょうね。あれだけ毎日魔石を持ち込んでいるんですからそれくらいのお金はお持ちじゃないんですか?」

「民事で多額の賠償額を請求されている身ですからねぇ。実のところ、ポチとタマの食事代と儂自身の餌代以外はすべて裁判所に差し押さえられてましてねぇ余裕なんて全然無いんですよねぇ」


 なんせ冤罪とはいえ裁判に負けてしまいましたからねぇ、弱者が(むし)り取られるだけ毟られるのは世の定めという訳でしてねぇ・・・


「ポチちゃんたちの食事代とおじいちゃんのエサ代?なんか違うような気がするんだけど」

お嬢ちゃん(侑花ちゃん)、コイツらがどれだけ食べるか知らないでしょう?その駄犬(ポチ)だけで一食が25000以上かかるんですよ。相棒(タマ)にしたっていいものしか食べないから10000を超える事はざらでそれが一日3食続くんですからいくら稼いでも焼け石に水な事はお判りになりますかねぇ」


 (ちな)みに儂は500円のワンコイン定食一択、それでも一日に五万程度の返済は済ませてますけどねぇ。


「・・・残高はいくらなんでしょうか?」

「ざっと二億五千万ってとこでしょうか。今のペースであと14年弱てトコですかねぇ(利子が掛からなければですけどねぇ)」


 まぁどの道、払い終える前にお迎えが来る事は間違いないでしょうがねぇ。


「なんでそんな事に「それ以上はお聞きにならん方が身の為ですねぇ。

 ほんの一時のパーティーを組んだだけの方なのに儂の一生を引き継がせかねないような話になるのはあまりに理不尽ってものでしょうからねぇ。

 まぁ身寄りのない身ですから死んでしまえば残りの金は国が取りっぱぐれるってだけで済むんでお気になさらずに」

 そうは言われても冤罪だって言ってらしたじゃないですか。払い込んでいるお金って国に入るんじゃなくて勝訴した側に入るんですよ?

 戦おうとは思わないんですか?」


 アカリちゃんは優しいですねぇ。こんな、いつどこで野垂れ死んでも誰も悲しまないような老いぼれの為に義憤を感じて呉れるなんてねぇ。そしてそのおっぱいと美貌!天は二物を与えずなんて大ウソですよねぇ。


「相手が警察やら司法やら政府やら色々とグルになっててもですかねぇ?

 刑事どころか民事だって儂の非を示すものは何も無かったんですよねぇ。でもそんな向こうの都合の悪い証拠はすべて無効にされて儂に都合の悪い証拠が次々とでっち上げられて、そしてそれが(まか)り通ったんですよねぇ。正直言って儂はもうこの国の事なんてもう信じちゃいないんですよねぇ。

 その上でポーターとして世界の為に尽くせとか色々カッコいい事言われてもちゃんちゃらおかしいと思っても仕方が無いじゃないですかねぇ。冤罪で前科が付いている状態でそれを笠に着て拒否権は無いだのって人をバカにするにも程がある、なんて思ってたりしてるかも知れませんよ?

 まぁこんなくだらない話はお嬢ちゃんには関係ありませんでしたねぇ。

 さっさとレベルを上げて世界一のアーチャーやらスナイパーやらに育ってもらいましょうかねぇ。

 祭藤さん(アカリちゃん)、儂の事は構いませんから出発しましょうかねぇ」


 流石(さすが)に毒気を抜かれたアカリちゃんは、不承不承とは言え(ようや)く出発を宣言して呉れました。


 それにしてもこんなところで嫌な事を告白しなけりゃならないってどんな罰ゲームでしょうねぇ。

ジジイが時々毒を吐いたりしますけど気にしないでくださいねぇ

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