12:各部隊の戦術とは?
この物語は双子姉妹(Blanc Twins)の冒険談を『夢とは?』いうテーマで描いたパラレルワールドでの物語です。彼女達にぼんやりと見える『夢』を無意識に追いかけて行くとそこに『幸せ』が見つかるのか?を綴っていきたいと思います。
このエピソードからはSeason3ー余燼が燻る編ーのスタートです。
実はシーズン1の前にプロローグ的な『成り行き』の詳しいお話があるのですが・・・それはこのシーズンが終わった後に公表したいと思います。(文芸:ヒューマンドラマにて)
そしてこの双子は稀に見るとびっきりの美人姉妹なのです!まるで光と陰。ロボットや兵器類も言葉では7割しか描けませんがカッコいいはずです。荒廃したパラレルワールドでの彼女たちの活躍とクールな兵器類をイメージしながら、世界地図を片手に読んでいただけると楽しめると思います。これって現実なの?それともSF?と言う狭間で大人も楽しめるギリギリのラインでどんどん進めていこうと思います。
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次の日、逆にEHの彼女らも兵士達のもの凄い歓迎を受けて士気が上がっていた。マチルダJr.も含めて6人での未来社会での対戦経験はあるものの、今回は敵EBS30体となるため1人5体を倒す勘定になる。フォーメーションとしては、ジュリア・ソフィアペアにマチルダを足して、あとはいつものトリオ:イザベラ・ルイーズにシノチームに分かれた。
マチルダはジュリアとシンクロしてミラーリングが可能なので、ジュリアと共に戦う場合はジュリア相当の強さになるのだ。そしてその場合のソフィアはガンタイプに徹することになる。イザベラ・ルイーズ・シノの場合は、今回初のフライングエンジェルを使用するため、今までとはフォーメーションが異なってくる。これまでは、ローラーダッシュでツインズが突っ込み、そのおこぼれをフローティングソーサーに乗っているシノが刈り取るという役割であった。今回3人はどうするか?と言ったふうに意見を交えているようだ。
結局、せっかくフライングエンジェルで空を飛べると言うプライオリティーができたのだから、飛行訓練をして曲芸のようなアクロバットプレーで挑むということになったらしい。つまり空中で小刻みな空転などをしながら敵の注意を惹きつつ陣形が乱れたところで上から切り掛かるというようなまるでサーカスような戦術のようである。と言うことで3人は目下空中訓練に励んでいるところなのだ。
ではマルクのドローン部隊は言うと・・・ブラスターガンおよびレーザー砲での攻撃がメインとなるため、味方EBSのために敵をフリーズさせてチャンスを作る役割と、アラブ連合のBSや通常兵器への攻撃もメインとなる。つまりあまりスピードがない乗り物のため決して先陣を切ってはいけない乗り物なのだ。可能な限り後方の遠距離からの攻撃を移動しながら当てるということがミッションとなるため彼らは空中での射撃の猛特訓であった。
次に、ガルシアの部隊はどうなっているのであろうか?
筏の川下りを無地完了した一行はドナウ川対岸となるブルガリア側の山裾に密かに移動を終了したところだ。予定通り筏船を裏返してガンバギー軍団を覆うことができ、その下には50機のガンバギーが隠されている。着ぐるみバトルスーツも有事の際に出動できるようにスタンバイされていた。そして、そこにはガンバキーの戦闘員100人とガルシア、イメルダ、リンダにハナがこれからのキャンプの準備中であった。
イメルダにリンダとハナが交渉しているようだ。
「ねえ、イメルダさん、私らは、この着ぐるみのようなバトルスーツは初めてだから、少しこれで訓練してみてもいいでしょうか?」
「そうね、でも、特に複雑な操作はいらないんだけど、実戦に備えて体験しておいた方が安心よね!? 中に入っている人のパワーに比例する仕組みだから、それで攻撃と防御があなた達のそれぞれの力量の2倍にはなるはずよ。訓練すれば着ぐるみを着ていない状態の動きの速さとほぼ同じになるから敵のバトルスーツであっても破壊可能よ!それとランスが付いたバトルモビルもあるから、実戦ではスクーターのようにそれに乗って突撃するの。私らのはブラスターマシンガンが装備されてるんだけど、ハナはスナイパーよね!?だから、後方から私らの突撃を援護して欲しいのよね。だからレーザーキャノンが装備されているわ。かなり強力だから撃つ時は固定してね。」と軽く説明をしておいた。
一同「なるほど!わかりました!」と言いながら、早速そのバトルスーツを装着し始めた。イメルダが「でも、敵に察知されるとまずいから目立たないようによろしくね!」と付け足した。
「これ、不思議な体感ね!自分がロボットになったみたいな! あら、私の戦闘スタイルと同じでダブルソードが装備されているわよ!」とリンダが。
「そうですね!姉様!めちゃくちゃ強くなった気分になりますね〜!私のもパワードブラスターマシンガンがありますよ。」とハナが。2人で絡みながら動きの訓練をしているようである。
これで、あとは日本からのレーザーキャノンタンクを待つのみとなった。
「へえー この村ってかわいいですね! まるで箱庭のような感じ。」と城下の村のロマンティックな小径を3人は歩いている。「そうね。スロバキア王国といいこのブラン城といい、なんか他の国とは違って昔のヨーロッパのフォークロア風なのよね。」と言いながら城から依頼された食材の買い出しを行なっているところだ。
「えーと、肉屋にパン屋に〜 マーケットでチーズと野菜とフルーツだよね!? しかし、町は小さいけど、結構人通りがあるわね?旅籠屋が揃っているから旅すがら立ち寄る場所なのかしら?ここに。」
とイザベラ・ルイーズとシノがまるでお菓子の家々が連なっているかような店々をワクワクしながら覗いている。
「スロバキアといいこのブラン城といい、若い男の子達はイイわねー 私の大好物だわ!だって、ここって金髪碧眼のイケメンが多くない?」といつものルイーズの関心事だ。店の商品を見ずに男の子ばかり見ているようだ。
「あんた、いつもそうね!男があまりいない世界に育ったから気持ちはわかるけどね。昨日の食事の時に私らを取り巻いていた兵士の中にもイケメンがいたわよね!」とイザベラが言った。
「いたいた!イザベラもそう思ってたんだ!油断できないわね!流石に兵士には手を出しちゃいけないかな?と思って大人しくしてたのよ。」
「シノって、今まであんまり男に反応してないけど、どんな男性が好みなの?」とまるで女子高校生の話題のようである。
「それが、よくわからないのです・・・あまり男には自分の気持ちが反応しないんです。それよりも強くてカッコいい女性を見ると胸が高鳴るっていうか・・・」
「それって、ジュリアさんみたいな人?」
「そう、そうなんです!」と顔が少し赤くなった。
「それは、ある意味病気ね。女性専門っていうか。もしくは、今まであなたの好みの男性には会えていないとか?」
「でも、その胸の高鳴りは恋愛という気持ちでもないんです。私ってまだ子供なんでしょうか?」
「なるほどね・・・これからこの世界で生きていくんだから、男達には会う機会も多いだろうし、まあ楽しみにしておけば! シノが欲しいと思った男が現れたら絶対教えてね!面白うそうだから!」と2人は揶揄っているようである。
そんな会話をしながら、また男性を物色しながら、彼女らは買い物を済ませた。