表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

94/143

11:城下町にて

この物語は双子姉妹(Blanc Twins)の冒険談を『夢とは?』いうテーマで描いたパラレルワールドでの物語です。彼女達にぼんやりと見える『夢』を無意識に追いかけて行くとそこに『幸せ』が見つかるのか?を綴っていきたいと思います。


このエピソードからはSeason3ー余燼(よじん)が燻る編ーのスタートです。

実はシーズン1の前にプロローグ的な『成り行き』の詳しいお話があるのですが・・・それはこのシーズンが終わった後に公表したいと思います。(文芸:ヒューマンドラマにて)

そしてこの双子は稀に見るとびっきりの美人姉妹なのです!まるで光と陰。ロボットや兵器類も言葉では7割しか描けませんがカッコいいはずです。荒廃したパラレルワールドでの彼女たちの活躍とクールな兵器類をイメージしながら、世界地図を片手に読んでいただけると楽しめると思います。これって現実なの?それともSF?と言う狭間で大人も楽しめるギリギリのラインでどんどん進めていこうと思います。


エッセイもその他カテゴリーのエッセイにて投稿中です!

この城下町は小さい町ではあるが小綺麗な家々が並んでいるロマンティックな雰囲気のところなのだ。そのため戦の前ではあるが兵士たちは和んでいる様子でもある。町中の旅籠は借し切りで食堂では兵士たちが揃って賑やかな雰囲気であった。


そこにマルクがEBS部隊を連れて入ってきたのだった。すると兵士全員が第2王子入室のため起立して敬礼をしたが、マルクも敬礼をすると全員また元に戻り和気藹々と食事をとるという雰囲気である。


マルクは空いている6人テーブルに座りまず人数分のエールを頼んだ。メンバーはマルクに、ソフィア、ジュリア、イザベラ、ルイーズそしてシノだ。マチルダJr.はアンドロイドのためブラン城に残り充電中である。


「へえー マルク、この町って可愛くていいわね!」とソフィアが言った。

イザベラが、「私、この世界にきてから風景が楽しめて幸せよ!このお仕事が終わったら、絶対にソフィア達のオフィショア・シティに住むんだから!」と、一瞬未来からきたことを言ってはいけないことになっているのを忘れるところであった。


しかし、マルクがすかさずそれに反応し、「えっ、イザベラさんは以前どこにいたんですか?そういえば、イザベラさん、ルイーズさん、シノさんの話は全く知らないので、今日はじっくりそのお話を聞きたいと思っているのです。」と興味津々の様子である。


彼女らに喋らせるとまずいと思ったソフィアが、「彼女達は私と同じように日本の国内の特殊な施設内で育ったの。だから、外国にはほぼ行った事がないのよね!?」という話にしておいた。それを聞いた当の彼女達は当たらずとも遠からずのため、そうだそうだという感じで頷いている。


「なるほど、英才教育って事なんですね!しかし、イザベラさんとルイーズさんはソフィア・ジュリア姉妹よりもそっくりで、僕は初めてお会いしたので全く区別がつきませんよ! 皆さんはつきますか?」と言って笑った。


それに「しばらく一緒にいれば、分かるようになりますよ!」とシノが微笑みながら答えると、

「えっ、どんなところでわかるんですか?」

「表情でしょうか!? イザベラは勢いありますがロマンティストなんです。ルイーズはイザベラほど勢いありませんがだいの男好きなんですよ。それが表情や仕草に出ているのです。」と2人を揶揄うように冗談ぽく説明した。


「へー ルイーズさんは男好きなんですか?」とマルクもニヤけながらそれに反応し、すかさず

「どんな男性が好みなんですか?」と聞いてきた。

ルイーズが王子に聞かれてドギマギしていると、代わりにイザベラが、

「この人ね、遊び人の男が好きらしいわよ!」とチクってしまっただった。

シノも「そういえば、あのパーティーで海賊達に反応してましたもんねー」と揶揄っている。


ルイーズが、「あんた達!王子様の前で私を辱めるわけ!?」と少し怒り気味になってしまった。そこで姉が、「でも、この子、真は真面目だから、そういう不良ぽい雰囲気に憧れるだけだと思うけどねー」と妹を一応サポートしルイーズの表情をみていた。


話を変えようと、マルクが、「そういえば、シノさんは日本人なんですか?」

「はい、そうです!私の先祖はニンジャなのです。ニンジャってご存知ですか?」


「はい、もちろん知っていますよ!日本の伝統的なスパイみたいな者ですよね? COOLですね! そのDNAがもしかしたらシノさんの戦闘スタイルにも影響しているとか? 実はうちにも、というか僕の友人でヒデという日本人がいるんです。主に国での通商を担当してもらっている商人なのですが。」と答えた。


「そうなんですか?では、機会があれば是非ご紹介ください。スロバキアではあまり時間がなかったので、戻ったら色々と見て回りたいと思っているんです。なんか学校で習ったような中世ヨーロッパの可愛い街みたいな雰囲気がありましたので。」と答えた。


「そういえば、冒険者ギルドってわかりますか?」と未来組に聞いた。

「・・・・」

「ですよねー わかりやすく言うと悪い奴らをやっつけるような組織があるんですよ。そこに僕はソフィアさんとジュリアさんとパーティー登録しているんですが、なかなかソフィアさんがオフショア・シティから出られないので、この前はクリミア半島のアンドロイド討伐をジュリアさん、そしてそのヒデと新たに加わったリンダさんで担当したのです。その時ヒデが負傷していまい・・・このパーティーには元々商人のヒデには荷が重いらしく、代わりに新たなメンバーを迎え入れたいなと思っていたのですが皆さんいかがですか?」と単刀直入に聞いてみた。


「そうなのねー 実はヒデには大変だったのね? 可哀想なことしちゃったわね。頑張ってたから。」とジュリアが少し驚いて反応した。

「この前アンドロイドに撃たれた足は大事には至りませんでしたが。これ以上やられると本業ができなくなるというんです。」とマルクが。

「まあ、彼の仕事は国のお抱え商人だから、スロバキアにとっても重要な役職ですよね」とソフィアも理解したようだ。


「どうでしょう?パーティーリーダーのジュリアさん?」

「そうね。今度もしヒデに軽い怪我じゃないもっと重い何かがあったら私たち後悔しきれないと思うし、この3人だったら戦いがお仕事だからその方がいいのかもね。」とのパーティーリーダーの賛同も得られた。


「というリーダーのお許しも出たので、皆さんいかがでしょうか? 冒険もできるし、もちろん、そのクエストごとに賞金も出るんですよ!」と何かの営業マンのように粘っている。


「まだよくわからないけど、なんかみんなで楽しそうだからいいわよ!」とイザベラが、

「イザベラがやるんだったら、私もでしょ。色々な男にも会えそうだしね!」とルイーズも嬉しそうに言った。

「私も、冒険と経験ができそうだからいいですよ!」とシノが。と言うことで、マルクの思惑通り、クルーセイド・フォーチューンには、新たに強力な3人も加わることになったのだった。と言うことは、仮に全員が揃ったとすると、リンダ、ハナも加えると8人のパーティーとなるのだ。


そんな会話の中、いきなり兵士数名がテーブルを立ってマルクに向かってやってきた。

「王子!もしよければ私達にジュリア様を紹介して頂けませんでしょうか!!」と真剣な表情である。「戦いの前に、是非とも握手だけでもさせていただければ我々の士気が上がります!」と言っている。


マルクが了承を得ようとジュリアの方を見ると、ジュリアが立って、その兵士たちの方に近寄って行った。

「おージュリア様、剣姫!我らが救世主!! 僕らはあの放映を見てからあなた様の大ファンなのです。今回の戦いでご一緒できると聞いて志願しました!」と跪いてまるで神を崇めるように叫んでいる。もし仮にジュリアが死ね!と言ったならそのまま命令を聞きそうな勢いであった。


「あら、皆さん!ありがとう!今回は一緒に頑張りましょうね!」と言いながらその兵士たちと丁寧に握手を交わしている。

そして、握手が済んだ兵士たちはまるで夢心地で蕩けそうな雰囲気であった。


そこにまた、テーブルから立った兵士が数人、マルクの前に駆け込んできた。

「マルク王子!我々はソフィア様の大ファンなのです!彼らと同じように握手を頂きたいのですが!」と直立不動で叫んでいる。


するとソフィアが立って近づいて「あら、まあ、お若い方々、可愛いわね〜

有難うございます!これに勝ってみんなで幸せになりましょうね!」と声をかけながら早速握手をしている。


「ソフィア様、いえ姫!ありがとうございます!生涯最大の幸せであります!僕らはソフィア姫と一緒に戦います!!」と絶好調であった。


これには未来組3人も驚いて、『やっぱりこの時代でもソフィア・ジュリア姉妹は絶対的な人気があるのね!!』と悟ったのだった。

そして、マルクが気を利かせて、「みんな、こちらの3人の方々もこれから我々の仲間に入る剣豪なんだよ! こちらにいらしてください!」と言って3人を兵士の前に呼んだ。


「イザベラさんとルイーズさんは見ての通り双子。ソフィアさん達よりそっくりだよね。そして、こちらがニンジャの末裔のシノさん、みんなよろしく頼むよ!」と紹介していると、他の兵士も含めて全員30名が集まってきて握手をしたり、話したりと言う感じで大いに盛り上がっていったのだった。そして兵士それぞれが自分の推しのところに集まりよもやま話で盛り上がっているようで、ジュリア、ソフィア、他3人の山ができていた。マルクは戦いの前に兵士の士気がめちゃくちゃ上がっていいことだと思いながら笑顔で眺めていた。


まるで兵士たちはコミケでコスプレーヤーの周りを囲むが如く熱心であった。

まあ、それも無理はない。彼女たちは生きるか死ぬかと言う人生を賭ける戦いの場面での女神達なのだ。それも強くてセクシーで優しさがある女神、まるでフランス革命のジャンヌ・ダルクのようであった。男って単純な生き物である。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ