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10:第1王子の戦略

この物語は双子姉妹(Blanc Twins)の冒険談を『夢とは?』いうテーマで描いたパラレルワールドでの物語です。彼女達にぼんやりと見える『夢』を無意識に追いかけて行くとそこに『幸せ』が見つかるのか?を綴っていきたいと思います。


このエピソードからはSeason3ー余燼(よじん)が燻る編ーのスタートです。

実はシーズン1の前にプロローグ的な『成り行き』の詳しいお話があるのですが・・・それはこのシーズンが終わった後に公表したいと思います。(文芸:ヒューマンドラマにて)

そしてこの双子は稀に見るとびっきりの美人姉妹なのです!まるで光と陰。ロボットや兵器類も言葉では7割しか描けませんがカッコいいはずです。荒廃したパラレルワールドでの彼女たちの活躍とクールな兵器類をイメージしながら、世界地図を片手に読んでいただけると楽しめると思います。これって現実なの?それともSF?と言う狭間で大人も楽しめるギリギリのラインでどんどん進めていこうと思います。


エッセイもその他カテゴリーのエッセイにて投稿中です!

このような一般的な状況の中で、第一王子であるヴィラディミルは戦略を考えているところなのだ。


アラブ連合は、この先、北上しブルガリアを制圧した後に黒海側の平地を通りルーマニアのワラキア方面に向かうであろうと予想しているようだ。なぜからドナウ川を渡ることができれば、ワラキアの平地は農業には適しているエリアであり、そこを手中に収めれば奴らは領内の食物需要を満たすことができるのである。そしてさらにはドナウ川を再度渡り穀倉地帯ウクライナへと進行するのであう。


ワラキアは背後のトランシルバニア山脈まで平野が続いており、それ以北は山脈の地形のため難攻不落となる。特にこちらのルーマニア公国内のブラン城が自然の要塞の如くそのエリア一帯に睨みを利かせているからだ。つまり、そこからドナウ川を西に北上しなければスロバキアへの行軍は不可能となるわけだ。なので、一旦足場を作った後はウクライナ方面に進行するであろうとの見解である。ただ、一抹の不安が残る。その不安とは、仮にドナウ川を船で西に北上した場合は広大なハンガリーの平野がスロバキアの手前まで広がっているからだ。これは彼らにとっては最大級に魅力がある土地となるであろう。


彼の悩みどころとしては、敵を領内であるルーマニアのワラキアへの侵入を許すべきか?であった。仮に入れたとすると戦わずこちらの損害はないのだが、ワラキアは取られることになる。そして再度彼らが侵略する場合はウクライナに行くか、こちらのハンガリーに侵攻するか?により再び危機が訪れることになる。逆に敵を入れずにドナウ川を渡らせない戦略を取り川を挟んだ戦闘となった場合は正面から激突の戦いとなるであろう。


逆に入れたとすると、その瞬間では軍勢の損害はないのだがワラキアは取られるためこちらも食糧事情が悪化する。そして敵に足場を築かれることになり、絶えずドナウ川からの襲撃に警戒しなければならないことになってしまうのだ。やはり国も統治者の役割としては領土を保全するというのは最大のミッションであるとの結論に至った。


では、次にドナウ川を挟んで戦闘した場合である。

敵のEBS(未来型のBS)は飛行可能なためこちら側に一番槍として侵攻してくるであろう。そして、その間に飛べないアラブ連合のBSとタンクやバギーが徐々に川を渡り侵攻することになるであろう。と言うことは・・・敵の初戦を挫けばいいのだ!まずは飛行してくる敵のEBS30体をジュリア達のEBS6体で撃退するのだが、こちら側はドナウ側対岸では、事前に敵軍に向けてのレーザーキャノンタンクを配備する。逆にドナウ川を密かに渡らせておいたガンバギー軍団をガルシア達に率いてもらいアラブ軍の本陣を襲撃する。そしてガンバギー軍団の侵攻が始まった時点でドローン軍団も参戦しサポートしながらクリーンナップするのはどうだろう!?とプランニングしてみたのだった。


ヴラディミルは、この戦略をソフィア・ジュリア達に共有した結果、やはり敵軍はいっときであっても入れるべきではない!と言う結論になった。そして具体的な戦略としては、やはり、敵がブルガリアに進行する前にガルシアバトルスーツ部隊及びガンバギー部隊を密かにイカダを使ってドナウ川を下りワラキアの対岸まで輸送し敵側であるブルガリア側に上陸する。そして、開戦まで隠れている。来週納品予定のレーザーキャノンタンクは、日本からのスーパーソニックジェットカーゴで納品されるため、その納品地をワラキアに設定する。それはヴィラディミルが仕切る。だが、川沿いに配置してしまうと敵のレーザーキャノンの砲撃を遠方より受けて餌食となる可能性が大なので、ことが始まってからすぐに射程圏外から河岸へと移動させることになる。では、メインのジュリアEBS部隊をどうするか?であるが、戦法的には敵に我々の作戦を知られずに、そして油断したところを奇襲するのが得策であろうと言う見解に達した。


ジュリアがルーマニアの地図を見ていると、要塞であるブラン城から河岸まではEBSを持ってすればそんなには遠くないことに気がついたのだった。ブラン城の索敵レーダーは広範囲に及ぶ優秀な機器であるため、索敵できた時点でフライングエンジェルで飛行を開始すれば間に合うのではないか?と言うシミュレーションになり、EBS部隊は即刻有事に備える役割も兼ねて秘密裏にブラン城に移動することになった。最後にドローン部隊はどうするか?であるが・・・ブラン城自体は山頂にあるため30機を停める駐機地はないのだが、下に城下町があるためその町の平野にて待機することになったのだった。


そして、早速ガルシア・イメルダ・リンダ・ハナのバトルスーツ部隊とガンバギー部隊を乗せて運ぶ筏がいくつも作られた。その筏はかつてのバイキング船のようにひっくり返すと住居になる構造を持っているのと船底部分にはステルス塗装をすることになったためガルシア達はその中で生活をしながら待機可能となる。住民こぞって作成しているため、さすが森の民のなせる技!なんと3日で完成したのだった。6台づつ乗って合計6隻の筏船団となる。そして念の為に偵察用ドローン3機で偵察しながらついにドナウ川の移動が開始されたのであった。


ジュリア部隊の方はドローン部隊を引き連れての見え方で空の移動である。これはEBS部隊の中で初めてフライングエンジェルを搭載したイザベラ・ルイーズ・シノのための飛行練習も兼ねての移動である。そしてEBS6体は山頂に聳えるブラン城の敷地内のわずかな平地に寄せて着陸し隠された。マルクのドローン部隊は訓練という触れ込みでその城下町の草原に着陸し兵士たちは街中の旅籠に宿泊することになった。


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