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45:セバストポリにて

この物語は双子姉妹(Blanc Twins)の冒険談を『夢とは?』いうテーマで描いたパラレルワールドでの物語です。彼女達にぼんやりと見える『夢』を無意識に追いかけて行くとそこに『幸せ』が見つかるのか?を綴っていきたいと思います。


このエピソードからはSeason2ー新たな出会い編ーのスタートです。

実はシーズン1の前にプロローグ的な『成り行き』の詳しいお話があるのですが・・・それはこのシーズンが終わった後に公表したいと思います。(文芸:ヒューマンドラマにて)

そしてこの双子は稀に見るとびっきりの美人姉妹なのです!まるで光と陰。ロボットや兵器類も言葉では7割しか描けませんがカッコいいはずです。荒廃したパラレルワールドでの彼女たちの活躍とクールな兵器類をイメージしながら、世界地図を片手に読んでいただけると楽しめると思います。これって現実なの?それともSF?と言う狭間で大人も楽しめるギリギリのラインでどんどん進めていこうと思います。

ここのギルドは中世ヨーロッパの面影が残るスロバキアと違い普通の無骨なビル内の受付となっておりフロアの半分がレストランバーのような作りである。マルクが受付で予約をしてあったクエストを正式登録しその案件の詳細を手に入れた。そのレポートによると現在アンドロイドは20人に増員されたらしく捕虜は100人を超えているようだ。


「20人?? そんな数を僕らがやっつけられるのでしょうか?」とヒデが言った。

アドラーが、「まあ、とりあえず腹が減っては戦ができぬというから食事にしようぜ!」と言い5人は奥のテーブルに座りオーダーした。すでに夕食時のため8割のテーブルが埋まり思い思いに静かに盛り上がっていた。クエストの資料の中に領事館の見取り図も入っている。


それを見ながらジュリアが作戦を説明している。このメンバーでは初陣のためみんな真剣にジュリアに耳を傾けているようだ。「20人に増えたのね〜! ちょっと厄介ね! まず、このメインの入り口から攻めるけど、私がボムアローで破壊するから、その入り口目掛けてまずはヒデがマシンガンを撃ちまくって。多分その襲撃でアンドロイド達が数匹出てくると思うの。その時アドラーはその自慢のボウガンでできれば頭を狙って欲しいの。破壊するには奴らは頭部を胴体から切り離すというのが基本になるのだけど・・・首が刎ねられ自己修正不可能と判断すると5秒後にかなりの範囲に及ぶ自爆をするからそれを避けるのが必須事項になるわね。そして、アドラーは入り口で待機して奴らがもし出てきたらそのボウガンで襲撃してほしいの。で、私とリンダ組がまず中に入っていくから、ヒデはマルクの後ろに付きながらマシンガンで奴らを見かけたら撃ちまくって欲しいの。それを食らってフリーズしたところをマルクが頭部を突いて行くという連携でよろしく頼むわ。私は今回新しくアドラーに作ってもらった長槍でドンドン潰していくから打ち損じた場合リンダも応戦してほしいの。ただあいつらのレーザーキャノンにやられるとまずいから、まずはレーザーキャノン兵を潰すのが先決ね!それとシールドが必要だから槍担当のマルクも左腕に固定しておきましょう。というのが、おおよその筋書きなんだけどね・・・実際はどうなるのか・・・問題は、奴らの自爆をどう避けるか?なのよね。」


「じゃ、ジュリア、私らのチームAが先に行ってやっつけたら一旦戻り、爆発後に今度はチームBが行きやっつけたら戻りって交互にやるのはどお?」とリンダが提案した。

「そうね、まあ、それが一番分かりやすくていいわね。」とまとまり明日の作戦会議は終了した。


リンダが「ここはシーフードがうまいんだよね〜」と言いながら小ダラのとうもろこし揚げやカタクチイワシのピラフを頬張っている。それを見たマルクとアドラーが俺も俺もとばかりに奪い合いになっていた。他はイカフライにエビの鉄板焼きが出てきたので、ジュリアとヒデはそれを摘んでいた。


「ヒデ、あなたももしかしたら魚ダメなの?」とジュリアが聞くと、

「そうなんです。甲殻類はほぼ大丈夫なのですが、魚類がまるでダメなんですよ。」

「実は私もそうなの。」と言いながら、ここの世界のヒデもやはり魚がダメなのかと分かり面白いと思った。


そしてこの機会だと思い、「あなた、エヴァ姫が好きなんでしょ?」と唐突に聞いてみると、ヒデは少し顔を赤らめて「えっ なんでそう思いましたか?」とそれを隠すかのように牽制している。「そりゃ、見ていれば大体わかるわよ。」とニコやかに答えた。


「正直言って、エヴァ姫はもちろん魅力的です。でも僕はジュリアさんも好きですよ!」とマルクに聞こえないぐらいの小声で言いながら少し頬を赤らめていた。ジュリアはその言葉を聞いて驚き、『へえーこの世界のヒデも私を好いてくれているのね!?』とある意味不思議に思ったのだった。『まあ、好きな形状も色々あるし』ただ、なぜか本当のヒデと比べると何かが違うためにのめり込めないでいるジュリアがいるのだった。


果たしてそれは髪型なのか?ちょっと違った仕草なのか?それとも人生に対する自信によるものなのか?『そうか! 私は未完成で弱いけど真剣に前を向いて向き合っている男の子に魅力を感じるのかも!守ってあげたいというか、サポートしてあげたいというか・・・この気持ちは母性本能ということなのか!?』となんとなくその理由がわかってきたような気もした。もしかしたら、やっぱりこの気持ちの原因はあのヒデよりも成功してしまって守ってあげたいと感じないところなのかもしれないと確信したのだ。なんせ、世界が違うとは言え、若くしてスロバキア王国という一国のお抱え商人にまで上り詰めているわけだから。


「ありがとう、ヒデ! じゃ明日は私のバックアップをよろしくね!」とお姉さんキャラで笑顔で答えた。ジュリアとしては、この瞬間にここにいるヒデへに気持ちを閉じたのであった。


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