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40:ワンクウォーターパーティー

この物語は双子姉妹(Blanc Twins)の冒険談を『夢とは?』いうテーマで描いたパラレルワールドでの物語です。彼女達にぼんやりと見える『夢』を無意識に追いかけて行くとそこに『幸せ』が見つかるのか?を綴っていきたいと思います。


このエピソードからはSeason2ー新たな出会い編ーのスタートです。

実はシーズン1の前にプロローグ的な『成り行き』の詳しいお話があるのですが・・・それはこのシーズンが終わった後に公表したいと思います。(文芸:ヒューマンドラマにて)

そしてこの双子は稀に見るとびっきりの美人姉妹なのです!まるで光と陰。ロボットや兵器類も言葉では7割しか描けませんがカッコいいはずです。荒廃したパラレルワールドでの彼女たちの活躍とクールな兵器類をイメージしながら、世界地図を片手に読んでいただけると楽しめると思います。これって現実なの?それともSF?と言う狭間で大人も楽しめるギリギリのラインでどんどん進めていこうと思います。

夕方5時を回ったあたりから例の浮島にワンクウォーターパーティーの準備が始まっていた。この島の養殖で育てられたシーフードとその貿易で得られたスロバキアの農産物と畜産物を使った自慢の料理が並び始められている。ところどころに丸テーブルがあるが基本は立食パーティーのようだ。そんな空間にすでに住民らがちらほら来始めている。


夕日が沈む6時前にはほとんどの住民が揃っていた。そして思い思いにサンセットの景色を楽しんでいる。ゲストの海賊達もガルシア達と入場してきた。会場にはすでに100人ぐらいは集まっているようだ。そしてステージ上にソフィア、ジュリアとイメルダが上がった。

ソフィアが、「今日のワンクウォーターパーティーも楽しく過ごしましょう!今日のゲストは、なんと海賊さん達です。あそこのガルシアと一緒にいる方々に皆さん注目!!これから私たちのこの海を守ってくれるそうですよ。力強いですね!!そしてこの海上都市の住民になるかもです。皆さん、歓迎の拍手をお願いしまーす!!」と言って、全員が海賊に注目し拍手が起こった。


そしてジュリアが、『シー』という仕草をした。そして一瞬静けさが訪れた。

「そして、今晩は記念に残る夜となるになるでしょう! 皆さん、この付近の地中海の放射能汚染がやっと基準値を下回りました。つまり〜この海上都市にいる限り安全となったのです。


だから、このバブルはもう必要なくなりました!! では、皆さん、10をカウントしてくださーい! 10、9、8、7、6、5、4、3、2、1、ファイアー!」とソフィアが叫ぶと、この浮島を覆っていたバブルガードが割れて散った。すると心地よい海風が会場を吹き抜けたのだった。


「いーい シーブリーズね!」とイメルダが言った。

続けてソフィアが、「これで私達はやっと自由です!!今晩はこのシーブリーズをとことんお楽しみくださいね!」と言って締めた途端会場から拍手が起こった。


ジュリアも「やっぱり海の風は気持ちいいわね!」とソフィアに言った。

しばしこのシーブリーズを受けてくつろいでいると、ガルシア達が海賊達を連れてこちらに向かってきている。

ブライアンが海賊を代表する感じで、「ジュリア殿、昨日は失礼した。剣鬼だったとはつゆ知らず無礼をしてしまったようだ。それと、ソフィア殿、我々ここのお役に立てるように力を尽くすのでこれからよろしく頼む。」と昨日よりは丁寧に挨拶をした。


ソフィアが、「わかったわ。あなた方に期待していますよ。これからは地中海を束ねてくださいね!」と笑顔で対応し、「今晩はとりあえず親交を深めるためにここの住人達と楽しんでくだいね!」と言い、

イメルダが海賊達を連れて群衆の中に消えていった。イメルダの紹介でどうやら住民達とも触れ合い楽しいイベントになったようである。


そして間も無くして海賊達も正式にここに住むことになり住居は一番外洋寄りの浮き輪の中になった。なぜなら彼らの高速船が外洋に出やすいように浮き輪の外に桟橋を作り停泊させた。そして、そこから最短距離の浮き輪の中に彼らの浮島を造ったからだった。4人ともすでにここの生活に満足しているようで、毎日定期的に海賊コントロールのパトロールに出かけている。今ではスロバキアなどのヨーロッパからこの海上都市を経由してジブラルタル経由でモロッコに渡る商隊が増えているためそういった一行をガードしているのだ。またその逆もある。それと、たまにイスタンブールの手前に集結しているトルコ・アラビア軍の視察にも出かけているようで海上都市の治安にも一役買っているのだ。


こうしてヨーロッパからアフリカへ、アフリカからヨーロッパの豪商たちが海上都市のガーキンに宿泊するようにもなり、この街もやっと国際都市としての活気が出てきた。まずはカジノが盛り上がり、ナイトクラブやバーなども活況を呈している。ジュリアが体験したシンガポールと同じように会場に突き出ている部分の階層がコマーシャルエリア、そして海に沈んでいる部分の階層がホテルになっている。


またここの住民たちのナチュラルな自然を意識した住環境とは違ったコマーシャルエリアは金襴緞子な贅を極めた対照的な空間であるため、住民達も気分転換や家族イベントで利用しているので賑わいが増しているのだ。絶対数が見込めるたまに今後、コンサート、演劇などのイベント等も開催しやすくなったのであった。この海上都市は1つの国家であると同時に1つの企業体でもあるため、今では収入源がどんどん増えていっているのだ。この段階でもソフィアとジュリアがイメージした“夢の都市”は成功したといえるであろう。簡単に表現してみると物凄く大きなマンションの管理組合法人のようなものだ。さらにそろそろサーシャによるプロモーションも予定されているようでロシアエリアからのマーケットも期待ができる。


0からスタートし半年が過ぎた。そろそろ初夏を迎えた晴れた日にソフィアとジュリアが浮島の公園のベンチにシーブリーズを受けながら寛いで座っている。

「ここまで来るのは結構大変だったけどやって良かったわね!住民はみんな幸せそうな顔をしているしね。」とソフィアが嬉しそうにしみじみと言った。


「そうね。これでひと段落したわね。ここからは放っておいても少しづつ住民も増えていくでしょう!別荘も増えてきたしね。そろそろ私も何かの冒険をしたくなってきちゃったかな。」と言いながらソフィアに向かってにっこりと笑った。ソフィアはそろそろジュリアは何か行動を起こす頃だろうとは思ったが『それは何か?」は予想がつかなかった。


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