27:4人のビーチバーベキュー
この物語は双子姉妹(Blanc Twins)の冒険談を『夢とは?』いうテーマで描いたパラレルワールドでの物語です。彼女達にぼんやりと見える『夢』を無意識に追いかけて行くとそこに『幸せ』が見つかるのか?を綴っていきたいと思います。
このエピソードからはSeason2ー新たな出会い編ーのスタートです。
実はシーズン1の前にプロローグ的な『成り行き』の詳しいお話があるのですが・・・それはこのシーズンが終わった後に公表したいと思います。(文芸:ヒューマンドラマにて)
そしてこの双子は稀に見るとびっきりの美人姉妹なのです!まるで光と陰。ロボットや兵器類も言葉では7割しか描けませんがカッコいいはずです。荒廃したパラレルワールドでの彼女たちの活躍とクールな兵器類をイメージしながら、世界地図を片手に読んでいただけると楽しめると思います。これって現実なの?それともSF?と言う狭間で大人も楽しめるギリギリのラインでどんどん進めていこうと思います。
その間ジュリアはせっせとバーバキューの準備をしていた。そろそろ陽も傾いてきていたので、会話で盛り上がっている3人に代わってセッティング完了することができた。
「あら、ジュリア ありがとう! もう準備できちゃったのね? いいわねー!楽しそうだわ。でも、やっぱり風がないのがちょっと物足りないとこかな?」とイメルダがいつものキャンプを思い出して、何かが足りないと感じたらしく、それを思い出したのだった。
ソフィアが、「そうね。汚染の影響が出ないようにバブルドームの中だからね。確かにそれがここのリゾート気分を満喫するために足りないところなのよね。大きなドームで囲ったところで空間は広がるけど、風はこないしね・・・やはり、この辺りの広範囲の空気が浄化されないと無理な話ね。」とそれに関しては今は限界があると言ったちょっと残念な表情になっていた。
ガルシアが、「じゃ、人口の風を作るのはどうかな?巨大な扇風機みたいなノリで。」と提案したところ、
ソフィアも、「ガルシア、やるじゃない!!それ名案ね!! 全然気が付かなかったわ。そもそも自然エネルギーで電気を賄っているから全く問題なくできる話よ。今度やってみるわね!」と予想外の人が予想外のことを言ったことに半ば感激している様子である。
と言う会話の中ですでにバーベキューパーティーはスタートしていた。
「あっ、そうそう! 俺、久々に赤ワインが手に入ったから持ってきたんだよ。みんなで飲もうぜ!」と言ってガルシアが珍しく1ダースを差し入れてくれたのだった。
赤ワイン好きのジュリアが真っ先に反応し、「ガルシア、さすがね!! 私が大好きな赤ワイン覚えていてくれてたの?」と笑顔で言って早速2本のコルクを抜いて4人分注いだ。
「みんな、またこうして集まれたことに感謝して、今日はとことん飲みましょう!!」とソフィアが音頭をとると「おー!!チンチン!!」と乾杯した。
「しかし、よくよく考えてみると、こう言う場にあなた達姉妹が揃うのって珍しくない?」とイメルダが今更気づいたかのように言うと、ジュリアが、
「そうよね、今まで私達は必ず持ち場があったから、バラバラなときが多かったかもね。」と、「でも、私達これからはここでずっと一緒よ!」とソフィアが付け足した。
「そう言えば、イメルダ達はスロバキア王国って聞いたことがある? ユーラシア帝国戦では色々と関係があったみたいだけど、私達は直接行ったことはないしあまり情報もないのよね。しかし、なんでユーラシア帝国内にあるのに王国が成り立っていたのかしら?と思ったの。」
イメルダが、「スロバキア王国ね?そうね、私達も直接は接点はないんだけど、サーシャが一番詳しいと思うわ。でも、彼女は今大忙しよ! ロシアの復興のシンボルになっちゃってさ。アンドレイと一緒に国政を担っているらしいのよ。笑えない?」と言いながら付け加えた。「そういえば、グスタフ王ってやり手の王らしいわよ。ユーラシア帝国時代はあらゆる政治的手段を使ってロシアの貴族連中を手中に収めて結局はやりたい放題をしてたって噂よ。でも人間的にはいい人みたいだから、それはそれでいいんじゃないかな?結局は悪いのはユーラシア帝国だったんだからね。で、サーシャがなぜグスタフ王と親しいか?というとなんだけど・・・彼女のファンクラブの運営組織がそこにあって、国民も結構ファンが多いらしいのよ。それで王に謁見したとかと聞いたわ。」
するとソフィアが、「なるほどね!なんとなくわかってきたわ。それにスロバキアって農産物や畜産物などの食料の宝庫よね?」とイメルダに聞いた。
「そうね、基本的に農業国だから、でも、色々と細かい細工物も有名よ。職人も多いとかも聞いてるわよ。」
それを聞いていたガルシアが「そんなことより、俺はここを凄い海上都市にすることに俺の人生を賭けることにするぜ!」と酔ってきたのか?いきなり宣言している。
ソフィアも「とは言っても、ガルシア! ここの食料の自給自足は今のところ限界があって、浮島の海に沈んでいる底部では海産物の養殖はするんだけど、やっぱり酪農品を含む農産物が不足すると思うの。だから、農業国のスロバキアと友好的に商いをして、代わりに海産物を提供するのはどうかなって考えているの。」
さて、『この海上都市に人生を賭ける宣言』をしたそのガルシアのその後の活躍には目を見張るものがあった。建築ロボット達の複雑なコントロールをマスターし図面の見方もマスターしているので、ガルシアに任せておけばほぼ全ての工程を任せることができるようになっていた。浮き輪の真ん中に浮かぶガーキン(ドイツ語でキュウリ)型の巨大水中ビルは構造が複雑なため工程もものすごいパターンがあるのだ。しかしガルシアはそういう才があるのか順調に確実に仕事をこなして行っているのだ。これが完成すると施設のベースメント構造が完成することになり住人を募ることができるのだ。その間イメルダはロンダの地下施設に行きまずは友人達にここの宣伝をして移住を促していた。結果反応は上々のようである。
さて、ソフィア達の海上都市 これからどうなっていくのでしょうか? 実際こんな街できたらいいなって思います。皆さんはいかがでしょうか?