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6:湯沢に集結!

この物語は双子姉妹(Blanc Twins)の冒険談を『夢とは?』いうテーマで描いたパラレルワールドでの物語です。彼女達にぼんやりと見える『夢』を無意識に追いかけて行くとそこに『幸せ』が見つかるのか?を綴っていきたいと思います。


実はこのシーズン1の前にプロローグ的な『成り行き』の詳しいお話があるのですが・・・それはこのシーズン1が終わった後に公表したいと思います。

そしてこの双子は稀に見るとびっきりの美人姉妹なのです!まるで光と陰。ロボットや兵器類も言葉では7割しか描けませんがカッコいいはずです。荒廃したパラレルワールドでの彼女たちの活躍とクールな兵器類をイメージしながら、世界地図を片手に読んでいただけると楽しめると思います。これって現実なの?それともSF?と言う狭間で大人も楽しめるギリギリのラインでどんどん進めていこうと思います。

日本に無事到着した6名はまずはさっか代表に会いに行った。

ソフィアが、「属代表、彼らが例のアンドレイとサーシャの兄妹よ。驚かないでほしいんだけど、実は二人とも帝国軍が開発した全身義体のサイボークなの。敵ながら素晴らしい技術よね。ただ調整が必要なようなので私がラボを使ってやってみるわ。」


属が「初めまして。私が日本代表の属です。今回は諸々とご協力頂きまして有難うございます。君達は本当にサイボーグなのかね? あまりにも人間との違いがわからないから疑ってしまうけど嘘をつく理由もないだろうし・・・後ほど色々とお聞きしたいと思うけど、お疲れだと思うので今はゆっくり休んでください。そして我々が可能な限りサポートしていきますので、これからも是非宜しくお願いします。ご存じの通り、現在日本は中立国扱いになっています。ソフィア・ジュリア姉妹も一応中立の立場に居て、イメルダとガルシアはヨーロッパ連合の一員です。今回のこのプロジェクトを起こした要因は、帝国軍からの連合への宣戦布告とアトランティス帝国への攻撃の一連の軍事行動に端を発します。先日奇跡的にジュリアがアトランティスに上陸できて皇帝に謁見ができたのですが、その際先方からユーラシア帝国がこのままの戦闘状況だと天変地異的な地球規模のリセットを行うつもりがあるというメッセージを受けたのです。そこでソフィアがリーダーとなりこの『地球解放軍』を発足したという経緯となります。メンバーはまだ君達2人を含めても9名なのですが、幸い強者揃いなので、まずは中核を担ってくれることと思って全面的にサポートすることにしました。もちろん君たちはここのラボでいつでも調整できますので諸々とソフィアに相談してください。また兄妹で使用してもらう部屋も用意してありますので、今日から出発までゆっくりお過ごしください。」と状況説明も兼ねて挨拶をした。


今回ほとんど出番がなかったイメルダ達ではあったが、ソフィアが2人の調整をしている間に属が用意してくれたタワービルの部屋に行って休息を取ることにした。

「イメルダ、この部屋いけるよな!? 俺こんな部屋に住みたかったんだ。どお?」

「いいんじゃない!なんせ私達の遺伝子情報から趣味性をリサーチしてそれに合う居住空間をプロデュースしたらしいわよ。日本ってすごいよね!? ここの部屋飾りはホログラムなだから気分で変えられるんだってよ!?」

「そうなんだ? でも俺ら二人に合う部屋を造るって難しいよな? 住みたい部屋のイメージってモンがそもそもないからな・・・」

「そんなことないんじゃない?ただ私たちはそんなにこだわりを持ってないだけじゃないの!?」

「だから、難しいんじゃないのかな?まあ、少しソファに座ってゆっくりしようや! コンピューターゲームってものがあってここのでかいスクリーンでバトルゲームができるって話を聞いたぜ。」

「いいわね!暇つぶしになるわね。ランチを食べ終えたらやってみましょうかしらね? それと、ルームサービスを頼めるらしいからなんか頼む?」

「いいね!『腹が減っては戦はできぬ!』って言うからまずは腹ごしらえからだな!」


一方ジュリアも部屋に戻り、日本で一人になると、どうしても別れたばかりのヒデを思い出してしまっていた。『彼はあれから日本で元気にやっているのだろうか?』と思い、『騙すようにしてお別れしてしまったけれど・・・あれはあれで良かったのだ』と信じ込むようにしていた。『ああでもしなければ、きっと彼はこっちに戻って来てしまうだろうし。そうしたら、地球解放軍どころではなくなってしまう・・・』と思ったためソフィアにも相談し『夢をみていた』と言うストーリーで一旦お別れをしたのであった。


でも、長い時間二人で一緒に旅をして愛を育んでいったジュリアとしては、一旦は恋人同士となったわけでもあるし、そんなにおいそれと忘れることはできないのであった。

彼女もまたいつの日かヒデに会える日を夢見ているのである。そのためにはまずは目前の地球を救うというもの凄いプロジェクトを何がなんでも成功させないといけないのであるとモチベーションを高めているところであった。


身体の調整が終わった兄妹はソフィアに彼らの部屋まで案内された。

「この部屋を自由に使ってね。料理もできるけど、ルームサービスも頼めるわよ。

特にアンドレイはサバイバルで疲れていると思うから、まあまずは体を休めてゆっくりしておいてね! あっそうだ!ごめんなさい 人間の食事は大丈夫なのかしら?」

「色々と有難うございます、ソフィアさん! 私達 普通の食事も分解してエネルギーに変換できるから大丈夫ですよ。味もわかるのです。すごいでしょ?」と今まで黙っていたサーシャが砕けた明るい顔で説明をした。ようやく兄妹2人となって緊張がほぐれたようで、これが本来のサーシャなのかとソフィアは感じた。


アンドレイとサーシャは仲良く子供のように2人でシャワーを浴びて身体の汚れを落とした。

アンドレイもそうだが、サーシャは本当に兄を慕っているようである。慕っていると言うよりは見方によっては愛とも取られる場合もある振る舞いである。

ソファーにゆったりと座りながら湯沢の風景をパノラマウインドー越しに眺めている兄の隣にピッタリとくっついて体を寄せ合っている。兄妹だと言うことを知らないとしたら、どう見ても恋人同士に見える光景だ。



「お兄様、あの森では大変な思いをされました?」

「いやー大丈夫だったよ。やっぱり僕らサイボーグは色々なことでエネルギーが取れるようにできているんだなって逆に感激もしていたよ。それよりサーシャが一人だから心配していたんだけど無事で良かったよ。」


「さっき調整中にソフィアから僕らチームの戦略の話を簡単に聞いたじゃない。あのロボットみたいなスーツ、パワードスーツって言ってたかな?中に入って戦うのって面白そうだね! 結構楽しみになってきたよ。それと気になったんだけど、ソフィアの双子の妹のジュリアだよね!? 彼女って全然しゃべらないよね?」

「あら、お兄様、ジュリアさんが気になるのかしら?ご興味おありですか?」

「いや、そう言うんじゃないんだよ。なんか不気味っていうか、得体が知れないっていうか?サイボーグの僕がいうのも変な話だけどね。」

「お兄様が彼女にご興味おありでなければいいのですが… でも、確かに、何か 独特のオーラを感じますわね。」とサーシャも認めている。

「あの双子は、顔も体型も全く同じなのに、髪の色が違うのとパーソナリティが全く反対なところが面白いですわね。ソフィアさんは気さくな人ですけど、私もジュリアさんとはまだお話したことがないのです。」


いずれにしても、サイボーグである二人は実際の生活面でも人間と変わらない生活が可能であった。特に言及するとすれば、こまめにメンテナンスが必要であるのだが、それは二人がいればほぼお互いをケアできる程度のものである。

一番気になるのが水中での対応力であるが、浮袋的なメカニズムが体内にあり、水中に潜る前に一旦空気を鼻から吸い込めばそれが起動する設計になっている。また体重は普通の人間のほぼ1.5倍にはなるが、耐久力が高い非金属の強化合成繊維のティシュー構造の体であるため人体の構造に極めて近く一般的な人間としての生活は問題なく対応できるのだ。


この日は日本の首都である越後湯沢のタワーマンションで各々思い思いに過ごし翌日は全員が属代表に招集された。


「皆さん お早うございます。昨日はゆっくりくつろいでいただけたでしょうか?

我々も国防軍技術開発部にて皆さんが使用するバトルスーツと移動用のバトルモビルを開発中ではありますが約1ヶ月はかかるとのことです。皆さんと一緒に戦う我々国防軍側の隊員も紹介しましょう。」

と言う前振りがあり、アンドレイとサーシャにヒロ、タカ、アキラが紹介された。

続けて「アキラはパイロットのため、今あるスーパーソニックジェットの戦術訓練とヒロとタカ両名は、皆さんの後方支援のための準備と訓練を引き続き行います。」

「皆さんに関しては、今回はやはりチーム力がとても重要になる戦略のため、親密度も上げながらの合宿訓練を行なってもらいたいと思います。というのは、ソフィアからの提案なのですが、いかがでしょうか?」


「どこでやるんだね?」とガルシアが聞いた。

「日本海に浮かぶ隠岐の島と言う小さな島があって、対アジア大陸の隠れたレーダー基地としての役割も担っている自然豊かな綺麗なところなのです。国防軍の訓練基地もあり合宿ができる設備もあります。そこでロシアでチームから離脱してしまったことを想定してサバイバルできる術を身につけて頂きたいと考えています。あくまでも楽しみながらのゲーム感覚でですが。幸い昨日までサバイバル実践をされていたアンドレイもいるので、逆に他のメンバーにもレクチャー頂くのもありかと思います。」と属が答えた。


ソフィアが付け足した。「まあ、とにかくチームでこれから修羅場をくぐらなくちゃいけないんだから、そのまえにチームビルドして信頼関係をつくりたいのよね! 私とジュリアは双子だし、イメルダとガルシアはパートナー、そしてサーシャとアンドレイは仲睦まじい兄妹だから、そうそう、それと、ジュリアとイメルダはソウルフレンドよね? あまり今まで交わりがなかった同士で宿泊場所を分けようと思うの。学生時代の林間学校みたいなノリでみんなで楽しくやりましょうよ!」と盛り上げた。


「そういうことだと...」とアンドレイが言い出した。

「僕とガルシアは男性だから、分けるとして、

ガルシアのところに、サーシャとソフィア。で、僕のところにジュリアとイメルダって

かんじになるんじゃないのかな?」と提案した。


ガルシアも、「いいんじゃないか?男は単純だから、お嬢様方が仲良しになればミッションコンプリートってことだよな!」と言って笑った。


ソフィアとしては、なんとなくサーシャからジュリアに対する敵対心に近いものを感じていた。まず自分が彼女と親しくなればジュリアの魅力を感じてもらえるに違いないと思い、アンドレイが提案したグループ分けもいいのかもと思ったのであった。


ソフィアが、「じゃ、それでいい? 反対意見ある?」

と全員の顔を見ながら聞いた。

「大丈夫そうね!じゃ島に着いたらそうしましょう!」

と言うことで話が案外簡単にまとまったのだった。


早速今日の午後のフライトで島に向かうことになったので、各自サバイバルに向けての準備のために部屋に戻り荷物をパッキングすることになった。勿論 戦闘に使用する武器も含めることになる。


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