21:マチルダJr.
この物語は双子姉妹(Blanc Twins)の冒険談を『夢とは?』いうテーマで描いたパラレルワールドでの物語です。彼女達にぼんやりと見える『夢』を無意識に追いかけて行くとそこに『幸せ』が見つかるのか?を綴っていきたいと思います。
このエピソードからはSeason2ー新たな出会い編ーのスタートです。
実はシーズン1の前にプロローグ的な『成り行き』の詳しいお話があるのですが・・・それはこのシーズンが終わった後に公表したいと思います。(文芸:ヒューマンドラマにて)
そしてこの双子は稀に見るとびっきりの美人姉妹なのです!まるで光と陰。ロボットや兵器類も言葉では7割しか描けませんがカッコいいはずです。荒廃したパラレルワールドでの彼女たちの活躍とクールな兵器類をイメージしながら、世界地図を片手に読んでいただけると楽しめると思います。これって現実なの?それともSF?と言う狭間で大人も楽しめるギリギリのラインでどんどん進めていこうと思います。
機内では、アンドロイドのマチルダを見たミランダは驚きを隠せない状態であった。
「私、アンドロイドって初めて見たけど、本当に人間そっくりなのね! 全く外見では区別がつかないわ!。」、「しかし、あなた方本当にマチュ・ピチュを守ってくれて有り難う!!あなた方がいなければ今頃あのロボット達にやられていたわ。どうお礼をすればいいのか・・・」と見かけによらず感極まった様子であった。
すると、ジュリアが、「ミランダ、礼なんかはいいから、湯沢に着いたら司令官のレイが日本の属代表を紹介すると思うから、友好条約を結んで滞在中はバトルスーツの操縦を身につけて欲しいわ。そうすれば、いつ何時あいつらが来ても自衛ができるようになるから。」
ミランダが、「わかったわ! 本当に何から何まで有り難う!恩に切るわね!」と感激の涙を流していた。
マチルダJr.が、「ミランダさん、私がBSの操縦訓練をサポートしますよ。」と言った。
そして、ジュリアが、「そういえば、マチルダ! あの戦いでは、私とシンクロしていたわね? どうやってやったの? すごく良かったけど。」マチルダが、「私の遺伝子モデルがあなたを認知していて受け入れてくれたので通信が双方向になり、ジュリアさんの指令がご自分のEBSに伝達されるのと同時に私のBSにも伝わってきたのです。だから、私はそれをベースに私の敵に対してアレンジすれば、ジュリアさんの強さをそのまま使えることになるのです。これはソフィアさんが思いついて開発したのですがすごいデバイスですよね! 私がスペースバトルの時のBS部隊のリーダーになりますので、ジュリアさんの片腕となります。よろしくお願いいたします!」と言った。
ジュリアが、「なるほど、やるわねソフィアも!わかったわ。よろしくね! なんか本当にマチルダとそっくりよね!?懐かしいというか、また一緒に戦えて嬉しいわ!」
ミランダが、「えっ、2人はどういう関係なの?」と不思議がっている。
マチルダが、「私のDNAモデルは、ジュリアさんと過去で一緒に戦った人類なのです。ジュリアさんを師匠と仰いでいた方なので、私は剣鬼のジュリアさんとこういう関係を持つことができるのです。」とアンドロイドながら嬉しそうに語った。
ミランダは、「えっ 過去? わけがわからないんだけど・・・」と頭がパニックしているようである。
ジュリアが、「そうそう、言ってなかったけど、私は双子のソフィアと一緒にこの世界に召喚されてきたのよ。だから過去からきたのよ。あなたより相当年上になるのよ!」と言って笑った。
ミランダが、また、驚いて、「えっ、今度は、それってタイムトリップってこと?」ともう何がなんだかわからんという表情で困っているようであった。
シノが、「まあ、色々と複雑ですけど、みんな仲間ってことでいいんじゃないですか?」とまとめてみんなの笑いを誘った。
そして、湯沢に到着し、レイがミランダを連れていった。ソフィアも到着フロアに来ていて3人を出迎えている。「ねえ、ジュリア、マチルダはどうだった? 私が産んだのよ! 私たちのガーディアンになるようにね。」と言った。ジュリアが、「そう聞いたわ 良かったわ! 最高のバディーよ!心強いわ。」と言った。
マチルダが、「おふたりとも有り難うございます! お役に立てるように頑張ります!」と敬礼をしてレイと一緒に軍司令部に戻って行った。そして、ソフィアとジュリアは彼女らの部屋に戻って行った。
ソフィアがベッドに座りながら、「ジュリア、今回もご苦労様! 大変だった?」と声をかけた。
ジュリアは、「マチルダの参戦は助かったわ! それとシノも大鎌とホバーボードを手に入れたからもう大丈夫じゃないかしら。今回3か所のレジスタンスを訪問したんだけど、どこも楽しそうだったわよ! 違いはあるけど、いずれにしても生きるということを楽しんでいる感じなのかな?」とぼそっと羨ましそうに言った。
ソフィアが、「なかなか奥が深いわね・・・私たちはいつもミッションとやらに駆り出されて、全く生きることを楽しんでいない気がするわね・・・」と小声で答えた。
「みんなで協力して一団となって一つの時代を変えるみたいな大層なことは、それはそれで命を懸けたイベントとしてはテンション上がるけど、なんか一時的なものなのよね。」と悟った様子でジュリアがボソッと言い、「考えてみると、この私達がいる未来世界の前の本当の私達が生まれた世界って最悪よね! 管理されすぎていて、お陰様でなんの面白みもないことに気がついたわ。でもそれも他の時代にタイムトリップしないとわからなかったことなのよね? 比べることができて初めてわかったわけだから。」
すると、ソフィアが、「私たちはなんでもできるけど、何にもリアルには感じないのよね・・・」と今までを振り返るように言った。「確かに! この仕事いつまでやればいいのかしらね?」とジュリアが気怠い表情で迎合している。そして、「そもそもあの時あんなに苦労してヒデのDNAを未来に役立つようにセッティングしたのに、この未来社会がこんなことになっているわけだから意味がなかったということなのかしら?」と今度は悲しい表情に変わっていた。
ソフィアが、「そうとも言えるけど、もしかしたら私達が召喚されたってことが、その効果ってことなのかもよ?」と言った。それに対してジュリアが、「もうあちこち色々な時代へと振り回されるのがいやになってきちゃったわ。いったいどこで終わりがくるのかしら?」とベッドで横になりながら部屋の天井を眺めながらつぶやいた。
ソフィアが、「ジュリアはこれからどうしたいの?」と静かに聞いた。
「最初は宇宙は初めてだから、行ってみると面白いかなとも思ったんだけど、色々とイメージしているうちに、地球にまだ住めるのならわざわざ大変な思いをして人類が生身の身体では生活できないような空間に住んで幸せなのか?と疑問に達したのよ。今回は、南米でレジスタンスと言う名の人類のコミュニティをいくつか見て来たけど、ここ湯沢から見るとプリミティブでトライブ的な扱いになっているけれど、果たしてどっちが人間的なのか?と真剣に考えたわ。」と確信に迫るようなことを言ったのだった。
さて、2人の思いはいかに?
今シーズン4を書いていますが… 皆様の反応がこれからの展開を決めていきます。
コメントもお待ちしております! 宜しくお願い致し、まーす!!