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19:友好の宴

この物語は双子姉妹(Blanc Twins)の冒険談を『夢とは?』いうテーマで描いたパラレルワールドでの物語です。彼女達にぼんやりと見える『夢』を無意識に追いかけて行くとそこに『幸せ』が見つかるのか?を綴っていきたいと思います。


このエピソードからはSeason2ー新たな出会い編ーのスタートです。

実はシーズン1の前にプロローグ的な『成り行き』の詳しいお話があるのですが・・・それはこのシーズンが終わった後に公表したいと思います。(文芸:ヒューマンドラマにて)

そしてこの双子は稀に見るとびっきりの美人姉妹なのです!まるで光と陰。ロボットや兵器類も言葉では7割しか描けませんがカッコいいはずです。荒廃したパラレルワールドでの彼女たちの活躍とクールな兵器類をイメージしながら、世界地図を片手に読んでいただけると楽しめると思います。これって現実なの?それともSF?と言う狭間で大人も楽しめるギリギリのラインでどんどん進めていこうと思います。

「そうと決まったら、今夜は宴会だ〜!」といきなり人が変わったかのようにノリノリになっている。「まずは評議会のリーダー達を紹介するとしよう。」と言ってまた会議室の奥に消えていった。


シノが、「あのミランダって方・・・少し変わった方ですね・・・ なんかいきなり陽気になりましたね!? 彼女をジュリアさんはどう思いますか?」と少し不安げな表情で聞いた。

ジュリアは、「なんか、懐かしいな・・・あの男っぽい性格。」と何かに気がついたみたいであった。そうジュリアは『なんとなくBFFのイメルダに被るな!』と思ったのであった。


しばらくしてからミランダはその評議会のメンバーとやらを9人連れて戻ってきた。

男性5人女性4人である。それぞれ簡単に挨拶をしたのであるが、それぞれここの行政を分担しているようであった。年齢のほどは全員が若く20代から30代のようだが、また全員がインディオとスペインの混血の風貌である。そんな中でいきなりシノのお腹がなってしまったのだ。女性の1人が、「お2人とも、食事はされました?」と聞いてくれたので助かったが、アマゾンから飛んできたので、実はまだ何も食べていないことを告げた。

ミランダが、「じゃー、ちょっと早いが早速宴会といこう!!セントラルホールで我々の友好を祝おうじゃないか!!」と言い他のメンバーに早速準備を指示したのだった。


その間2人はゲスト用の部屋に通され、準備が整うまで休んでいてくれと言われ。コーヒーとお菓子類を置いて放置されてしまったのだ。

シノが、「ジュリアさん、なんか、すごいことになってきましたね・・・歓迎会みたいなものなんでしょうか? でも、ここの人達良さそうな方ですね。」とポロっと言うと、

ジュリアも、「あのミランダ、初対面の時と雰囲気が違ってきたけれど、まあ、あれが本当の姿なんだろうね。これを機会にここの人達とも親しくなりましょう。だけど、何が起こるかわからないから油断はしないようにしましょう。」という感想のようである。


そして、小一時間ぐらい経ったところで迎えが着て、2人はそのセントラルホールという場所に連れて行かれた。そこはこの村の人々がほぼ全員収容できるような空間があり、大きな木造りのホールに6人テーブルが30台並べられていた。ホールの奥にはステージがあり、その手前に評議員席の一列が用意されておりすでに役員は着席していた。2人の入場とともに村人もワイワイと賑やかに雪崩れ込んできていたのだが、その間を縫って2人は奥の役員席の中央にエスコートされミランダの隣に座らせられたのであった。


村人がこのホールに入り終わる頃、ミランダが立って大きく手を叩いて静寂を促した。すると村人全員が口にチャックをかけたかのように急に静まり返ったのだった。


ミランダが、「皆の者!今日もお疲れであった。実は遠路遥々日本から客人が訪れたため、今夜は皆で歓迎しようと思い急遽宴会を催すことにした。みんな、食って飲んで楽しんでくれ!!」と言って盃をかざして乾杯した。全員「ウォー!!」と言いながら乾杯し、この大宴会が始まったのだった。酒はホワイトブランデーのようなピスコという酒でアルコール度数的はかなり強いがストレートで飲む奴もいれば薄める奴もいた。2人はもちろんミランダに注がれたストレートを呑んでいた。ジュリアはある程度強い酒を嗜むが、シノは20歳を過ぎたばかりであるのと、通常あの湯沢では酒を飲む習慣がなくなっているため、ほとんど初めての経験であった。彼女は最初は強いアルコールに抵抗があったものの、2杯目にいった時点で抵抗なく飲めるようになっていたのだ。


「ミランダさん、この酒って美味いですねー!! 私生まれて初めて酔っ払ってしまったようです。なんか不思議と気分が明るくてとても楽しい気分です。」と言ってハイになっていた。そして住民に誘われ一緒に踊り出してしまったのだった。気がつくと村の楽団がラテンぽい音楽を奏でて男性が歌っており、そのテンポに合わせて住民はステップを踏んで陽気にダンスをしている。


ジュリアが反応し、「ここの人達は陽気でいいねー!いい村じゃない!」とミランダに言った。

ミランダが、「そうだろー!村人全員で力を合わせて生きているんだ。だから楽しむときも全員で精一杯楽しむんだよ。」と言って陽気にリズムに合わせて手を叩いている。


ジュリアは、この光景を眺めていて、なぜか意味がわからない涙がこぼれ落ちてくるのを必死にこらえていた。『久々に人間らしい温かみを感じる』と思ったのだった。まあ、ジュリアの対面を保つためには、体良くこの強いピスコにやられてしまったということにしておこう。


ここまで読んでいただいて有難うございます! このキッカケでジュリアの気持ちに変化が出てくるのですが… さて、これからどう展開していくのか? 皆さんも想像してみて下さいね!

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