16:ツリーハウスの村
この物語は双子姉妹(Blanc Twins)の冒険談を『夢とは?』いうテーマで描いたパラレルワールドでの物語です。彼女達にぼんやりと見える『夢』を無意識に追いかけて行くとそこに『幸せ』が見つかるのか?を綴っていきたいと思います。
このエピソードからはSeason2ー新たな出会い編ーのスタートです。
実はシーズン1の前にプロローグ的な『成り行き』の詳しいお話があるのですが・・・それはこのシーズンが終わった後に公表したいと思います。(文芸:ヒューマンドラマにて)
そしてこの双子は稀に見るとびっきりの美人姉妹なのです!まるで光と陰。ロボットや兵器類も言葉では7割しか描けませんがカッコいいはずです。荒廃したパラレルワールドでの彼女たちの活躍とクールな兵器類をイメージしながら、世界地図を片手に読んでいただけると楽しめると思います。これって現実なの?それともSF?と言う狭間で大人も楽しめるギリギリのラインでどんどん進めていこうと思います。
会見が終わり、2人が振り返ると先ほどの男が待っており、暗闇ではよく見えなかったのだがよく見るとやはり耳は尖り大きめであった。彼と共に再度長い回廊に出てその先にあるゲストルームに案内された。ダイニングテーブルには、既にこの村の食べ物が並べられており、トロピカルフルーツの盛り合わせや、栗や木の実でできているラスクのようなもの、スープや肉料理も乗っていた。
そして、その男がテーブルに用意されていた酒を2人に注いで、「では、ゆっくりと召し上がれ!」と言って出ていった。
シノが、「なんか、自然食ぽくて美味しそうですね!」と初めて口を開いた。
ジュリアが、「これ食べると動物くんになったような気がするのかな?」と少々抵抗ありそうな口調で、「シノ、先に食べてみてくれない?」と言うと、シノは全く抵抗なくラスクとスープそして肉料理を頬張った。
「ジュリアさん、これ美味しいですよ!試してみてくださいよ!」と本当に美味しそうな笑顔で言ったため、ジュリアも恐る恐る試してみることになった。
「シノ、確かに不味くはないわね。と言うとここの人に失礼になっちゃうけどね。」と言って笑い安心したようだ。
シノが、「あのシャーマンという長の女性ですが、不思議な雰囲気ですね。それと、今気づいたのですが、さっき外は暑かったですよね? この中はそんなに暑さを感じなくないですか? このアーマーを脱いでみましょうか?」と言って取り払ってみると・・・
「ほら、そんなに暑くはないですよ!」と手を広げて見せている。
ジュリアが、「なるほど、そう言われてみるとそうね。私も脱いでみるわ。」と言って脱いだ。「確かにそうね! やっぱりアーマーを脱ぐとホッとするわね。」と言って2人はベッドの上に座った。
ジュリアが、「あのマヤって、何か感じるのよね〜」と言いながら、目を瞑ってその理由をずーっと探しているように見える。そして、目を開けて指を鳴らした。
「わかったわ! ピニアルボディよ!!松果体よ。マヤもあの能力を持っているんだわ!なんか不思議と通じるものがあったから変な懐かしい感覚だったのよね。」と目を輝かせて言った。
シノが、「そのピニアルボディってなんなんですか?」と全くわからないとう表情で人差し指で顎を触っている。
ジュリアが、「そうね、説明すると長い話になるんだけど・・・私の世界にはアトランティスという国があったの。ここではないのかな? そこの王に会いに行ったことがあるんだけど、自然エネルギーをコントロールする超能力を持っている特殊な人物なのよね。多分宇宙人なんだと思うわ。私もそこで少しの間修行して能力の一部を譲ってもらったわけ。たまに戦いで使うこともあるんだけど、それをやると全エネルギーを持っていかれるのよね。そのぐらい凄いエネルギーなの。多分、思うに、マヤはここの自然エネルギーをコントロールしているのよ。だからシャーマンとか言われているんじゃないのかしら?」
シノが、「そのマジックというのか?魔法というのか?は他にどんなことができるんですか?」と興味津々で続きを聞いてきた。
「自然界の万物を構成する風、空気、雷、水、空気、陽の光、土みたいな元素を全てコントロールできる能力なの。ちなみに私は、この前突風はやったことがあるわ。それで帝国軍の爆撃機の5機を一気に落とすことができたの。」
「へー それは凄い力ですね!!まるで魔法のようですね!」とシノは驚いている。
ジュリアが、「そうだと思うわ!明日マヤを確かめてみましょう! 今日は疲れたからもう寝ましょうか!」と言って2人はベッドに入って目をつぶった。
翌朝 ふたりは陽の光と鳥達の囀りで目を覚ました。
ジュリアが、「シノ起きて! 結構よく眠れたわね。」と彼女を起こした。シノが眠い目を擦りながら、「いやー 久々に熟睡しました・・・ここはなぜか落ち着きますね。」と言いながら旅疲れでダルそうに体を起こしたがまだ眠そうである。2人は一応またアーマーを身につけて、マヤがいる広間に行きドアが空いていたので入って行った。
するとマヤはすでにそこにいて「よく眠れましたか?」と声をかけてきた。
ジュリアが、「はい、お陰さまで。」と答えて「少し聞きたいことがあるのですが・・・あなたはアトランティスって聞いたことがありますか?」と唐突に尋ねた。
マヤは、一瞬驚いた表情に変わったのだが、「ありますよ。」との返事が返ってきた。
「やはり・・・実は昨日会った時に何故か懐かしい感覚が蘇って、それが何か?をずっと考えていたんです。実は私は過去から召喚されて来たのですが、私の時代でアトランティスの王に会ったためある能力を授かりました。昨日あなたもその能力を持っていると感じたのです。それは自然エネルギーをコントロールする力のことです。」と説明した。
マヤが、「よくお分かりですね。その通りです。私も昨晩あなたに何かを感じたので過去のメモリーアーカイブにアクセスしてみました。するとあなたの顔が出てきたのです。そうです、あなたが会った王が私たちの神という存在にあたる方で、私はここの獣人とその神の間に生まれた神の遺伝子を引き継ぐ者なのです。そして、避難先の地下というのは、結界で守られたあなたが行ったアトランティスのような異次元空間なのです。」と驚くことにジュリアを信用し正直に話してくれたのだった。
ジュリアが、「やっぱり!想像通りでした!では、私たちの援助は要りませんね!」と言って笑った。
マヤが、「まあそうですが、でも、あなた方と繋がることは良いことですね!ただ表向きにはこの村の話はなかったことにして欲しいのです。あなたのアトランティスでの経験とここがそれに似ていること、そして私の所謂超能力に関してはお二人の間に納めておいて欲しいのです。それを知った心無い者達がここを訪れて災いをもたらすとまずいからなのです。」と言った。 ジュリアは、「わかりました。」と約束した。
さらに、マヤが続けて、
「ジュリアさん、あなたとは、折角会えたので交友関係を持ちたいと思っています。まだテレパシーは通じますか?何かありましたら念を送ります。あなたも緊急な場合は私に念を送ってくださいね。」ということでまとまった。「それと、ぜひ、この村で2、3日ゆっくりと過ごして行ってください。体が浄化されますよ。」と言いにっこりと笑った。
2人はそのお言葉に甘えて瞑想に耽り休暇のごとくこの村で2、3日滞在することになったのだった。
彼女らは早速外に出て回廊で繋がれた広い踊り場に行ってみると、そこには獣人の子供達が元気に遊んでいた。
1人の子供が寄ってきて、「ねえ、お姉さん達どこから来たの?」と聞いてきた。すると後から気がついた他の子供達も走り寄って来て2人は子供に囲まれてしまったのだった。この子供たちはどこか人間の子供たちと違って可愛く見えるのだが・・・なんと近くで見てみると服は着ているのであるが顔以外が体毛で覆われていた。
『なるほど!大人になると体毛が薄く少なくなるのね!』とジュリアは気がついた。
「あらっ かわいい子達ね!」と言いながら、子供達の頭を撫ぜている。シノも子供が好きなのか?女の子を持ち上げて抱っこしていた。よくよく見ると一人一人の顔は違っているのであるが、ぱっと見は同じように見えるのだ。そして子供達に手を引かれて連れて行かれたところは野外のダイニングルームであった。
「ここはこの村のレストランになるのかしら?」とジュリアが小声で言うと、
「そのようですね!なんでも自由に取って食べられるみたいですね!」とシノも驚いていた。さっそく子供達は色々な料理やお菓子類なども持って戻ってきて、彼女たちと一緒に座ったのだった。
子供の相手をしながら、「しかし、私、あまり子供には興味がないんだけど・・・この子達はかわいいわね!」とジュリアから珍しく笑顔が溢れていた。
「そうですね!なんか癒されますね!」とシノもそう感じているようである。
子供達はキャッキャ言いながら2人と戯れながら食べていたのだが、そろそろお腹一杯になった頃、
「ねえ、お姉ちゃん!食べた後はあっちでお祈りするんだよ!」と言って、また2人の手を引っ張りながらその場所へ連れていった。
そこには大人も数人いて、みんな座禅を組んで瞑想しているように見える。
すると、子供達も静かになり、一人一人場所が決まっているのか?そこに座って瞑想を始めているのだ。
2人も空いている場所に座禅を組みメディテーションを始めてみた。
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