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12:地下施設にて

この物語は双子姉妹(Blanc Twins)の冒険談を『夢とは?』いうテーマで描いたパラレルワールドでの物語です。彼女達にぼんやりと見える『夢』を無意識に追いかけて行くとそこに『幸せ』が見つかるのか?を綴っていきたいと思います。


このエピソードからはSeason2ー新たな出会い編ーのスタートです。

実はシーズン1の前にプロローグ的な『成り行き』の詳しいお話があるのですが・・・それはこのシーズンが終わった後に公表したいと思います。(文芸:ヒューマンドラマにて)

そしてこの双子は稀に見るとびっきりの美人姉妹なのです!まるで光と陰。ロボットや兵器類も言葉では7割しか描けませんがカッコいいはずです。荒廃したパラレルワールドでの彼女たちの活躍とクールな兵器類をイメージしながら、世界地図を片手に読んでいただけると楽しめると思います。これって現実なの?それともSF?と言う狭間で大人も楽しめるギリギリのラインでどんどん進めていこうと思います。

シノが「ジュリアさん、私こんな冒険は生まれて初めてなのでけっこう興奮しています。これからどんなことが起こるのでしょうか? そのバンパイヤギャングって確かルガットとか呼んでいましたが、そんなに強いんでしょうか?人間だと手に負えないようなことを言っていましたね。」と言うと、

ジュリアが「そうね。多分ほとんどの生き物がそうだけど、首を切り離せば死ぬと思うわ。だけど、ここの人達、あまり私らを歓迎していないように思えたわね。」と答えた。


シノは、「私もそう感じました。なんか様子見な感じですね。しかし、私、あのサントスというリーダーはカッコいい!と思いました。実は心臓が少しドキドキしてジュリアさんにバレたらどうしようと思っていたんです。だから、告白しちゃいました!あのグレーブルーの瞳がたまりません。」

ジュリアが、「ああそうなの?あなたはああいう男が好みなのね? そういえば湯沢にはあまり人類を見ないんだけど、一体普段はどこにいるのかしら?」と疑問に思っていたことをシノに聞いてみた。


シノは、「私たちは地下のミリタリーエリアにいますが、他にガバメントエリアとコマーシャルエリアがあります。その他には18歳未満の子供達がいるエデュケーションのボーディングエリアがあるのです。コマーシャルエリアに多くの人類がいるとのことですね。私もあまり行ったことがありませんが。 エデュケーションエリアで育ち、ここにきて3年目になりますから。」と説明した。


「なるほどね。それエリアは全てあの地下で繋がっているわけ?」

「そうです。マップで見るとかなり広い面積ですね。しかし、この部屋って、客室と言ってましたが、シングルベッド2つだけですよ。あまり居心地の良い空間ではないですね!?」とシノが言った。


ジュリアが、「じゃ、何も禁止事項とは言ってなかったから、まずはさっきの地下街に行ってリサーチしてみる?」と誘った。すると意見がまとまり2人は地下街に繰り出して行ったのだった。やはり歩いているとかつてジュリアが見たロンダの地下街に似ていると感じた。そして地下道を行き交う人々は、この地下の生活においても生活を楽しんでいるように見受けられた。


ジュリアは、『一体どんな生活をしているのだろうか?』と思ったので、シノに尋ねた。

「ねえ、シノ、ここの人達は私には楽しそうに見えるんだけど、あなたはどう思う?」

「そうですね。よくよくみると皆さん楽しそうに歩いてますね。子供もいるし、家族で生活してるようにも見えますね。私達の湯沢では家族という単位はありませんから。」と『なるほど!』と思えることを教えてくれたのだった。『そうか、私達EHはみんなそうなんだ。そもそも親の愛というものを知らないのだ。』と改めて悟ったのだった。親のいない環境で育つと、それはそれで違和感を感じることはないんだが、愛がある感触というものを感じたことがないためもどかしく思ったのであった。『こうして単に家族と過ごすという、特別でもなんでもないことに幸せを感じているのか・・・』と不思議な心境でもある。


「そういえば、私はソフィアと一緒に育ったから寂しいっていう気持ちはなかったんだけど、あなたはひとりじゃない?寂しくなかったの?」とシノに聞いてみた。

「そうですね、そういう時もありましたよ。だから余計私の家系というか先祖に対しての執着心みたいなものが生まれてきたんだと思います。まあ、でも1人がいい時もありますから。」と言って笑った。なるほど、彼女の生い立ちを垣間見ることができた瞬間でもあったが、ジュリアは何故か彼女とはマインドの繋がりのようなものを感じていた。


2人が部屋に戻ってシャワーを浴びていると、まるで監獄の配給のような夕食が届けられた。地下菜園で取れた食材をペースト状にして、まるで絵の具のパレットのようなプレートであった。


「とくに贅沢はしたくないし、まあ、頂き物だから有り難く食べてみようとは思うけど... これは・・・ ここの人達の一般的な食事なのかしら?」と、ジュリアは出されたものに驚いている。

シノが、「私達の世界にも宇宙食があって保存ができるようなものなのですが、それに近いものがあると思います。私も食べたことありますよ。そういうものだと思って食べれば意外といけるかもしれませんよ。」といいながら、一口試してみた。


ジュリアが、「どお?」と興味津々で反応を聞いたところ、

「まあ、こんなもんですよ。」と、食べてみてはいかが?という表情の答えが帰ってきた。また、外にでてジャイロまで戻り食べ物をゲットするのも手間なので、ジュリアもシノに騙されたと思いスプーンで一口食べてみた。


「なーるほどね〜 練り餌みたいなかんじ? でも、食べられなくはないわね。」とボソッと感想を述べた。

「でも、やっぱりここには長居したくはないわね〜」と言うのが現時点での2人の共通意見であった。


食後、さすがブラジル! コーヒーは沢山あるようで久々に本物のコーヒーにありつくことができて、コーヒーを片手にお互い四方山話を始めていた。

「だいたいコーヒーと言ってもチコリが多いじゃない!? これ本物のコーヒーで美味しいわね!私たちの世界でもコーヒーはレアなんだけど、この世界ではあるところにはあるのね!?」


すると、いきなり、ドンドンドンドン!とドアを叩く音がした。

シノが驚いて開けてみると例の背の高い副官が立っていた。

「この教会の内部では、入り口が探られないように必ず5人1チームで見張りをしています。先ほどヴァンパイヤ達の襲撃があってすでに3人やられたとの連絡がきました。

追加で5名出て応戦しているのですがやつらに押されています。さっそくあなた方のお力をお借りできないでしょうか?」と凄く焦った表情である。


ジュリアが、「わかったわ!今すぐ武装するから、そこまで案内して!」と言って、3人で走って出て行った。


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