表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

45/129

9:ジュリアの遠征調査

この物語は双子姉妹(Blanc Twins)の冒険談を『夢とは?』いうテーマで描いたパラレルワールドでの物語です。彼女達にぼんやりと見える『夢』を無意識に追いかけて行くとそこに『幸せ』が見つかるのか?を綴っていきたいと思います。


このエピソードからはSeason2ー新たな出会い編ーのスタートです。

実はシーズン1の前にプロローグ的な『成り行き』の詳しいお話があるのですが・・・それはこのシーズンが終わった後に公表したいと思います。(文芸:ヒューマンドラマにて)

そしてこの双子は稀に見るとびっきりの美人姉妹なのです!まるで光と陰。ロボットや兵器類も言葉では7割しか描けませんがカッコいいはずです。荒廃したパラレルワールドでの彼女たちの活躍とクールな兵器類をイメージしながら、世界地図を片手に読んでいただけると楽しめると思います。これって現実なの?それともSF?と言う狭間で大人も楽しめるギリギリのラインでどんどん進めていこうと思います。

解散した後も、ソフィアとジュリアが残った。どうやらジュリアが何か思いついてレイに相談したいらしい。

「シノは素質はあるわ。でもまだ若いのと実戦を積んでいないから精神的に敵に押されてしまうと思うの。もったいない話よね。だから、思いついたんだけど、南米ブロックの首都はサンパウロかしら?そこにシノを連れて偵察に行ってこようと思うの。あっ、もちろんガリオンもね。ただ、どうやって行けばいいのか? ここは敵の奇襲は暫く来ないということだったら、ソフィアが残ってあのツインズの子達と訓練をして貰えばいいのかなと思ってるの。どうかしら?」


ソフィアが、「私はいいわよ!あの子達を鍛えて置くわ。それとここのコンピューターシステムに慣れないとハッキングもできないから、レイ!それもレクチャーお願いできるかしら?」と言った。


レイが、「わかりました。では、お2人のバトルフィールド用のバトルアーマーを用意いたします。サンパウロまではソニックスピードジェットで約6時間で到着するかと思いますよ。街は廃墟と化していてギャングが君臨しており極めて危険なエリアだと聞いています。移動用ヴィークルをテント代わりにしながら移動するのが良いかと思います。そうですねー 以前ジュリアさんが使っていたホバージェットのジャイロ版がこの世界には一般的な移動機体としてあります。似たようなものなのですが、ジャングルの上空ぐらいの高さは飛行可能なので使い勝手もいいかと思います。」と答えた。


ジュリアが、「なるほど!レイは対応が素晴らしいわね!いいわ、それで手配宜しくお願いします。私からシノには言っておくわね。」という感じで遠征の話がまとまったのだた。


そして、早速ジュリアが、シノの部屋に訪れている。

「へえ〜 シノ、この部屋なんとなくシンプルでジャポニズムだね〜 いいわ!私好きよ!実は私の彼氏って日本人なのよ。今はミッションがあって離れ離れなんだけど、これが終わったらまた会えると思ってるわ。あなたの先祖ってニンジャなんでしょ?それってCOOLね! 私、日本の武芸とか忍術とかとても興味があるの。」


するとシノが「そうなんですか!?実は私もジュリアさんとは気が合うんじゃないかなと感じていたんです。なんか同じ匂いがします。だから、ジュリアさんがこの世界にいる間に鍛えて頂きたいと思っているんです。」と笑顔で答えた。


しめしめという感じで、ジュリアが、「実は、さっきも言ったけど、そのギャングどもがひしめくサンパウロにすごく興味があるのよね。偵察も兼ねて行ってみようと思っているの、あなた同行してもらえないかしら?私の相棒のガリオンっていう無敵のビーストマシーンも一緒に行くから。」と誘った。


「へえ〜 楽しそうですね! 私もとても興味があったのです。この世界ではなかなかそんな冒険はできないので是非是非同行させてください!!」ってことですんなりとまとまってしまったのだ。

「じゃ、明日から出発しましょうか?今日は遠征の準備をしておいてね!」とジュリアはウインクして部屋を出ていった。


レイは、早速ジェットジャイロを格納庫に用意していた。形状はまるでスパイダー(蜘蛛)のようで足のようになった6箇所にジェットバーストノズルが付いている。そのノズルを動かして垂直に上がったり飛行したりが可能な仕組みなのだ。そしてコックピットは防弾ガラスで覆われており、その中はホバージェットのように2名用のリクライニングシートがある。そして後部に若干のスペースがあり、そこにガリオンをとりあえず格納できそうであった。後部には他に簡易トイレもあり、キャンピングカーのような簡単なキッチンも取り付けられていた。


ジュリアも、ガリオンを連れて事前にそのジャイロジェットを見にきていた。

「レイ、早速手配ありがとうね!これ、いいわね!ガリオンを入れてみて、一回操縦してみてもいいかしら?」と聞いた。


「どうぞ どうぞ。300mの高さまで飛行可能ですが、あのエリアだと、ギャング達の標的になるので低空で飛行した方がいいかと思います。また、6本の脚部を繋いでカモフラージュテントも設定できるオプションがありますので付けておきました。その中でシャワーも浴びられますよ。またコックピットの上に1門だけ360度回転可能なレーザーキャノンが搭載されているのと、前に左右2門ブラスターマシンガンも標準装備です。未来の乗り物はいかがですか?」と笑顔で説明した。


「さすが、レイ!素晴らしい!!言うことないわ。完璧な乗り物ね。」と言うと

レイが「剣姫のジュリアさんのお役に立ててとても嬉しいです!」と本心で喜んでいるようであった。


ジュリアはガリオンを外部ハッチからカーゴルームに入れた。すると、カーゴはガリオンでほぼ埋まってしまった。スイッチをオンにして稼働するとエンジンはジュリアの時代に開発され始めていた水素エンジン仕様で、電気はガラストップのソーラーパネルでも補充されている。早速飛び上がって飛行訓練を始めているが、上下左右に旋回したり、ゴーストップをしてみたりと運動性能を確認しているように見える。また山に向けてブラスターマシンガンとレーザーキャノンも発射していた。


ジュリアが降りてきて、「レイ!これって普通の乗り物としては最高ね!!私も自分用に一台欲しいぐらいだわ! それと前にお願いした弓とアローは出来上がっているかしら?」と確認した。


レイが、「明日の朝出発前にお持ちいたします。何時に出ますか?」

「そうね、サンパウロまで6時間よね?じゃ6時でもいいかしら?」

「承知しました。では、6時にここでお待ちしております。」というスケジュールになったのだった。


部屋に戻りジュリアはソフィアにジャイロジェットを説明していた。「ソフィア、あれ、いいわよ!ソフィアも一度見て元世界に戻ったら同じようなものを開発して欲しいわ!」とねだっている。「わかったわ。見ておくわね」と、いつものようにゴリ押されてしまったようだ。


「ソフィア!私達明日6時に立つからね。ここは宜しくね!また新しい冒険が始まって楽しみだわ!」とジュリアの顔が久々に輝いている。そう、しばし忘れていたが彼女は『旅人』なのだ。止まっているとまるでサメのように窒息してしまうのだった。


「ねえ、ジュリア、現地のマフィアに対立しているレジスタンスがいると聞いているの。明日までにその状況をリサーチしてみるから、可能だったら彼らに接触してパートナーシップを作って欲しいの。ゆくゆくはアンドロイドの対抗戦力になるでしょ?」

「そうね!今回のミッションではギャング達を一掃したいのよね。私、ああいう輩を見ていると虫唾が走るの!普段は人間は殺らないんだけど、あいつらに関しては殺気が漲ってきてしまうのよね。なぜかしら? 私達のDNAに組み込まれた絶対懲悪の精神なのかしらね。」とジュリアが真剣な表情で語っている。


ソフィアが、「わかるわ。私も同じ心境になるから。あなたがいない間に私はここの湯沢ベースのリサーチとこの世界の状況を把握しておくわ。でも気をつけて行ってきてね。私達はイモータルではないからね。」と姉のように心配し忠告した。


さて、出発の朝となった。レイの元にジュリアとシノが集まり、ジュリアはご所望のボウ&アローを受け取って重装備にて搭乗した。格納庫の外にはソニックスピードジェットカーゴが格納を待っているため、ジュリアが操縦するジャイロジェットは静かにそのカーゴスペースに入って行った。


いざ出発だ!これから日本の裏側に位置するサンパウロ近郊に6時間で到着する。到着地点では着水するため、以前は素晴らしいビーチリゾートだったガルジャ近郊が到着目標地としてセットされた。上空で飛行が安定してから、2人はジャイロジェットを降りてカーゴ内に設置されているキャンティーンスペースのソファに腰を下ろした。コーヒーと一緒にサンドイッチを頬張っているところだ。


ジュリアが、「着いたら、トイレ、シャワーは一応あるけど、食料は積んできた保存食しかないから、現地で何かしら調達しなければならないかもね。」と言った。続けて、「ソフィアが、サンパウロのレジスタンスを探ってくれてリーダーとの接触場所がわかったのよ。まず彼に接触しようと思っているの。サントスっていうらしいの。そのレジスタンスは南米では規模が最大で300人ぐらいはいるらしくて、ギャングに対する武装組織で結構善戦しているとのことよ。私達は彼らの援護をして、一緒にギャング勢力を駆逐しながらコネクションを強めていくミッションよ。最終的なミッションとしては、彼らの戦闘力を強化してもしメイル達が攻めてきても対抗できるようにするってとこかな。」と解説した。


シノが「わかりました!ジュリア様!お役に立てるように頑張ります!」と若干このミッションの重みを感じてきたようである。そして彼女らは寛いでから、シャワーを浴びたり、ランチを取ったりと、敵地に着陸した後はなかなかできなさそうなことを済ませていた。しかし、あの80年代のヒデの時代では、日本からサンパウロだと飛行機で24時間はかかっていただろう。ここの未来社会ではたった6時間で行けるのは素晴らしい。その6時間もゆったりと過ごしていると、時を刻むのが早まるようで早々に機内アナウンスがあった。


「あと30分で現地に到着します。海岸に着水しますので、ジャイロジェットに搭乗しハッチがあくまで待機してください。着水時に敵より攻撃を受ける場合もありますので、速やかな離脱に備えてください。」という内容であった。ジュリアは、『その意味は・・・場合によっては着水できずにハッチが開き、そこからジャイロジェットで出ろということなのか!?』とも理解した。と、思っていたら、意外と何事もなく無事着水ができてリアハッチが開いた。そして彼女らは、速やかにジャイロジェットを飛ばし大空に離脱していったのだった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ