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32:サンクトペテルブルク侵攻

この物語は双子姉妹(Blanc Twins)の冒険談を『夢とは?』いうテーマで描いたパラレルワールドでの物語です。彼女達にぼんやりと見える『夢』を無意識に追いかけて行くとそこに『幸せ』が見つかるのか?を綴っていきたいと思います。


実はこのシーズン1の前にプロローグ的な『成り行き』の詳しいお話があるのですが・・・それはこのシーズンが終わった後に公表したいと思います。

そしてこの双子は稀に見るとびっきりの美人姉妹なのです!まるで光と陰。ロボットや兵器類も言葉では7割しか描けませんがカッコいいはずです。荒廃したパラレルワールドでの彼女たちの活躍とクールな兵器類をイメージしながら、世界地図を片手に読んでいただけると楽しめると思います。これって現実なの?それともSF?と言う狭間で大人も楽しめるギリギリのラインでどんどん進めていこうと思います。

この頃、連合のカナダ軍もこの機会を利用しサンクトペテルブルクに攻め込んでいたのだった。

また、サーシャのメッセージでナイツ・ルージュのメンバーとクラブ・ルージュのメンバー達もロシア各地で武装蜂起を始めていた。


この一連の動きを統制する必要があったので、彼らはスーパーソニックジェットに戻った。

早速サーシャはクラブ・ルージュのユーリ会長と連絡を取っている。

アンドレイは放心状態で2階シートに座り込んでいた。

ソフィアとジュリアはダイニングスペースで飲み物をとって休憩中だ。

ガリオンももちろん無事収納されていた。


ヒロ・タカは今回出番がなかったのだが、回収できる兵器は全てジェットに回収していた。

そしてパイロットのアキラは全員の搭乗と格納を確認して空に飛び立った。

その後は帝国軍の機影はレーダには映っていない。そのまま日本まで一っ飛びだ。


ヒロ・タカはカーゴルームから2階に上がり、

「いやー皆さん、お疲れ様です! 我々は今回全く役に立てなくて申し訳なかった!しかし皆さん、全員無事でなによりです!」とお詫びを述べた。

ソフィアが「いえいえ、日本防衛軍の皆さん!皆さんはあくまでも私たちのサポートなので出番がなくて何よりでした。有難うございます!」3人にも感謝した。


ジュリアは、今回の戦闘では、アトランティスから授かった『自然の力を利用した魔術』を使用することができたことに歓喜していて頭の中が空になっていた。

そこにヒロがやって来た。


「やあジュリア、俺も敵機の動きをレーダーで追っていたんだ。一瞬で5機全てがいきなり消えて驚いたんだけど、一体何が起こったんだ?」

「私が一気に奴らを潰したのよ。」とイタズラっぽい表情で答えた。

「へえ? 一体どうやって・・・」と驚きの表情で尋ねた。

「例の超自然エネルギーを使ってね。企業秘密だけどね!」と言って表情が張り詰めていたヒロをからかいながら真実を煙に巻いていた。


それを隣で聞いていたソフィアが「ジュリア、ついにできたのね?」

「そうね、やってみたらできたのよ・・・また使えるかどうかはわからないけど。

今回は取り敢えず、あの一瞬で敵爆撃機5機を潰せたから、ソフィア達を助けにいけたのよ。ギリギリだったけどほんとよかったわ!じゃなきゃこちらも爆撃を喰らっていたかもしれないわね。」

「ほんとだよ!俺は絶対流石のジュリアでも1機や2機は取り逃がすだろうと思って対空砲を構えて待っていたんだよ。そしたら、5機とも一瞬でレーダーから消えたから一体どうなったんだろうと思ったんだよ。しかし、全く役に立てなくてごめん!」と申し訳なさそうに言った。


さて、この激戦を観戦していたクラブ・ルージュ達の秘密のバーを覗いてみよう。

大画面にサーシャ達の活躍がアニメ化された映像が映っていたのだが、ルージュ姫の大ファンであることは間違いがないのであるが、今回のソフィアとジュリアのW.Blancのさらなる大活躍でこのツインズ姉妹のファンクラブも構成され始めていた。

これはメンバーの会話である。


「すっげえ!ジュリアって鬼強いよなー!!綺麗だしサーシャ姫とはまた違った魅力だぜ!」

「W.Blancの姉妹が出てくると花があるっていうか、戦い方がすごく綺麗だから見惚れちゃうよなー まるでコレはアートだぜ!!」


その頃、マチルダ率いるカナダ軍はガルシアとイメルダと共にサンクトペテルグルクを包囲していた。まずはタリンを包囲している潜水艦からの先制ロケット攻撃により帝国の空港などの軍事施設を破壊していた。この頃クラブ・ルージュの中継を通じて皇帝が処刑されたということを知った帝国軍は士気が下がり逃げ出す兵士も多数出現していた。


まずはレーザーキャノンを積んだカナダ軍タンク(戦車)軍団がサンクトペテルブルクのメインゲートを破り侵攻していた。まだ残存勢力があり抵抗するタンク多数が行く手を阻んでいる。敵タンク軍団の奥にはバトルロボットも数台見えた。


それを確認したイメルダはサイボーグヒューマノイドが乗る場合があると聞いていたので、至急ジェットにいるソフィアに連絡をとった。

「ソフィア、私ら今丁度サンクトペテルグルクに侵攻している最中なんだけど、まだ敵は抵抗していて、タンク多数とバトルロボットも数体いる状況なの。そういえば、サイボーグ・ヒューマノイドが操縦するのもいると言っていたわね?そっちには何体いたの?」


「イメルダ、こっちは2体しかいなかったのよ。だからそっちに1体行ってる可能性はあるわね。」

「そうかー もしそれだったらやっかいね! うちらの兵器じゃ刃が立たないんじゃない?」

「そうね、こっちのラップアラウンドスーツも私のとアンドレイ機は引き上げられたからここにあるわ。助っ人に向かうわよ!少しそこで待機していて!」と言ってアキラにサンクトペテルブルクに行き先変更の指示を出した。

活躍がなかったヒロ・タカがギリギリこの2体を回収してくれたのだった。

だからこれはこれで大活躍でもある。


そしてアキラが操縦するスーパーソニックジェットは、オムスク自治区上空を通過し、一気に上昇しウラル山脈の遥上空を飛びバレンツ海にでた。そしてスカンジナビア半島をぐるっと周りバルト海側からサンクトペテルブルク近郊上空に到着した。

その間帝国の対空砲攻撃はなかった。

まずは、飛行している状態で高度を下げて、開けた後部ハッチからジュリア機がフライング・エンジェルを着用し飛び立っていった。

その後ジェットは同市郊外に着陸ポイントを見つけてアンドレイ機を下ろす予定だ。


ジュリア機はイメルダ達が帝国軍と対峙している戦線の真っ只中に噴煙を上げて着陸した。

ロングソードとシールドを構えている。

ジュリアがイメルダとマチルダと交信した。

マチルダが「ジュリア様、来てくださったのですね!」と大興奮状態である。

それとジュリアの到着で拍手喝采となりいきなりカナダ軍の士気も上がっていた。

ジュリアが「私がバトルロボット達を相手するから、あなた達はタンクをやってね!」

イメルダが「わかったわ!気をつけて!」と激励した。


その頃カナダ軍の後方に控えていたバトルロボット軍団にアンドレイ機もバトルモビルで追いついたようである。アンドレイ機が先頭になって軍団を全方へ進軍させている。


ジュリア機がロングソードを構えて前に出た。

そうすると敵のバトルロボットの1機も前に出てきたのである。

あと4機が後ろに控えているが、前に出た1機がサイボーグヒューマノイドが乗るバトルロボットだと推測される。


その敵機もロングソードとシールドを構えファイティングポーズを取った。

それを受けてジュリア機も同じようにファイティングポーズを取った。

敵との身長差は2mだ。

まず敵が先にロングソードをジュリア目掛けて振り下ろしたが、彼女はスラリと機敏にそれを避けてロングソードを水平に外方向から勢いよく回し敵の背中部分を切り裂いた。

するとオイルが吹き出したのだ。

この攻撃で敵の動きが緩慢になってきたようだ。


敵も味方も固唾を飲んでこの戦いを見守っている。

まさかのオイル漏れで焦りを感じた敵機は肩に装備されているレーザーキャノンをジュリア目掛けて発射した。

しかし、これもさらりと避けてそのレーザーは街の建物を直撃し爆音が轟いた。

しかしながら、オイル漏れが発生しているためレーザーキャノンはこれ1発しか撃てないようだ。

次はジュリアの番である。

まずはロングソードで1発切り込み敵はそれを剣で受けた。しかし彼女のシールドが外側から回ってきて内蔵剣が飛び出し敵のその腕を切り裂いたのだった。


1発、2発とジュリアは敵のシールド目掛けて素早く打ち込んでいるが、敵はシールドで防ぐだけで攻めができないでいる。そこにジュリアの回し蹴りが後頭部に入って前にヨロけてしまった。その間合いを突いてジュリアはロングソードを右回りで振り回しそのバトルロボットの頭を切り落とした。そして操縦士も処分するためにうつ伏せに倒れた敵機に跨り胸を突き刺して排除したのだった。

これも一瞬であった。


そして味方の兵士たちから大歓声が起こっていた。

続いてジュリアは奥で控えていたバトルロボット4機に向けて挑発していた。

そこにやっとアンドレイ率いる味方のバトルロボット軍団が登場した。


アンドレイも前に出て、ジュリア・アンドレイ2機前衛体制となった。

この敵機4機はヒューマノイドロボットが操縦するタイプであるだろうから、1人2機を相手しても有り余る力の差がある計算である。


ジュリアとアンドレイが機敏に2機ずつを相手するかのように前に出てロングソードで押していった。その間後衛のロボット軍団も詰めてきている。その軍団は長槍を構えていた。


アンドレイとジュリアは申し合わせたかのように敵ロボットのソードを持つ腕を切り落とした。

そして、動きが緩慢になった敵ロボットの右腕は全て切り落とされてしまった。


ジュリアとアンドレイがそれを確認して一旦後衛の後方に退いた。

次に5機いる味方の後衛部隊が長槍で敵機2機を打ち刺して、その中のマチルダのロボットが訓練通りロングソードで敵の首を切り落としていった。

マチルダロボット部隊の大勝利であった。


ロボット部隊に向けての大喝采となっていた。

そして、司令のマチルダから敵軍に向けてのアナウンスがあった。

「帝国軍に告ぐ!皇帝はすでに処刑されている。またロシア各地ではレジスタンスが自由を取り戻している。君たちは皇帝がいない今なぜ戦うのだ?ここで降伏すれば命の保障はするが、もし抵抗すれば我々は君たちを壊滅させる。」


そのアナウンスを聞いてしばしの沈黙があった。

そして敵の総司令と思われる軍人を乗せた4WD装甲車が近づいてきて、ロボット隊の前に寄せて止まり総司令らしき者が現れた。

マチルダもロボットを降りた。

敵総指令が車から降りて、マチルダも護衛と共に向かった。


2人は会話を交わしていたが、敵総指令がマチルダのマイクを借りて自軍に呼びかけた。

「我々の君主である皇帝はすでに亡くなられた。よって我々も皇帝を守るという義務からは解放されたのだ。ここで帝国軍を解散することにする。今まで帝国のために尽くしてくれてご苦労であった。連合軍に武器を渡しこの街を解放してくれ。そうすれば我々の命の保障と街の保全を約束してくれるとのことだ。少しでも抵抗するものがいれば討ち取られることになるから留意してほしい。」とのアナウンスだった。


それを聞いて、なぜか敵味方問わず大きな喝采が起こった。

それで帝国の軍人もやりたくてやっていたわけではなかったのだということが連合軍も肌で感じることができたのであった。


サンクトペテルブルクが陥落した後、地方都市もどんどんナイツ・ルージュ率いる解放軍による革命が起こっていた。

もちろんこの事の始終はアニメオンラインで放映されている。


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