3:顔合わせ
この物語は双子姉妹(Blanc Twins)の冒険談を『夢とは?』いうテーマで描いたパラレルワールドでの物語です。彼女達にぼんやりと見える『夢』を無意識に追いかけて行くとそこに『幸せ』が見つかるのか?を綴っていきたいと思います。
実はこのシーズン1の前にプロローグ的な『成り行き』の詳しいお話があるのですが・・・それはこのシーズン1が終わった後に公表したいと思います。
そしてこの双子は稀に見るとびっきりの美人姉妹なのです!まるで光と陰。ロボットや兵器類も言葉では7割しか描けませんがカッコいいはずです。荒廃したパラレルワールドでの彼女たちの活躍とクールな兵器類をイメージしながら、世界地図を片手に読んでいただけると楽しめると思います。これって現実なの?それともSF?と言う狭間で大人も楽しめるギリギリのラインでどんどん進めていこうと思います。
日本側の3名では、アキラが一番の年長でガルシアぐらい、ヒロ・タカはソフィアぐらいの年齢のようだ。初日は、参謀本部の食堂テーブルにその7名が会し昼食を取ることになった。
そしていつものようにソフィアが仕切った。
「まず、とりあえず自己紹介でもしましょうか?」「私はソフィア。ジュリアとは双子の一応姉で、専門は科学者なんだけど今回はアサシン役で参加させてもらうわ。」と笑いながらアニメ風に言った。そして続けて「私は、ジュリアよ。一応連合軍のBAと呼ばれていてタイプとしてはナイト役ね。」とソフィアのアサシンに繋げて言うと、
「私はイメルダよ。スペイン人なの。ガルシアは私のパートナーよ。連合軍に所属していて、スナイパーでもあるけど戦闘タイプはアックスを使ったバイキング役ね!」と彼女も笑いながら続けた。
そして「俺はガルシアだ!よろしくな!連合軍の軍人でバトルタイプはランサーだな。」
続けて日本側の3人も自己紹介をして、7人とも砕けた感じで和気あいあいとカフェテリアでランチを取っていた。
アキラが、「ちょっと変なことを言うかもしれないが、もし失礼に当たったら見逃してくれ。」と前置きしながら「イメルダは体格からして女性でも大柄だから見るからに強そうに見えるんだけど、ソフィアとジュリアは・・・なんというか・・・僕らにとってはモデルさんなのかな?と思えるぐらい細身の女性に見えるんだけど、でも、さっきの話だとなんと連合軍のバトルエースだというし・・・」と言葉に詰まっているところに、イメルダが割って入った。「あなたが言いたいことはわかるわ。簡単に言うとソフィアとジュリアは本当に強いのか?ってことよね?」アキラは『ははー』という感じで頭を掻いた。「私は、ジュリアとよく一緒に戦ったから経験済みだけど、もの凄く強いわよー!並の軍人だったら彼女のロングソードで1発でチョッキンと切られちゃうわね!」と言って笑った。ジュリアがそれに付け足して、「ソフィアは本来諜報的な役割が多いんだけど、戦場では、スナイパー兼前衛型速攻タイプになるの。接近戦での動きは私よりも素早いかもね。」
確かに、ソフィアが戦いに加わるのは今回の遠征が初めてで、実はジュリア以外その実力を知るものはいないのであった。
タカが「じゃお互いを知るために、道場で模擬試合をしてみるってのはどうかな?あくまでも自己紹介ってことで。」と提案した。
ソフィアが「そうよね。仲間全員が力量や戦闘タイプを把握しておいた方があとあといいわよね。じゃ午後からやりましょうか!?」と言うことで模擬戦をする運びとなったのだ。
国防軍の本庁舎道場に7人全員が集合した。
全員トレーニング用のブラックジャージーを着て全身防具もつけていた。
アキラが、「申し訳ないのだが、俺はあくまでもジェットのパイロットだから戦闘能力は期待しないでほしい。だから今回は審判をさせてくれ!」
ソフィアが「わかったわ。それじゃ審判よろしくね!」と言うことで阿弥陀で決まった相手との模擬戦が始まった。
アキラが仕切り、まずはイメルダとヒロの試合からスタートだ。
イメルダは木製のアックスを2つ手に取り、ヒロはスナイパー兼接近戦を得意としているので、木製短剣2つを手に取った。似たもの同士の2人である。
アキラが笛を吹いて始まった。
両人とも最初は出方を見ていたが、まずはヒロが機敏に短剣で攻め込んできた。それをイメルダがかわし同時に低くかがみ素早くアックスでヒロの腹部を切り裂いた。あっという間にイメルダに一本が上がった。「いやー 負けだ!やっぱり動きが素早いね、君は! 言い訳にはなるけど射撃だったら負けないよ!」と言いながら苦笑いをしていた。しかしながらイメルダも射撃は得意分野でもある。
さて次は、未知の力量となるソフィアと日本代表のタカの番だ。
ソフィアは木製の短剣2つ、そしてタカは重戦士なので木製ロングソードを手に持った。
そして笛がなった。お互い距離を取りながら出方を待っていたのだが、『モデルさんみたいな女性には負けないぜ!』と言う表情でまずはタカがロングソードをソフィアに向けて力一杯振り下ろした。ソフィアはサッとかわした。間髪を入れずにタカがソフィアに向かって振り上げた。それもソフィアは俊敏に軽くかわし、正面から再度タカが振り下ろした時に、瞬時にソフィアは左にサッとよけて前に踏みこみ右手の短剣でタカの脇腹を刺した。
勝負あった! ソフィアもやはりエンハンスト(EH)なので動きがもの凄く俊敏なのである。
「チェッ、早くて追いついていけなかったわ!」と言ってタカも完敗を認めた。
さてさてお次は、ジュリアとガルシアの重戦士同士の戦いだ。
ジュリアは木刀のロングソードを、そしてガルシアは木製の長槍を持った。
そして最後の模擬戦の笛が鳴った。
ガルシアが長槍を構えそしてジュリア目掛けて一突きした。ジュリアはそれを剣でかわした。ジュリアはガルシアの周りをゆっくりと回った。それに合わせて彼も回り、再度一突きして、ジュリアは左に飛んでかわしたところへ、槍を素早く回転させてジュリアの胴を狙ってきた。その瞬間彼女は右足を前に伸ばし姿勢を低くしながらその槍をくぐってかわした。と見えたが、その右足を起点として体重を移してから瞬時に横向きに宙をアクロバットのように回転した。この一瞬の動作でジュリアはガルシアの懐に入りソードで胴を打った。一本! 彼女の勝ちであった。
ガルシアが「やられた!」と独り言とも言えるような小声で漏らした。
「アクロバットみたいで、あまりにも早くてついていけなかったよ。実践だったら俺は一瞬で死んでたな・・・」と、
噂には聞いていたが、これがジュリアの凄さと言うことか?とこの巨体はその俊敏さに感服したのであった。他のメンバーもあっけにとられており、この瞬間何が起こったのか理解できずに言葉も出てこなかった。
そして暫くして拍手が起こった。
アキラが「素晴らしい!これで日本国防軍は完敗だ。」
「君たちが強くて本当に良かったよ。僕らは君らに命を預けることになるんだからね。」
かくして国防軍所属の3名はソフィア達の実力を実感し評価し、そして尊敬することになったのであった。
昨日の初投稿を読んでいただいた方々有難うございます!! 毎日投稿しますよ〜!!