26:仇討ち
この物語は双子姉妹(Blanc Twins)の冒険談を『夢とは?』いうテーマで描いたパラレルワールドでの物語です。彼女達にぼんやりと見える『夢』を無意識に追いかけて行くとそこに『幸せ』が見つかるのか?を綴っていきたいと思います。
実はこのシーズン1の前にプロローグ的な『成り行き』の詳しいお話があるのですが・・・それはこのシーズン1が終わった後に公表したいと思います。
そしてこの双子は稀に見るとびっきりの美人姉妹なのです!まるで光と陰。ロボットや兵器類も言葉では7割しか描けませんがカッコいいはずです。荒廃したパラレルワールドでの彼女たちの活躍とクールな兵器類をイメージしながら、世界地図を片手に読んでいただけると楽しめると思います。これって現実なの?それともSF?と言う狭間で大人も楽しめるギリギリのラインでどんどん進めていこうと思います。
上の5層に行ったサーシャとアンドレイは城主の部屋の前に立ちはだかっている2体のナイトを前にしていた。まずはアンドレイがロングソードを振り回しながら、その2体のナイトを部屋のドアから離していった。その間を縫ってサーシャが城主の間に入っていった。
そして部屋に入るとすでに城主のオムスク伯は武装してボウガンを構えておりサーシャ目掛けて撃ってきた。しかし咄嗟に彼女は避けてかわし、ボウガンの射程に入らないように機敏に動きながら距離を詰めていった。サーシャのセンターパーティングのブロンドの髪は戦闘中は後ろの下で1つにまとめている。
オムスク伯がもう1本をボウガンに詰めている間に、すでに接近し右手のショートソードでボウガンを払い破壊した。焦ったオムスク伯は後ろにたじろいでいる。サーシャはそのチャンスに間髪を入れずに、彼の鎧の上から両手の刀剣で何度も打ち込み打撃を与えている。最後に頭部の兜部分に打ち込んだ際に脳震盪を起こしたようで、動きが止まりドタっと大理石の床に倒れ込んでしまった。その後アンドレイが2体のナイトを排除し、追ってこの部屋に入ってきていた。
「サーシャ、やったね!おめでとう!!」もちろんこの瞬間もドローンが映像をオンエアしている。あたりではものすごい歓声が湧き起こっていた。
ふと気づくとオムスク地区のナイツ・ルージュ達も入城してきたらしく、中庭がすでに賑やかになっていた。
サーシャがこの部屋のバルコニーに出てみると、ナイツ・ルージュ達がオムスクの兵士達を捉えて縄で縛っているところであった。その中の1人がピンクのバトルアーマーを着たサーシャに気付き、「あっ、ルージュ姫だ!みんな、あそこを見ろ!姫がいるぞー!」と叫んだ。
サーシャがそれに気付き「大きな声で、皆さん、やったわよ!!」と反応した。
すると、全員が揃って「エイエイオー!エイエイオー!」という掛け声に変わり、「ルージュ姫、ばんざーい!ルージュ姫、ばんざーい!」と連呼している。
そこにアンドレイがオムスク伯の首を取り、バルコニーに出てきて手に持って高くかざした。またもやルージュ達は「オーッ!」という大歓声が湧きこり拍手が轟いてきた。
アンドレイが「やあ、みんな、兄のアンドレイだ!妹のルージュのために尽力頂きありがとう!!この城のどこかに金塊が眠っているという噂がある。どうか、みんな、これから宝探しを楽しんでくれー!」と言いながら大きく手を振っていた。歓声はどどまることがなかった。
と言うように、圧倒的な勝利となり、このアニメ大作戦は大成功を納めたのだった。
実質この襲撃によりオムスク革命が完了したことになる。
彼女らはここの後始末はルージュ達にお任せして早々に立ち去っていった。
実はこの戦いの実況中継中で、アニメ化されたとはいい、ファン達の間では、オタクの間の人気投票のようなものが密かに行われていたのだった。
やはりルージュ教の教祖であるサーシャは神の域に君臨しているのであるが、それを脅かす存在が出てきたのだった。その存在とは紛れもないBlancツインズである。
ファン達の印象としては、今回の戦いでソフィアのクールにスナイパー役を務めたと思ったら、その期待を180度裏切る超接近戦で挑みC.A.Rシステムによる格闘術の美しさに魅了された物達、そして、まさにこれも神の域に入る剣鬼としての圧倒的な剣術戦闘力のジュリアのS的な美しさに魅了された者達であった。
これは彼らの会話である。
「オレはソフィアのあの超接近戦に痺れたぜ〜。カンフーのような戦いなのにマシンガンでやっつけていく姿はチョーやばいぜ!あのブロンドのポニーテールが揺れるのが萌えるわー」と言うのがソフィアファンの言い分である。
それに対して、「ジュリアって、本当に人間なの?あの圧倒的な他を寄せ付けない強さはまさに剣神!それに剣を振りながら舞う姿はこの世のものとは思えないぐらい美しかったぜ!それにあの表情を一切変えない余裕なところが萌えるぜ!」がジュリアファンの感想である。
また、やはり副産物もあった
その後の探索でやはり噂通り地下の金庫に金塊が眠っていたのだった。これにより革命軍としては組織運営上かなりの大資産となった。それをいつものようにクラブ・ルージュがファンドに保管しオムスク地区のメンバーにも還元した。ここの兵士達は一旦城の牢獄に入れられて、改心した者達は第二の人生が用意され、あくまでも抵抗した者に対してはルージュ裁判が公開で行われ罪の重さにより処刑されていったのだった。
彼女らは一旦ホバージェットに戻った。
そして来た時と同じようにバギーにサーシャのバイクをくくり付けて、バギー2台をホバージェットが牽引して、迎えに来ていたスーパーソニックジェットに格納及び搭乗し無事ミッションを敢行したのだった。
ここまでくれば、クラブ・ルージュ達は遠隔操作が可能であるとの判断により、また報奨金がかけられていることもあるのでサーシャもみんなと一緒に一旦湯沢に引き上げることにした。
ソニックジェットの中では賑やかに戦勝祝いとなっている。
メンバー全員がアーマーを脱ぎ捨て普段着に着替えて、ダイニングルームに集まった。
アンドレイが、「やったぜー!本当にみんなありがとう!感無量だ!これでやっと両親の仇を成敗できたよ!かんぱーい!!」と勝利に歓喜している。先程までアニメ化した映像がダイニングルームの大型スクリーンに映し出されていたのだが、それを録画したデータもクラブ・ルージュから送られてきた。それも機の巨大スクリーンに映し出されみんなで賑やかに鑑賞している最中だ。
アンドレイが、「やっぱり、ジュリアはすごいなー!!兵士100人を相手に凄い暴れようだわ!まさに剣鬼だねー!」と感激の声を挙げていた。
そして、ジュリアが、「大変だったのよー 奴らを殺さないようにするのに気を使って・・・」と余裕の発言である。
彼がまた続けた。「これを観ているとソフィアのスナイパーも大活躍だね!まさに100発100中だね。ソフィアのおかげで僕らも弓兵にやられずに済んだから感謝しているよ!」と礼を言った。
ソフィアが、「いずれにしても大成功でよかったわ!姉の私が今更言うのも変だけど・・・ほんと、ジュリアの見せ場はすごかったわ!アニメ映像でも迫力があったわね!彼女を怒らせると怖いわよー!」と言いながらアンドレイを見た。
サーシャが、「ガリオンも凄いですわね!初めて見ました!ジュリアとは一心同体な感じで動いていますわ。彼とは意思の疎通ができるんですか?」とジュリアに尋ねた。
ジュリアは、「もちろんよ!私のイメージ通りに動いてくれるのよ。」
アンドレイが、「しかし、人間の武器では歯が立たないようだね。怖いねー 君だけじゃなく君の相棒も絶対敵に回したくないよねー」と初めて見たガリオンの感想を述べた。