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23:ゲリラ戦スタート!

この物語は双子姉妹(Blanc Twins)の冒険談を『夢とは?』いうテーマで描いたパラレルワールドでの物語です。彼女達にぼんやりと見える『夢』を無意識に追いかけて行くとそこに『幸せ』が見つかるのか?を綴っていきたいと思います。


実はこのシーズン1の前にプロローグ的な『成り行き』の詳しいお話があるのですが・・・それはこのシーズン1が終わった後に公表したいと思います。

そしてこの双子は稀に見るとびっきりの美人姉妹なのです!まるで光と陰。ロボットや兵器類も言葉では7割しか描けませんがカッコいいはずです。荒廃したパラレルワールドでの彼女たちの活躍とクールな兵器類をイメージしながら、世界地図を片手に読んでいただけると楽しめると思います。これって現実なの?それともSF?と言う狭間で大人も楽しめるギリギリのラインでどんどん進めていこうと思います。

この装備を得たサーシャは、次に帝国に対抗する姫戦士というプロモーションを仕掛けるために、また戦闘経験値をアップさせることも兼ねてゲリラ戦のように帝国のヒューマノイドロボットを攻撃することにした。


ヒューマノイドロボットとは、人間と同じようなサイズの戦闘用ロボットである。

よって人間が使用する武器を使う。

帝国領では、人口が減少したために生身の人間はほぼ司令官クラスか内勤の軍人となっており、現地で実戦を担うのはもっぱらヒューマノイドロボットなのであった。


バンカーに配置されている軍備を拡散するためと、神出鬼没なゲリラ戦によって帝国の資産を略奪すると同時にモスクワなど大都市に集約されている軍備を地方に拡散するのも狙いである。


サーシャは彼女の親衛隊約20名で構成されるルージュ騎士団:ナイツ・ルージュと共にゲリラ戦を展開することにした。


まずは、ここスロバキアから見てお隣の都市キーウの帝国守備隊を殲滅させるのが初戦となった。

人民のなけなしの金を搾取する帝国銀行を標的にし、それの守備を担う帝国軍を打ち破り、

ナイツ・ルージュが銀行の資産を没収しファンドを作ってそのエリアの人々に分配するという流れになるようだ。


まずは初戦として帝国銀行キーウ店の入り口を警備しているロボット兵士にサーシャはピンクバイクで突っ込んだのだった。もちろんオンエアー中である。


いきなりバイクがブラスターガンを放ちながら突っ込んできたため、ロボット兵士達の対応が遅れた。外門にいる5体と中から出てきた5体がいる。外にいたロボット達はサーシャのブラスターガン攻撃でショートし身動きが取れない状態なので、サーシャがサッとバイクから降りて小型刀剣で思いっきり首を切断して回った。5体がすぐに破壊されて、中から出てきたロボット5体との戦闘となった。


ロボットたちは動きが俊敏なサーシャに翻弄され、また銃撃は背中に背負った小型シールドに阻まれ、一体一体次々と首を切断されて行った。

程なくして10体のロボットは難なく破壊された。


そして、サーシャはヒラリとバイクに跨り颯爽と去っていったのだ。

このような戦いはアニメ化して放映されていたので、ファンのオーディエンス達は自分の家の部屋や秘密結社のバーにて総立ちで拍手喝采であった。


彼女と入れ替わりにナイツ・ルージュ達がどこからともなく現れて、銀行内の帝国資産を没収し彼らも早々に去っていった。


彼女達のバトルをオンエアで見た各地のファン達からアナ宛に依頼が殺到したのだった。

それは『姫!うちの帝国銀行も襲ってくれ!』という熱烈なメッセージだ。

次にサーシャはその足で遠征しニジニ・ノブゴロドにある帝国銀行も襲撃した。

そして、また同じようにナイツ・ルージュ達がファンド化して民衆に還元した。

だが、このニジニ・ノブゴロド襲撃は少々問題が生じてしまったようだ。


どうやら、モスクワに近すぎてしまったのだ。

モスクワやペテルブルクに集結している軍備を地方に拡散する作戦とは逆に、帝都であるモスクワが逆に軍備増強に向かってしまった。

サーシャとしては、地下組織である解放軍の長セルゲイがモスクワに潜服しているので、訪問して今後の打ち合わせをするつもりであった。モスクワに入るだけでも検閲が強化されてしまったためチャンスを逃してしまったのだった。


そもそもバンカーの戦力を他に持っていくことが第一の狙いではあったので、それに関してはクリアーしているのだが、今後、帝国のバンク襲撃のシナリオが組みにくくなってしまった。

帝国の大都市は国土の南側である内陸に点在しているため、下手に襲撃を掛けると、逆にバンカーがあるノボシビルスクの防御が強化されてしまう恐れがあるからだ。


本来は次の標的として大都市の1つであるエカテリンブルクを狙うつもりであったのだが、それこそ、地理的にノボシビルスクに近いため逆効果が予想される。

また、今回の派手な襲撃によりサーシャが帝国から莫大な報奨金付きで指名手配もされてしまった。そもそもサーシャのファンクラブの層は大歓迎であるため問題はないのだが、帝国貴族達がプリンセス・ルージュ討伐に動き出しているのだ。


ここで帝国の軍事組織を簡単に説明しておこう。

まず帝国軍とは、皇帝であるピョートル2世直属の軍隊である。

そして、皇帝の親族及び親衛隊が中枢を占めており精鋭部隊を組織している。

一般の軍部は貴族階級が要所要所に司令官として点在しているが、貴族階級ではない実力でのし上がった者も存在する。また、貴族は貴族で独自に軍隊も保有しており、各々の貴族が直轄地を支配するのにその武力を使用しているのが実情である。

今回サーシャ討伐に動き出しているのは、その独自の軍隊を持つ貴族達なのである。


しかしながら、やはりサーシャのファンクラブ(”クラブ・ルージュ”と命名されている)の情報網は素晴らしい。各地での貴族連中の動きが逐一会長のユーリに伝わるのだ。その中で一番憂慮しなければならいのがオムスク伯であった。


オクスクとは、ロシアエリアの西シベリアに位置している。歴史的にも古くから存在し、そもそもキルギスから守るためにオムスク砦(クレムリと呼ばれている)が造られたのだ。その後もシベリアコサック兵の中心地でシベリア開拓の拠点でもあり、シベリア鉄道の要所ともなっているところだ。また、機械工業、化学・石油工業などの産業が盛んで、シベリアでの食肉産業の拠点でもある。そういった背景で財を成したオムスク伯は帝国貴族の中でも中枢の役職である大蔵大臣的な役割を担う重鎮となっていた。噂によるとオムスク銀行の地下金庫には大量の金貨が保存されているとか・・・


さて、その話を聞いたサーシャは深く思案していた。

オムスクとは、ノボシビルスクのほぼ隣の大都市でもある。

ということは、ここを叩いておけば、バンカーへの支援が来ないことにもなる。

とはいっても、帝国の中でも1、2位を争う有力貴族でもあり、また財力・兵力もずば抜けている。

そして、そのオムスク伯に私は国賊として狙われているのだ。

どうしたものか?と。


サーシャは兄に相談することにして、サーシャのファンチャンネルにアクセスしてもらい

ビデオ会議をした。


いつも通りアンドレイが、「サーシャ、久しぶりだね、調子はどうだい?」から始まったので、サーシャはここでの一連の出来事を兄に詳しく説明した。

「なるほど、状況はよくわかったよ。ではバンカー攻略の前哨戦ということで、あの姉妹にも協力してもらってこちらから攻めていくってのはどうだい?そもそもあのオムスク伯は僕らの父を陥れた張本人なんだから。幸い向こうはプリンセス・ルージュがその娘のサーシャだとはまだ気が付いていないんだろ?」


サーシャが、「そう思いますわ。ルージュが私ということはクラブ・ルージュを運営する7人しか知りませんから。ソフィアとジュリアは共に戦ってくれるのかしら?」


「このミーティングが終わったら、すぐにまずソフィアに相談してみるよ。ジュリアは今カナダにいるから。カナダ軍人の訓練をしているそうだよ。では、わかりしだい、またここにアクセスするから、くれぐれも無茶はせず、それまで大人しくしていてくれよ!約束だよ、サーシャ!君に何かあったら取り返しがつかなくなるからね。」

「わかりました!お兄様!宜しくお願い致します。」といって会話を終了させた。


そして、その後すぐに彼はソフィアに細かく説明し協力を仰いだ。

「なるほど、わかったわ。折角だからあのバトルツースを使いたいところなんだけど、それを使ってしまうとネタバレでバンカー攻略では前準備されてしまうと思うの。だから乗り物だけ準備して、私達の通常兵器で戦うことになるわね・・・敵は大型兵器の所有はなさそうだからいけるとは思うんだけど、そのオムスク伯の手勢の軍隊はどんな状況なの?」


アンドレイが、「そうだね、軍隊はある程度のレベルがある兵士で人間になるね。100人ぐらいの軍隊だと思うよ。装備は中世の騎士を現代版にしたイメージかな。」と返答した。

少し抽象的な表現ではあったが、ソフィアには伝わったようである。

「戦闘レベル的には問題ないとは思うんだけど、敵であっても人間を殺すのには気が引けるわね。とはいっても忠誠を誓っている忠実な兵士ばかりだと思うから、最後の一人になるまで戦うことになるんだろうね?」


アンドレイが、「奴らを殺す役は僕とサーシャが引き受けるよ。なぜなら僕らの両親を殺し、僕らをサイボーグにした張本人達なんだから。君ら姉妹はなるだけ殺さず加勢してもらえれば助かるよ。」

ソフィアが、「なるだけ殺さずって言うのも結構難しいけど、私はブラスターガンをぶっ放すだけだから必然的にそうなると思うけど、ジュリアは剣術だから殺さないわけにはいかないわね・・・」


アンドレイが、「ジュリアは、そのあたりはどう考えているんだろう?」

ソフィアが、「不要な殺生はしない主義だとは思うけど、彼女もその道のプロだからね!まあ、聞いてみるわ。」


アンドレイが、「宜しくお願いしますよ!これもバンカー攻略の1段階だと思ってもらえると有り難いな。それと噂によると地下金庫に金塊が眠っているとかで、討ち取った際には、その金塊とやらを国を再建するときに有り難く使わせてもらおうと思っているんだ。

足としては、付近までスーパーソニックジェットで送ってもらい、サーシャはなんとすごいバイクを手に入れたらしいので、僕らは、日本が持っているバギーがあるじゃない?

防弾仕様の2人乗りのやつ。ブラスターガンを前後に装備してもらい2台調達できないかな?」

ソフィアが、「わかったわ!私としては仲間の仇討ちだと思っているからお手伝いしますよ!属代表には、前哨戦としてその2台の準備をお願いしてみるわ。」


そして早速ソフィアは、カナダにいるジュリアに話して反応を聞いているところだ。

「そうなのね。仇討ちね!その響きは悪くないわね!それをすることによってこの先の戦いも楽になるようだし。悪くはない話ね。」

「でも、ジュリア、久々に人間を殺るのに抵抗はない?」

「ソフィア、大丈夫よ。致命傷にならないようにほどほどにやるから。」

と、ジュリアらしい返答を聞けて安心した。

と、4人の中で話はまとまった。

ジュリアも、カナダ兵の訓練をガルシアとイメルダに一任し一旦離脱し湯沢に戻ってきた。


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