表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

22/130

22:プリンセス・ルージュ

この物語は双子姉妹(Blanc Twins)の冒険談を『夢とは?』いうテーマで描いたパラレルワールドでの物語です。彼女達にぼんやりと見える『夢』を無意識に追いかけて行くとそこに『幸せ』が見つかるのか?を綴っていきたいと思います。


実はこのシーズン1の前にプロローグ的な『成り行き』の詳しいお話があるのですが・・・それはこのシーズン1が終わった後に公表したいと思います。

そしてこの双子は稀に見るとびっきりの美人姉妹なのです!まるで光と陰。ロボットや兵器類も言葉では7割しか描けませんがカッコいいはずです。荒廃したパラレルワールドでの彼女たちの活躍とクールな兵器類をイメージしながら、世界地図を片手に読んでいただけると楽しめると思います。これって現実なの?それともSF?と言う狭間で大人も楽しめるギリギリのラインでどんどん進めていこうと思います。

さてさて、次はそろそろサーシャのアニメシンジケートの状況を詳しくレポートしていこうと思う。

ノボシビルスクにいたサーシャは今スロバキア地方の都でポジョニにいる。

スロバキアとは、チェコとハンガリーそしてウクライナに囲まれた小さな地方であるが、全体的に山がちの地形で農業がメインであるためロシア帝国軍が積極的に統治仕切れていない地方となっていた。ポジョニは私たちの世界でいうブラチスラバに当たるが、オーストリアとハンガリーに接している古都でもある。街の中心部をドナウ川が流れており、市街地から見ると高台に立派な古城が聳えている。


サーシャはなぜここにいるのか?

実は、このポジョニに帝国の監視を逃れるために彼女の強力なサポーターの一人であるアニメプロデューサーのアレクサンダーが住んでいるのだ。通称アレックスだ。

彼女のファンクラブ会長のユーリから連絡があり、女性の副会長アナスターシャがEVでサーシャをピックしここに連れてきたのだった。

そして、ついに、アニメ化に関わる編集スタッフが決まったのだ。


サーシャのファンクラブと言っても今や革命秘密組織と化しており、その組織の会長がユーリ、そして副会長がアナスターシャになるのだ。今回の武装蜂起のバトルステラテジーをコントロールする軍人出身のセルゲイはモスクワに潜服しているが、実際アニメ番組を作成するクルー達もここにいる。この町に住んでいるアレックスが管轄する番組作成クルーは、カメラワークリーダー:ニコライ、機材担当リーダー:ディミトリー、オンエアー担当リーダー:グレゴリーの4名チームとなる。


サーシャのコスプレーヤーネームであるコスネームは『プリンセス・ルージュ』である。

熱狂的な彼女のファン達は自らをそのコスネームに絡めて『ルージュ教団』と名乗っているらしい。

そう!ティーザーはすでにファンクラブ向けにストリーム済であるので、Xデーの戦闘開始当日までのストーリー作りとしてここポジョニで打ち合わせを兼ねて撮影することになったのだった。

女性副会長のアナスタシアこと通称アナもこのポジョニ在住でもある。


しかし、このポジョニという街はまるでヨーロッパ中世のお伽話のような街である。

異世界転生アニメなどでは、必ずといっていいほどでてくる街で、よく冒険者ギルドが

置かれている町並みにそっくりなのである。と言ってもこちらは現実の世界ではあるのだが。


ユーラシア帝国の支配が行き届かないこのスロバキアエリアは暗黙の了解である意味自治区的な特権を受けている。エリア担当の帝国貴族にある程度の自由を認めさせるのに貢物を送っている王がいるのだ。そう、王と言ったのはまさに何代も続く王家の末裔であるグスタフ王が実質統治しているからだ。この国は地理的にも要所要所に今でも利用可能な戦略的古城が存在する。またグスタフ王の配下には固い忠誠を誓うナイト達が集結しており、言わば武芸に秀でた強者ばかりの親衛隊なのだ。その古城を守備拠点としてナイト達が各々直轄地を統治しているため、いくら帝国軍と言えども数では勝るが戦闘の質では遥かに劣るため不用意に手出しができないのである。その状況を王はうまく利用し、袖の下で見て見ぬフリをさせているのだ。


政治ブロック的にはユーラシア帝国の領土ではあるのだが、このスロバキアに関しては古からの王家による王国という立ち位置にて時が流れているため、驚くことに民衆の服装もなんと中世からそのままの民族衣装的なフォークロアスタイルなのだ。

とは言っても、現代社会に合わせて同時に進化もしているので、フォークロア風な現代ファッションと言ったほうが正解ではある。ある意味見ようによってはこれもカッコいいアニメのようで、モード的にもファッショナブルであり、もちろんデニムもあるしスニーカーもあるのだ。


ここのライフスタイルはとても面白いものがある。

そして、このような王国の現代風中世カルチャーも、ある意味アニメによく出てくる異世界王国に似せているのであるためルージュ姫のステージ環境にはぴったりなのであった。


サーシャは、ここで色々と準備をしている。

彼女が着るコスプレ衣装は基本的には自分で作っているのだが、今回の衣装はバトルアーマーを兼ねたライダースーツのため実現に向けて思案中なのだ。

また、彼女が乗る姫仕様のヨーロピアンバイクも必要である。


アシスタント役のアナからの提案である。

「サーシャ姫、それこそファンクラブに姫が直々に説明して贈呈をお願いすれば、

すぐにオファーが来ると思いますよ。ロシアエリアの1/3が姫の大ファンなんですし、

裕福なエンジニアも大勢いますよ。それこそ競って贈呈してくると思います。なんせ、

それが、実際アニメの中で登場するんですからビジネスにもなるじゃないですか?」


サーシャが、「なるほどね、アナ!素晴らしいアドバイスだわ!じゃプランニングのイメージマップをまとめてあるから、早速今日のOAでお願いしてみようかしら?」

と嬉しそうに言った。

やはりアナが進言したようにOAの後に予想を上回る反響があり問い合わせが殺到した。

それを仕切るのもファンクラブ副会長のアナの仕事である。


なんと1週間ほどで、そのエレクトリックモーターバイシクルとバトルアーマー兼バイク用レーシングスーツが送られてきた。

このEバイクは文句なしにカッコいい!我々の世界で言うドカティのようなフルカウリングの流麗なデザインにマジェンタピンクとスレートグレーの粒子がメランジのようにラメ塗装されていた。通常の状態では、その2色が絶妙に混じり渋いカワイイまたゴージャスなスポーツバイクとなっているのだか、バンドル部のスイッチを押すと塗装がスレートグレーのモノトーンに変わると同時にステルス機能がオンとなるのであった。


また、レーシングスーツもバイクのカラーリングにコーディネートされて作られていた。

同じマジェンタピンクがスーツの外側にバストから太ももの内股にかけてのゾーンが

スレートグレーとなっている2トーンカラーが、またサーシャにピッタリと似合っているのだ。フルフェイスのヘルメットも同じように中心パーツがスレートグレーで外側がピンク

になっている。


サーシャ本人も物凄く気に入りいきなり宝物になってしまった。

アナが、「姫、これにコーディネートできるリュックとウエストポーチも依頼しておきますわね!」と抜かり無い。


まずは、この中世風の街で最初の撮影が始まった。

サーシャがフォークロアファッションでこの街中を散策し、街の商人や住人と交流する場面からスタートだ。

そして、次の日、カッコいいバイカー姿で現れるというティーザーだ。


サーシャはそもそもオンロードタイプのバイクが大好きで、実は、この前アンドレイと

アルタイ山脈を超えた時はオフロードタイプであったため少し抵抗があった。

オンロードで飛ばすと前方からの空気抵抗を感じながら、バイクをホールドする感覚と一体になるのが心地よいのだ。

そして彼女のライダー姿は小柄であるが体のバランスが良いためレーシングスーツを着てバイクに跨るととてもセクシーに見える。特にヘルメットを脱いで、ブロンドの髪がフワリと流れ可愛い顔が覗くとファン達は軽くイチコロである。


それとこのバイクの装備も素晴らしい。

まずは、倒れない。

モーターをスタートさせていない静止状態でも、直立不動というかスタンド無しでも倒れずに、バランスを取ってそのまま立っているのだ。

それに、武器内蔵でもある。

カウンリング部が対ブラスターガン仕様になっているのだが、

両サイドのカウリング内に1丁ずつ2丁のブラスターガンが内蔵されており、また後部座席下にも後ろ向きにブラスターガンがもう一丁内蔵されている。


ということは・・・

レーダー探知されずに戦場に近づき

敵をブラスターガンで蹴散らし

アサシン型の戦闘プレーのサーシャは、そのバイクから飛び降りて

ヒップにある短剣2つでサッと戦闘体制を取れる

そして敵をやっつけて、再度立って待っているバイクにサッと飛び乗れるのである。

突撃型のサーシャの戦闘スタイルにおいてはまさに鬼に金棒である。


ここらで、この物語のヒロイン3人の戦闘力を再度整理してみたい。

まずはジュリアだ。

彼女はロングソードとたまにシールドを使う重戦士

他に得意な武器は長槍とボウアンドアローになる。

どちらかというと対大型兵器への対応力が高い。


次にソフィアだ。

なんといっても女性ガンマンである彼女は、ブラスターマシンガンの特注ハンドガンを使って宙を舞うようなC.A.Rシステムでの接近戦闘、そしておまけにスナイパーだ。前も後ろも行ける。


ジュリアとソフィアがコンビを組めば、ソフィアが小型を蹴散らし、大型をジュリアがやっつけるというフォーメーションと、ソフィアが大型をスナイパーで仕留めながらジュリアが破壊しまくるという無敵のコンビとなる。


そして、今回確立されたサーシャは・・・

バイクテクニックを駆使して戦場の一番槍となり突撃する!

サイボーグならではの対攻撃耐性は高い。

バイクに乗りながらブラスターガンで敵を撃ちながら突撃し、サッと降りて小型刀剣で切り裂くというパターンが簡単に想像できる。

やはり、重戦士型のアンドレイがサーシャとセットになればこれも無敵となる。


バンカー攻略はこの4名だけでもかなり行けるのではないか!との想像ができるようにもなってきた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ