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21:ジュリアの初弟子

この物語は双子姉妹(Blanc Twins)の冒険談を『夢とは?』いうテーマで描いたパラレルワールドでの物語です。彼女達にぼんやりと見える『夢』を無意識に追いかけて行くとそこに『幸せ』が見つかるのか?を綴っていきたいと思います。


実はこのシーズン1の前にプロローグ的な『成り行き』の詳しいお話があるのですが・・・それはこのシーズン1が終わった後に公表したいと思います。

そしてこの双子は稀に見るとびっきりの美人姉妹なのです!まるで光と陰。ロボットや兵器類も言葉では7割しか描けませんがカッコいいはずです。荒廃したパラレルワールドでの彼女たちの活躍とクールな兵器類をイメージしながら、世界地図を片手に読んでいただけると楽しめると思います。これって現実なの?それともSF?と言う狭間で大人も楽しめるギリギリのラインでどんどん進めていこうと思います。

さて、では、ジュリア達はどうなっているのだろうか?カナダのウォーターシティに戻ってみよう。

ジュリアは予想に反して順調にロングソード組を訓練しているようだ。

またイメルダとガルシアも引き続き他の下士官の訓練を続行している。


そして今は下士官用のキャンティーンで、司令のマチルダとジュリアが初めての食事をしている最中のようだ。


マチルダが、「ジュリア先生、私はあなたの大ファンなんです。以前から帝国の攻撃を妨げたあの有名な戦いの話を聞いていました。あなたがBAになったあの戦いです。だから私は憧れのあなたから剣術指導を受けることができて本当に幸せです。あなたのオーラは私をノックアウトしました。この不思議なオーラはなんなんでしょうか?普通あなたのような剣姫の場合はキリッとしたとか、殺気が漲るとか言うオーラが出て当然なんだと思いますが、全くと言っていいほどそんな気は感じません。まさに無心で排除するといった余裕を感じて鳥肌が立ってくるのです。私もそんな境地に達してみたいのです。」とジュリアの魅力に取り込まれてしまった輩の一人として自分の心のうちを正直に明かした。


すると、ジュリアが、「まあまあ、一国の少佐からこんなお褒めの言葉を頂いて私も嬉しいわよ。でも、一番優先する気持ちは、絶対に死なないと言うことよ。死ななければ勝てるのだから。だから、私は気の乱れがなくいつも正常心でいられるように坐禅を組んで瞑想しているのよ。まあ禅の世界に伝わる修行の一つなんだけど。あなたも試してみる?」


マチルダは、「坐禅ですか・・・」と聞いたことがないという表情で聞き返した。

そう、このカナダの世界には禅や坐禅と言う概念がないのである。

「そうよ。あぐらをかいて座って、目を閉じてから長い時間心を無にするのよ。古くから日本に伝わる1つの仏教の概念なのよ。そうすると瞑想に耽るという言い方をするんだけど、様々な境地に達することができて、なんていうか自然エネルギーと繋がることができるのよ。でも、それは私の場合なんだけどね。」と口数が少ないジュリアなりに詳しく説明してあげた。


マチルダが、「師匠!私も是非その座禅とやらをやってみたいです。明日から手解きよろしくお願いします!」とジュリアが言うことは、なんでも天命に聞こえるマチルダにとっては、ジュリアの話が異文化のような新鮮さを感じたのだった。

「わかったわ。じゃ、明日からやってみましょう!」


いつもの如くジュリアはマチルダのみならず強い女性からは憧れの対象となるのだ。

この話は一旦落ち着き、食事をしながらマチルダは次の質問を始めた。

「師匠、ところで、あなたの趣味というか好きなことを伺いたいのですが・・・」

「私の好きなこと?」

「ええ、そうです! 差し支えなければ是非!」

「・・・そうねー」と首を傾げて困っている風な表情に変わった。


マチルダがいけないことを聞いてしまったのかもしれないと思い、一瞬無音の空間になっていたのだが、「あったわ。私はホバージェットを持ってるんだけど、色々とチューニングしてあるから、それで戦闘も可能なんだけどね。何よりも凄いところはクリーンエネルギーでそれに住みながら気ままに放浪できるのよ。この前も仕事を兼ねてたんだけど気付いたら地球の北半球を一周していたわ。」と言ってケラケラと笑っている。


マチルダがそれを聞いて、「放浪?気ままな放浪が好きなんですね?」と言いながら驚いていた。

「そう!それ!放浪が一番好きなことだわ。その時北大西洋の真ん中で偶然小さいドーナッツ型の無人島を発見したのよ。可愛いトロピカルアイランドで凄く綺麗なコバルトブルーの海に真っ白い砂浜があるのよ。そこでキャンプしたんだけど夢のような時を過ごしたわ。そういった冒険みたいなことも好きかな。」と付け加えた。

マチルダが、「師匠は、意外とロマンティックな方なんですね!そんな師匠を私は好きですよ。今度是非私もそれに同行したいです!」と目を輝かせて言った。


マチルダは文武に秀でておりカナダの士官学校を主席で卒業し、兵役について3年目の25歳の少佐である。その3年の兵役では、時たま侵入してくる帝国の偵察ロボットをニューファンドランド島で撃退したのであった。その時彼女の分隊は10人で構成されていた。ボートで上陸してきた5体の帝国所属ロボットを、連合軍の基本装備のブラスターガンで応戦したのだった。ブラスターガンは敵の動きを止めることはできるのだが肝心の破壊ができないのだ。そこで、彼女は士官学校時代から愛用し腰に常時携帯していたショートソードを使い、そのロボット達の首を切り落とし破壊したのだった。そしてその戦いが認められて少佐に昇進したのだった。


ジュリアが、「マチルダ、もうそろそろ師匠はやめてジュリアだけでいいわよ。あなたとは気が合いそうだから、この戦いが終わったら、何かのミッションにかこつけてその島に一緒に行ってみる?」

マチルダが、「えっ、本当ですか?ジュリアって呼び捨てるのは気が引けますが、師匠がそう言えっていうんでしたら・・・わかりました!次回からジュリアと呼ばせてもらいます。それと、この戦争が終わったら絶対同行させてください!約束ですよ!」といかにも軍人らしく答えて握手をした。これを持ってこの2人は師弟関係になったようだ。


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