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20:バンカー攻略シミュレーション

この物語は双子姉妹(Blanc Twins)の冒険談を『夢とは?』いうテーマで描いたパラレルワールドでの物語です。彼女達にぼんやりと見える『夢』を無意識に追いかけて行くとそこに『幸せ』が見つかるのか?を綴っていきたいと思います。


実はこのシーズン1の前にプロローグ的な『成り行き』の詳しいお話があるのですが・・・それはこのシーズン1が終わった後に公表したいと思います。

そしてこの双子は稀に見るとびっきりの美人姉妹なのです!まるで光と陰。ロボットや兵器類も言葉では7割しか描けませんがカッコいいはずです。荒廃したパラレルワールドでの彼女たちの活躍とクールな兵器類をイメージしながら、世界地図を片手に読んでいただけると楽しめると思います。これって現実なの?それともSF?と言う狭間で大人も楽しめるギリギリのラインでどんどん進めていこうと思います。

再度日本の湯沢に戻ってみよう。

あれから、ソフィアとアンドレイはバンカーをリアル版で再生していた。

プロハッカーのソフィアがバンカーの設計図をどこからかハッキングできたようだ。

そしてアンドレイの記憶と照らし合わせて造ってみたのだ。

もしかしたら細部の違いがあるかもしれないが、おおかたこれで合っているであろうと

いう見解である。

エアフォームコンクリートという、液体バブルを使いそれが固まると固くコンクリートのような物質に変わる材料を使用して施設を再現している。


まずはバンカーのトップフロアーからエレベーターを占拠し皇帝がいる地下20階まで降りる。そしてエレベーターのドアが開いた時点で敵の一斉射撃を受ける場面からのシミュレーションのスタートだ。


その際のベストな装備を検討してみよう。

まずは、一斉射撃をやり過ごすためにシールドが必要だ。

そして皇帝の施設といえども地下施設のため空間が狭い。よって長もの系のアンドレイお気に入りのロングソードは不利なのだ。彼はこの攻略に関しては、ショートソードに切り替えた。


次はソフィアだ。今までソフィアに関しては、メインがAI担当なので、ジュリアと比較すると、どちらかというとあまり戦闘には向かないというイメージがあったかと思う。確かに刃物を使った前衛戦の場合はパワーがあるサイボーグのサーシャの方が秀でている。

しかしながら、今回この作戦ではスナイパーを務めるソフィアは実は銃火器のプロフェッショナルなのだ。特に前衛のアサシンタイプの戦闘スタイルで、戦術としては、C.A.Rシステムを駆使しての接近戦となる。C.A.RシステムとはCenter Axis Relockセンター・アクシズ・リロックの略で、胸の前で斜めに銃を構え、左手で銃身を押さえ、右手でトリガーを引くというスタイルだ。この姿勢をとることで、自分の体を小さく縮めて被弾を避け、敵による銃の奪取や腕への攻撃を防ぎながら即応性をもって射撃することができるのだ。


彼女の戦い方としては、まるで格闘技のように(ソフィアの素手での格闘技はジュリアと互角である)銃火器を使い、カンフーのような格闘技の中にこのC.A.Rシステムを取り込んでいるところが特徴なのだ。そもそもソフィアの俊敏性はこのような挙動が少ない戦術に置いてはジュリアを上回っている。ただ、その銃火器はソフィア用の特殊なタイプを使用している。連射が可能なサブマシンガンタイプのブラスターガンなのだが、大きいと取り回しが効かないため、銃身を短く削り、肩にあてるストック部分もなくしハンドガンの大きさに削ぎ取ってあるのだ。これはジュリアのロングソードのようにソフィアだけの特別装備なのだ。


という能力で、そもそもソフィアは前衛の最前線に立つ予定であったのだが、ご存知のようにスナイパー要員が欠けたため、最後衛のスナイパーになってしまったのだ。


さて、次は、アンドレイとソフィアで、敵同士という設定で、このバンカー空間の中での戦闘訓練が始まった。

アンドレイはシールドとショートソード

ソフィアはシールドと例のブラスターマシンガンだ。

この狭い環境では、ジュリアのよりも俊敏性が高いソフィアにどうしても軍配が上がる。

アンドレイが小型で取り回しが楽なショートソードに切り替えてでさえも、その振り回しの動作の間にソフィアから数発喰らってしまうのだった。


アンドレイが、「しかし、ソフィア!君はこんなに強かったんだね!」と驚きの声をあげていた。「戦闘タイプがまたまた逆だけど、もしかしたら君とジュリアは互角なんじゃないのかな?」


「いやー、それが、ジュリアは格闘も得意だから、ロングソードの切り込みは抜けられて1発ぐらいは当てられるんだけど、最終的には剣技のパワーでやられちゃうのよねー・・・」

一瞬間を置いてから、「やっぱり、ジュリアは剣鬼なのよね。」と彼女には敵わないという事実をしみじみと語っていた。


アンドレイは、「でも、2人揃えば前衛後衛でそれこそ無敵になるね!」

「僕ら兄妹も強さでは自信があって負け知らずのペアだったんだけど、ほんと君たちには脱帽だね・・・」と素直にスペクトしているようだ。


そして、「そうそう、サーシャが進めているアニメ大作戦の話をしたよね?」

「熱狂的なファン向けにあくまでもサーシャが主人公になるんだけど、君とジュリア姉妹もなかなかキャラクターが立ってるからドローンカメラが来たら戦いながらの演出よろしく頼むよ!」

「戦場を編集チームのドローンが幾つも回っているから、見かけたらオーバーアクションでファン達を魅せつけて欲しいんだよ!」


「えーそれ本当? ジュリアは普通にやってて絵になるからいいけど、私は大丈夫かしら?」

「君も全然大丈夫だよ!サーシャと並んで人気キャラになること間違いなしだよ! そうそうサーシャはオタクファンにとっては華奢な可愛いお姫様キャラ、君はそれをサポートするセクシーな女スパイっていう設定はいかがかな? 受けること間違いなしだと思うよ!」

「その君のC.A.Rシステムでの戦闘風景はオタクファンの心を掴むこと間違いなしだよ。」と笑っていた。


ソフィアは、半ば呆れながら、「へー あなたにとって私はそういうイメージなのね?」

とあまり真剣に取り合っていなかった。

「まあ、その時は頑張るわよ!安心して!」と適当にあしらっていた。


しかし、このアンドレイの発想は面白い!

一つの国家が変わるような真剣な戦いをアニメ化するなどとはなかなか思いつかないことだと思う。

確かに戦闘のリアル映像をアニメ化フィルターを通してファン層にリアルタイムで配信すれば、軒並み高視聴率を稼げること間違いなしであるし、アニメのため当局の規制も入らないというわけだ。

そしてこの放映のリアルな目的を理解しているコアな忠実なファン層にとっては、サーシャからは生メッセージを受け取れると同時に参加型の劇場となり彼女の指示に従ってくれるという設定なのである。


そしてロシアの人口1億人の中の少なくとも3000万人がそれに参加するという大イベントとなる予定で準備を進めている。

また一番の目的である帝国に対する国民の武装蜂起に関しては秘密裏で進められていた。日本から武器類の積荷を積んだスーパーソニックジェットが、すでに何度となくウラジオストクの森に離着陸を繰り返していた。サーシャのコアなファンでありファンクラブ運営のリーダー格の連中達がその積荷を受け取り、これも秘密裏にロシア全域に展開するファンクラブのコアメンバーのシンジケートに流し始めているのだ。


そしてアンドレイの指示により、サーシャはモスクワとサンクトペテルブルクのファン達には、カナダ連合軍と帝国軍との激戦が予想されるため、指示があるまで待機もしくは中心部から避難をお願いしている。もちろんカナダ連合が攻めてくるのは秘密であった。


肝心のサーシャの方は、ノボシビルスクの借家に留まり準備を進めていた。

バンカーを監視する役目もあるため、当地にはカメラを設置し映像をリアルタイムで確認できまた録画も可能にしてきた。


そして彼女はコスプレ用衣装も自分で作り、

このアニメ大作戦のティーザーも自分で作成してすでに配信済みである。


そうそう、この世界の情報環境は我々の80年代よりははるかに進んでいる。

そのためもちろんネットで繋がる環境もすでに存在し、ネット検索やEメールももちろん存在する。そして各個人が固定局を持てる設定があり、それを利用してサーシャはコスプレーヤーとしてのチャンネルを運営しているのだ。またそのチャンネルにオーディエンスとの双方向のチャット機能も併設されている。そしてそのチャット機能はオンエア時でない時もチャットのみで使用可能になるが、サーシャがオンの時にチャネルにアクセスしていればもちろんチャットが可能であり、またオーディエンス同士でもメンバーとしてチャット可能な仕組みになっているのだ。


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