2:BFFとの再会
この物語は双子姉妹(Blanc Twins)の冒険談を『夢とは?』いうテーマで描いたパラレルワールドでの物語です。彼女達にぼんやりと見える『夢』を無意識に追いかけて行くとそこに『幸せ』が見つかるのか?を綴っていきたいと思います。
実はこのシーズン1の前にプロローグ的な『成り行き』の詳しいお話があるのですが・・・それはこのシーズン1が終わった後に公表したいと思います。
Blanc Twins ことヒロインのソフィアとジュリアは一卵性双生児の双子です。
そしてこの双子は稀に見るとびっきりの美人姉妹なのです!まるで光と陰。ロボットや兵器類も言葉では7割しか描けませんがカッコいいはずです。荒廃したパラレルワールドでの彼女たちの大活躍とクールな兵器類をイメージしながら世界地図を片手に読んでいただけると楽しめると思います。これって現実?それともSF?と言う狭間で大人も楽しめるギリギリのラインで進めていこうと思います。
ソフィアが日本の属代表と今後の戦略の交渉をしている間に、ジュリアは長い期間待ちぼうけを喰らっていたイメルダとガルシアに会いに行き、このパラレルワールドが現在直面していることの重大さを詳しく説明していた。
イメルダとは、ジュリアのBFFで戦友でもあり、ストレートな黒髪の身長は170センチ前半の見るからに筋肉質で男勝りの褐色の姉御系スペイン女性なのだ。
そしてガルシアはイメルダのパートナーであり、身長は190センチ近い筋骨隆々の大男だ。やはり褐色のスペイン人で黒髪短髪で無精髭を生やし角張った顔の軍人である。
二人は気が良く合うようで、いつも一緒に行動し日々を過ごしている。というよりガルシアはイメルダの尻に惹かれているという表現が当たっているのだと思う。
「ジュリア!やっと会えたわね!一体どうなっていたの? 全く!!ものすごくまったわよ!!」とイメルダがご機嫌斜めな様子だった。
「ごめん!ごめん! 話せば長いんだけど、この状況を説明するには、超極秘事項を説明しないと進めないの・・・でも、その前にあなた達の考えを聞いておきたいんだけど、いいかしら?」
「何?今更そんなかしこまっちゃって。一体なんなの?」と膨れっ面である。
「ある切羽詰まった事情があって、私達はユーラシア帝国を潰さなければならないのよ。」
「えっ 潰すの??ユーラシアを?? あんた、何言ってるの???」
「そうよ!あのピョートル2世をね!」
「また、いきなり突拍子もないことを言い出して、なんとなく嫌な予感がしてきたわ・・・で、どうするって言うわけ?」
「実は、その予感は大当たりよ! 私達をサポートしてくれないかしら?」
「・・・」
「私とソフィアが中心になってこれから準備していくから、あなた達二人も協力してくれないかしら?」
「うーん。あなたのお願いだったらノーとは言いたくないんだけど・・・4人でできる事なの、それって?? でもなんでなの?まずその理由を聞かせてほしいわ!」
「そうよね。じゃー サポートしてもらえるという前提でこれから重大なお話しをするわね。いいかしら?」
「わかったわ。ガルシアと二人でよーく聞いとくから。ねえ、ガルシア!」
「おっ おう・・・」と言いながら、釣竿をいじっている。
「驚かないでほしいんだけど・・・ソフィアと私は実は日本の未来社会から来たのよ。」
「えー 今度は未来?? それほんと? 私達をからかってるんじゃなくて?」
「まあ、でもよくよく考えてみると…普通じゃないところも結構あるからね〜 嘘みたいに強いし〜 姉妹で凄い能力も持っているしね〜 言われてみると納得するかもね〜」
「本当なのよ。今まで黙っていて本当にごめんなさい。でも超極秘事項だからこれはこれからも秘密でお願いするわ。で、私達の未来社会では大変なことが起こっているのよ。実は湯沢に来る前に、スペインで私達の未来から来たアンドロイド10体に襲撃されて撃破してきたところなの。あいつら私達を殺しに来たのよ。」
「でも、なんであなた達がそいつらに狙われているわけ?それにアンドロイドっていったい何?」
ということで、ジュリアは事の一部始終を彼らに詳しく説明したのであった。
「なるほどねー そういう事なのね。つまり、このままユーラシア帝国を放って置くと、神の怒りに触れて地球がリセットされてしまうってことなのよね? ということは、その『ノアの方舟』っていう話は、地球上が一掃されて私達全員が滅亡するってことなんでしょ? それで、その神というのが、あなたがこの前会いにいった自然エネルギーを司るアトランティスの王にあたるわけよね? で、つまり、簡単に言えば、その王がコトを起こす前に、諸悪の根源であるピョートル2世を退治すればいいってことなのよね!? これで合ってる??」
焦りながら話していたジュリアだったのだが、意外にもイメルダが理解してくれたため、
「そう!そういうことなのよー!イメルダは飲み込みが早くて助かるわ!」と微笑んだ。
「話はなんとなくわかったけど・・・やらないと私達も無事じゃないってことならやるしかないとは思うし・・・うーん、じゃ、で、どうすればいいわけ??」と珍しく半ば動揺していた。
「それを実行するには、戦略兵器が必要だから、今ソフィアが日本代表に交渉しに行っているわけよ。日本も日本でこの状態をほっておくと自分たちの未来社会も亡くなってしまうわけだから、そうなればこの先大変なことになっていくし、未来への責任も伴うことにもなるだろうからね。だから利害が一致しているわけよ。」
「でも、その代表とやらも、そう思ってくれるのかしらね?」
「ソフィアの説得だから成功すると願っているわ!」
そんな説明をして大方イメルダとガルシアの理解を得られた頃にソフィアが戻ってきた。
ソフィアは彼女達と初対面ではないが、久々の再会であったので喜んで握手を交わした。
そしてソフィアが属代表と話した内容を説明してくれた。
「まず彼は大体理解してくれて、ここの日本と未来の日本が繋がっているわけだから、他人事ではないことは理解してくれたわ。それに戦略兵器の開発も緊急でやってくれることにもなったわ。すでに極秘で開発されていて日本が輸出を検討している高速飛行が可能な軍用スーパーソニックジェットという兵器があるらしいのよ。私達運が良かったわね!さっき乗って来た凄く速いやつのバージョン違いみたいなの。」
するとジュリアが、ソフィアの話が終わるや否や、
「私は前々から考えていたんだけど、新しい“パワードスーツ”がほしいわ。それを着用すると身長が2倍ぐらいになって防御力と攻撃力が2倍にアップするやつ。そしてレーザー砲も装備できるやつ。」といきなり提案してきた。
「なるほどー パワードスーツね!それはいいアイデアね!日本の技術力だったらできそうじゃない!?イメージ的には、今私達が着ているバトルアーマーをバージョンアップするかんじなんでしょ?」とこれだけでソフィアにはイメージが伝わったようだ。さすがツインズだ。
バトルアーマーとはプロローグでも詳しく描写しているが、彼女達が着用する戦闘用のプレートアーマー(金属製防具)であり、特殊合金を体に合わせてオーダーメイドする戦闘用強化スーツである。これを着用するとある程度の敵の攻撃を跳ね除け、ナノジェル仕様のため高温の中でも体温を調節し、また放射能から隔離する遮断機能が盛り込まれている。日本の特許製品でもあり、オールブラックで見た目もカッコいいのだが、特に女性用は体のラインが強調されセクシーな見え方である。
「そうそう!それに敵の陣地まで攻撃を受けながらでも移動できる一人用のコンバットタンクみたいなものも欲しいわ。それにレーザー砲も乗せてね。」
「イメージはわかったわ、ジュリア! 早速属に話すからあなたも開発メンバーに入って欲しいわ。」
「もちろんよ!もっと具体的なイメージをまとめておくから明日からやりましょう!」
「そうそう、ソフィア! イメルダとガルシアもサポートしてくれることになったわよ。」
「ほんとに!? 物凄く有難いわ!イメルダ、ガルシア!助かるわ。本当にありがとう! では、感謝の印として湯沢に住居を用意してもらうようにお願いするわね!」とソフィアが嬉しさ全開で答えた。
そして気がつくとソフィアはいつの間にかこの即席でできた、そして誰にも知られる事がない『地球開放軍』とやらのリーダーになっていたのであった。
イメルダがガルシアと共に、「協力するのはやぶさかではないけど・・・私達の役割は一体なんなんだろうか?」という風にソフィアに尋ねてきた。
するとソフィアが、「実は先ほど属代表に相談した時に入手した情報なんだけど、ロシアの極東・シベリアのウラジオストクとハバロフスクに現勢力に反対している有能なロシア人レジスタンスがいるらしいの。男性と女性の兄妹で、そもそも元帝国軍のエージェントとして活躍していた強者らしいんだけどね、今は離脱後隠れ潜んで帝国への報復の機会を窺っているらしいの。その彼らは皇帝の隠れ家と言われているノヴォシビルスク近郊の地下バンカー情報を持っているってことなのよ。そう、それで、彼らは強烈に現政権を転覆させたいと思っている中心人物で、おまけにそのコミュニティーもあるらしいのよね。だから、私とジュリアそして彼らが中心になって最前線で戦うから、できたら私達のサポートをして欲しいの。」
ガルシアが、「なるほど。オレも連合の軍人だし役割はわかった。しかし・・・実際のところ勝算はどの程度なんだ?」と単刀直入に真剣な表情で尋ねてきた。
少し間があいた後に、ソフィアが「そうね。帝国軍の兵器の物量はすごいけど、戦車、爆撃機、ヒューマノイドロボットがメインだから、それはどうにかなると思っているの。でも、問題はバンカーにどう侵入してピョートル2世を潰すか?だと思うのよ。だからロシアにいる彼らの協力が必須なのよ!まずは彼らに接触するために現地に行き確保することが最初の一歩になるわね。それによって勝算はかなり上がるだろうから!」
するとジュリアが、「まあ、新兵器の開発まで時間がかかるだろうから、旅行がてら行ってみればいいんじゃない? それから考えてもいいし・・・」と、いつものように無表情で単純明快に次のステップを何気なく示した。
「ハッハッハ そうよね!さっすが百戦錬磨のジュリア様だわ!単純明快でいいわ。色々複雑に考えてちゃ戦争なんかやってられねえっ! 旅行気分で行っちゃおうぜ!てか!?」とイメルダが手を叩いて笑った。
「それじゃ、まずは、私達のホバージェット2台でウラジオストクに行ってみましょうかか?」とソフィアも早速それに同調したのだった。
翌日からは、ジュリアとソフィアが新兵器開発のプロジェクトを主導し、日本の技術チームがサポートし開発することになった。その間、イメルダとガルシアは彼らのガレージでホバージェットの装備を戦闘に備えて拡充し、いざという時には戦えるようにバージョンアップしていた。
そして属代表からも、サポートメンバーの紹介があった。
今回の戦闘をサポートする日本側のサポートメンバーは3人となる。いずれも国防軍所属の精鋭とのことだ。 アキラとヒロ・タカ兄弟だ。
アキラは、今回初登場となるスーパーソニックジェットのパイロットを担当する。
そして戦地に上陸したら、ヒロのレーザーキャノンでのスナイパー砲撃とタカがその拠点を守る重戦士の役割をすることになるらしい。心強い兄弟だ。
そしてこの合計7名は出発までの期間に交友を深めるために国防軍参謀本部の宿舎にて寝起きを共にすることになった。
なんと今日は人生節目の誕生日を迎えました。それまで書き溜めていた物語を今日から毎日投稿してきたいと思います。初投稿です!少しでもいいかなと思ったらぜひ応援していただけるとありがたいです!!その際是非ブックマークと評価もお願いいたしまーす!!