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15: 囚われ人

この物語は双子姉妹(Blanc Twins)の冒険談を『夢とは?』いうテーマで描いたパラレルワールドでの物語です。彼女達にぼんやりと見える『夢』を無意識に追いかけて行くとそこに『幸せ』が見つかるのか?を綴っていきたいと思います。


このエピソードからはSeason4ーミュータントとの対峙編ーのスタートです。

実はシーズン1の前にプロローグ的な『成り行き』の詳しいお話があるのですが・・・それはこのシーズンが終わった後に公表したいと思います。(文芸:ヒューマンドラマにて)

そしてこの双子は稀に見るとびっきりの美人姉妹なのです!まるで光と陰。ロボットや兵器類も言葉では7割しか描けませんがカッコいいはずです。荒廃したパラレルワールドでの彼女たちの活躍とクールな兵器類をイメージしながら、世界地図を片手に読んでいただけると楽しめると思います。これって現実なの?それともSF?と言う狭間で大人も楽しめるギリギリのラインでどんどん進めていこうと思います。


エッセイもその他カテゴリーのエッセイにて投稿中です!

短編集もやっています!!

スピンオフ『JOE TEMPEST』も宜しくお願いいたします!!

「この奥の部屋が最後ね。左奥にコの字型に曲がっているから、その奥に3人が隠れているわ。」


「しかし、こんな迷路みたいな場所で戦うのって狭くて嫌ね!」とルイーズが愚痴を言っている。

「ほんと、ジュリアが持っているようなグレネードを持ってくれば良かったわね!今度は絶対用意しておくわ!」とイザベラも少々機嫌が悪いようだ。多分2人のアマゾネスは自由に暴れまわれないと不満なのである。


「大丈夫よ、お2人はすでに活躍しているから、今度は私が中の3人を仕留めるわ!」とシノが2人の雰囲気に押されてつい言ってしまった。そして、今度はシノが小型シールドを左手に構え6連装ボウガンを前に出した。


シノが、赤外線の影3つの場所を再度確認し、1人でまるで忍者のように抜き足差し足にて近づいていった。そしてステルスモードにした。

するとイザベラ、ルイーズの視界からはシノが消え、シュッシュシュという音がしたかと思ったら、バタバタバタという人が倒れる音がしたのだった。


「いいわよ!クリアしたわ」と中からシノの声が聞こえたため2人は急いで部屋に入っていった。

「こいつらがリーダー格みたいだわ。」とシノが言ったが、

確かに他のテロリスト達と違って身なりが豪華である。


「全員やっちゃったのかしら??」

「もう赤外線の反応がないから他はいないと思うわ!」

ルイーズが3人を足で軽く蹴ってみたが、やはり全く反応はなかった。

「まあ、実弾兵器って言っても私達の相手にはならないってことね!」と満足そうな表情である。


他のテロリストはいないのか?3人は最終確認を兼ねて要塞に繋がっている施設も確認することにした。

「あらっ この先に幾つかの小部屋のようなものが並んでいるみたいなんだけど…ここは赤外線反応があるわ。」とシノが少し緊張した面持ちである。

「えっ まだあいつらいるわけ?」

「結構な人数よ! 20人ぐらいはいるかしら。」


また3人は表情を変えて戦闘モードになった。

それぞれレーザーガンとボウガンを構えながらステルスモードで静かに進んで行くと洞窟にはめられた鉄製の頑丈なドアが行く手を阻んだのだ。

「これ、なんとなく牢屋みたいね。誰かいるのかしら?」

「鍵がないから、破壊して入ってみましょう。」とイザベラがレーザーガンで施錠を焼き切った。


ランプの灯りだけの薄暗い洞窟に入っていくとやはり鉄格子の牢獄になっていた。3人はメルメットのライトを点灯し中をよくみてみると、なんと3つの牢に6、7人づつの若い女性が捉えられていたのであった。


すると「助けてください!お願いします!」と叫ぶ声が聞こえた。

「今、あいつらをやっつけたんだけど、あなた達はどうしてここにいるの?」とイザベラが聞いた。

すると、その女性の中の1人が、「私たちは攫われて、身代金目当てに閉じ込められているんです。どうか助けてください!」

若い女性達は容姿は良いのだが、あいつらの慰みものになっていたのか?あまり衛生的ではない状態であった。


「わかったわ。私たちはあなた達の味方よ!安心して!」ルイーズが言った。

「多分、私らも攫われたじゃない? それと同じような子達じゃないの?」

「そうね。かわいそうね・・・」

「今から、このドアを焼き切るから、みんな、危ないから後ろに下がって!」と言い焼き切ると女性達を外に出した。


やはり18人の若い女性であった。3人はメルメットを取って挨拶をした。

「皆さんは、どこから連れてこられたの?」と聞くと、アメリカ大陸、ヨーロッパ北部と様々である。

「ごめん。私らはここのテロリスト討伐が目的で来たから、あなた達を元の場所に戻すことはできないの。でも、地中海のオフショア・シティというとこに住んでいて、もしそこでよければそこへなら連れていってあげるわよ。どう?」とイザベラが聞いた。


もちろん、ここに置いていかれるよりはいいのであろう。全員オフショア・シティ行きを選んだ。こんな身なりになってしまってはいるが、身代金目的だけあって全員裕福な家庭の子女のようにも見える。


「残念ながら私達はこのロボットで来たからあなた達を乗せることはできないの。あとから仲間の船が来るからそれに乗せてもらうことにするね。いいわね!?」と言い、ブライアンに連絡を取った。


「そうなのよ。18人の綺麗なお嬢様たち。だけど汚れているから船でシャワーを浴びさせてあげて!」

「わかったよ。軽い食べ物もあるからそれも提供するよ。」

「若い綺麗な女性達だから、あんたたち!手を出しちゃダメよ!」

「わかった、わかった、俺たちは紳士だから大丈夫だよ。」と大笑いしているのが聞こえた。

「紳士だってさ!?呆れちゃうわね! まあ、ここのテロリスト達よりはマシか!?」とイザベラが独り言を言っている。


彼女らはブライアンの船が到着した18人のお嬢様を乗船させてから船内の居住空間も確認した後に出航させた。

「あの子達の顔見た? 海賊達を見て、『また、私達売られてしまったの?』っていう顔してたわね!」とルイーズが、

「でも、でも、あいつらだったらとりあえずは安心でしょ!?」

「大丈夫だと思うわ。なんせソフィアの命令と言っておいたから。」

その後、船を遠くに見送った3人はEBSで帰還した。


「今、トリオから連絡があって、テロリストは全部やっつけたけど、あのアジトには身代金目当ての若い女性達が18人捕えれれていたらしいわ。とりあえずブラインの船でこっちに連れてくるってことなの。」とソフィアがリンダに状況を説明した。

「そうなんだ、その子達はここに住むのかな?」

「それもわからないから、着いたら、リンダ、あなたが彼女らをマネージメントしてあげて。」

「わかったわ。家に帰りたい子には実家に連絡させて、もしここに残りたい子がいたら言うわね!それでいいかしら?」

「いいわ!で、とりあえずパーティールームに折りたたみベッドを入れて、そこで寝泊まりしてもらおうと思ってるからハナと一緒にセッティングしてもらえると助かるわ。」

「わかったわ、ソフィア!任せといて!」


彼女達の到着後、リンダはハナと一緒に指示通りに仕事をこなしていた。

「家に連絡したい子達は15人ね!?あとの3人は?」

「私、家には帰りたくないんです。実は親に虐待されているんです」と1人が答えた。

あと2人は姉妹のようで、「私達は親族の家に居候していて、両親はもう亡くなっているんです。今回身代金も払ってもらえず・・・もう私達はあそこには帰りたくありません。できれば、ここで生活できないでしょうか?」と泣いていた。


「なるほど、そういう理由があるのね? わかったわ。ここのモナークはソフィアとジュリアというツインズなの。住民も今では結構いるわ。見える?あそこに見える浮島の家は住人たちの家で、真ん中のガーキンみたいなでかいヤツがホテルなの。ソフィアにあなた達が居られるように取り次いであげるから!」とリンダは頼り甲斐がある姉御のような表情になっていた。


取り急ぎ、移住希望の3人には簡単なTシャツとショーツに着替えさせて、ハナがお得意の引率をしているようだ。隣に男性もいるようだが…

なんとダニエルが手伝っているのであった。


一通り見学した一行は浮き輪の中のスロバキア伝統料理のカフェでランチをとることにした。

「ねえ、クララさん、お勧めランチ5つお願いします!」とハナがオーダーしてカウンターに座った。

「このカフェは、オーガニックなスロバキア伝統料理のお店なのです!美味しいですよ!」とハナがにこやかに場を和ませようとしている。

「へえー 僕はまだ食べたことがないので楽しみです!」

「ところで君たちはどこの出身なんですか?」


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