11. 襲撃
この物語は双子姉妹(Blanc Twins)の冒険談を『夢とは?』いうテーマで描いたパラレルワールドでの物語です。彼女達にぼんやりと見える『夢』を無意識に追いかけて行くとそこに『幸せ』が見つかるのか?を綴っていきたいと思います。
このエピソードからはSeason4ー余燼よじんが燻る編ーのスタートです。
実はシーズン1の前にプロローグ的な『成り行き』の詳しいお話があるのですが・・・それはこのシーズンが終わった後に公表したいと思います。(文芸:ヒューマンドラマにて)
そしてこの双子は稀に見るとびっきりの美人姉妹なのです!まるで光と陰。ロボットや兵器類も言葉では7割しか描けませんがカッコいいはずです。荒廃したパラレルワールドでの彼女たちの活躍とクールな兵器類をイメージしながら、世界地図を片手に読んでいただけると楽しめると思います。これって現実なの?それともSF?と言う狭間で大人も楽しめるギリギリのラインでどんどん進めていこうと思います。
エッセイもその他カテゴリーのエッセイにて投稿中です!
短編集もやっています!!
スピンオフ『JOE TEMPEST』も宜しくお願いいたします!!
「ほい!」と言って渡されたためダニエルはそれで砂塵の方角を見てみた。
しばらく、じっと観察していたが、
「あれは、僕らの世界のハンヴィーですよ!しかもマシンガンを積んでいます!」
「えっ あなたの世界のものなの??」
「そうです。あれは4輪駆動の軍用車両なんです。4人乗りでルーフに機関銃が固定されているようです。5台は確認できました。」
「まずいことになったわね!? 私らを狙っているんじゃない??」
「こっちの方向に向かってきていますよ!!」
リンダはすぐにオフショア・シティに連絡をとり援軍を要請した。
リンダが操縦するホバージェットはトップスピードでオフショア・シティに向かっていた。
「戦ってもいいんだけど、マシンガンが5門あるということだから、一斉に喰らうとシールドを張っても実弾だから被害が出ると思うのよね。あんたもいるし・・・できるだけオフショア・シティに近づいて、いざとなったら戦いましょ!準備はしておいてね!」
と言いながらも、リンダも少し緊張している表情に変わっていた。
距離は縮まらないものの奴らはやはり追って来ている。
ダニエルは初めて撃つレーザーキャノンのため、いつでも撃てるようにとフロントスクリーンに後方のヴィジュアルを映しレーザーガンの照準を合わせてみているところだ。幸いまだ射程圏外である。
一方、リンダからの緊急連絡を受けたソフィアはイザベラと合議中であった。
「リンダからの連絡だと、ダニエルの世界の戦闘車両が5台追って来ているということで、敵人員は推定20人前後、実弾のマシンガンを装備しているようよ。」とソフィアが緊急報告した。
「なるほど、そいつらって例のテロリストなんじゃないの??」
「ということは・・・ブラスターガンが効かないこともあるわね!?」
「そうね。テロ組織の規模を確認したいから、1人でもいいから残したいわね。」
「じゃ、私とルイーズ、シノの3人でWASにフライングエンジェルを付けて出ましょうか? EBSだとやりすぎでしょ?」
「そうね。全て壊滅しちゃうわね。じゃ、そうしましょう!」
「この先何があるかわからないから、私もとりあえずここに残ってサポートするわ!」ということで作戦がまとまったのだった。
「ルイーズ、シノ? どうやら私らの出番らしいよ!!」
「マジー やっとだよー!」
「シノ、ソフィアからのお願いで、奴らは多分テロリストらしいの。他のテロリストもいるか情報を聞き出したいから1人は残しておいてだってよ!」
「今回は敵の車両は5台で実弾のマシンガンを積んでいるとかで、リンダ達が追いかけられているらしいの。ダニエルも一緒なのよ。だから、WASで行けってよ。」
「了解!!」と3人はフルアームドに変身しているところだ。
格納庫に急ぐとすでに彼女らのWASは武装しフライングエンジェルも装着済みとなっていた。
「さあ、さあ、いくわよー!!」と勢いよく乗り込み、開いた格納庫のルーフから大空へと飛び立っていった。
「あっ、あれじゃない!?」とルイーズが、
「そうね! リンダのホバージェットね! そうね5台が追ってるわね?」
「やっぱり、車両の上に大型のマシンガンみたいのが載ってますね。」
「どれにしようかな〜?」
「ルイーズ、何してんの?」
「だって。一台残さないと!」
「あっ、そうよね!」
「じゃ、一番遅れてるヤツにする?」
「わかった!じゃ潰すのは4台だね。私らでこっちの3台やるから、シノは残り1台やってから残す1台を確保して!」
「わかったわ!」
という作戦チャットの後に3機は下降して行った。
彼女ら3人はEBSで培った飛行戦をWASでもそのまま実行できるため、
まずはイザベラ、ルイーズが左肩のレーザーキャノンを敵の車両目掛けて発射した。見事命中し炎上している。
走行中の残った一台からルーフ部に戦闘員が出てきてこちらを機関砲で狙っている。
「あら、来るわよ〜!さらっと避けましょうね!」と言いながら、撃たれた機関砲の実弾をひらりと避けた。
シノも担当の1台をレーザーキャノンで潰したところだ。残り2台がそのまま走行中である。
イザベラ、ルイーズが1台の前に降り立った。シノも同じように降りて行く手を阻んだ。車両2台は急ブレーキをかけ中から武装した4人が降りてきた。
どちらも2名がマシンガンで撃って来ており、残り2名がバズーカ砲を取り出している。
「あれ、やばいんじゃない?まずあれだね!」
イザベラとルイーズはシールドを構えながら、イザベラがマシンガンの2人をアックスで潰した。そして、素早く近寄ったルイーズも同じようにアックスでバズーカの2名を発射前に潰すことができた。
「シノ、大丈夫?」と2人が振り向くと、
忍者刀でマシンガンの1名を潰し、クナイを2つ投げてバズーカの2人を潰したところだった。残った1名が後退りしながら、まだマシンガンを撃ち続けている・・・ そして、どうやら弾がなくなったようだ。すると今度は腰からハンドガンを取り出し撃ち始めたのだった。その間イザベラがWASを離脱し、後部から回り込みその兵を捕えようとした。
イザベラの接近に気づいた彼は、イザベラに向けて撃ったがアーマーに当たって弾かれてしまった。彼女は後ろから羽交い締めにし気絶させた。
そして、この間リンダのホバージェットは無事逃げ切れたようである。
3人は捕虜を連れ帰り、海賊のブライアンに預けて情報を吐き出させることにしたようだ。
そして、リンダとダニエルが無事帰還し、3人にお礼を言っているところである。
「いやー、リンダが相手しなくてよかったよ〜、なんか物騒な大きめな飛び道具出してきたからさー」とルイーズが彼女の咄嗟の判断を誉めていた。
ダニエルが、「それって、多分バズーカ砲ですよ!戦車の砲弾に匹敵するから当たるとヤバかったと思います。」
「やっぱり!? そう思ったから、真っ先に潰したよね〜」と余裕である。
「しかし、やっぱり、まだテロリストっていう輩がいたんだね!?」
「しかし、初めて見ましたが、あのロボットみたいなものすごいですね!」
「ああ、ラップアラウンドスーツ通称WASって言って、あんたらの国にも輸出しているヤツだよ。ジュリアのアイデアで開発されたんだけど、意外に着ぐるみみがいで使い勝手がいいんだよね! でも、中に入ってる人間に性能は比例するんだよ〜!」
「しかし、ああいう奴らがまだいるとすれば、これからは警戒しないとまずいですね!」とシノが言うと、
「それを海賊のブライアンおじさんがうまく聞き出してくれると思うよ!どこから現れたのか聞きたいわね!」と彼に何故か詳しいリンダが答えた。
そこにソフィアも登場し、
「みんな、無事でよかったわ!トリオのみんなよくやったわね!リンダも交戦しないで連絡をくれた判断よかったわ!これからもそうしてね!」と4人を労っている。
「ダニエル、今日はどうだった?」
「いやー、あのテロリスト達に追いかけられた時には焦りましたが、今日はいい経験をしました。僕もこの世界でお役に立てるように頑張ります!」
「じゃ、次は、ハナに言ってこの中を案内してもらうからね!」と言って出ていった。
3人とリンダが退出し、ミーティングルームにダニエルが1人、先ほどの余韻が消えずに放心状態で座っていた。そこにハナが入ってきた。
「あなた、襲われたんですか?私もやっつけたかったでーす!私はガンマン、いやガンガールなんですよー」
いきなりの登場に驚き振り返ってみると、そこにはミニスカポリス姿の可愛い女の子が立っていた。
驚きながら「あなたは?」
「私はハナでーす! あなたを案内しにきましたよー!」
「あっ ハナさんですね!?」と可愛さと剽軽さのあまり一気に安心した表情に変わった。
「へえー、ハナさん射撃が得意なんですね!? 実は僕も射撃は一番得意なんですよ。」
「へえ〜 そうなんですねー いきなり気が合うじゃないですか〜 じゃそのうち射撃ゲームでもやりましょうね! でも、その前にご案内でーす!!警察官の私について来てくださーい!じゃないと逮捕しちゃいますよ〜!」といつもの得意なポーズが出てダニエルは笑っている。
こんな和んだ感じでいつもの案内がスタートした。




