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6: 欲の深さの違い

この物語は双子姉妹(Blanc Twins)の冒険談を『夢とは?』いうテーマで描いたパラレルワールドでの物語です。彼女達にぼんやりと見える『夢』を無意識に追いかけて行くとそこに『幸せ』が見つかるのか?を綴っていきたいと思います。


このエピソードからはSeason4ー余燼よじんが燻る編ーのスタートです。

実はシーズン1の前にプロローグ的な『成り行き』の詳しいお話があるのですが・・・それはこのシーズンが終わった後に公表したいと思います。(文芸:ヒューマンドラマにて)

そしてこの双子は稀に見るとびっきりの美人姉妹なのです!まるで光と陰。ロボットや兵器類も言葉では7割しか描けませんがカッコいいはずです。荒廃したパラレルワールドでの彼女たちの活躍とクールな兵器類をイメージしながら、世界地図を片手に読んでいただけると楽しめると思います。これって現実なの?それともSF?と言う狭間で大人も楽しめるギリギリのラインでどんどん進めていこうと思います。


エッセイもその他カテゴリーのエッセイにて投稿中です!

短編集もやっています!!

スピンオフ『JOE TEMPEST』も宜しくお願いいたします!!

オフショア・シティに戻ってきた2人は、

「やったわ!このリーパー大成功ね!!」とソフィアがはしゃいでいるところだ。

「これ、もっと作れるんだったら、あの子達用に3つあるといいわね!」

「それと、ラップアラウンド・スーツとEBSも一緒にリープできるのかも試してみましょう!」

「ただ、そんなには私達には影響はないみたいなんだけど、健康を考えるとリープ回数は減らした方がいいと思うわ、少なくとも強力な磁場の影響は受けてるはずだから。」


「じゃ、次は試しにEBSで独ソ戦の最前線に現れてみる? そうすれば改良した兵器でテストファイティングができるわよ!」

「そうね、じゃ、まず大は小を兼ねるからEBSで調整してみましょうか?それと兵器類だけど・・・実弾戦になるだろうから、まずはシールドを厚く大型にして、ボディシェルの上に装甲を足すイメージで、実弾兵器からの防御を検討してみるわ。私達もアミニションの原料はジョンから調達できるようになったから、大きなガトリング銃みたいなものも背面に付けてみようかと思ってるの。」


「いいわね!私の両槍みたいな武器は開発可能?」

「できるわよ!私のにはマシンガンをプラスするわ。」

「しかし、今回は私も流石に射撃の特訓をしておくわ。必要でしょ!?」

「じゃ、私のはそもそもレーザーライフルは装備しているから、ガトリング銃とマシンガンにロケットランチャーもプラスするけれど、あなたのには多数の戦車を一度に破壊できるガトリング銃とマシンガンを装備するわね。」

「わかったわ。ソフィア、有難う!」


「そうそう、それと、レーザーの大きな長いナタみたいな兵器も開発しようと思っているの。大きなナタのように振り回せば、遠距離の敵を斬撃のように切断できるのを。」

「いいわね!。あの未来にあったレーザーブレードみたいなやつでしょ?」

「そう!でも刀のように原型がとどまるものではないから、流動的なレーザーの束を使って、敵を切り裂く鞭みたいなイメージをして貰えばいいのかな?レーザーハチェットと言うのよ。」

「凄いわ!絶対に役立つと思うからよろしく頼むわ!!」


ソフィアとジュリアが消えた後の次の日、

異常にやる気を出したダニエルは、早速アサシンに連絡を取る手筈を整えていた。そしてドイツにいるレジスタンス仲間にも連絡を取っていたのであった。

イザベラ、ルイーズ、シノはしばしの間ベネチア観光である。


ソフィア達はこのパラレルワールルドを自分達の世界と区別するために、『ワールドウォーエラ:WORLD WAR ERA ーWWE』と名づけることにした。我々が言うところの第二次世界大戦がそのまま存続している世界であるからだ。


「ジュリア! やっとWWE用の装備が出来上がったわよ!」とまたもや感激しながらソフィアが走ってきた。

「早かったわね!見に行くわよ!」

と2人はEBSの格納庫に移動し眺めると、ソフィア機・ジュリア機の2機のバージョンアップを目にした。

「どお?」

「凄いわね!なんかイカつくて前よりカッコよくなったわね!」

「早速、動かしてみましょうよ!」


今では、ソフィア機もフライングエンジェルを装着できるようになっていたので、2機は格納庫のルーフを開けて砂漠地帯へと飛び立っていった。

まずは飛びながらの射撃シミュレーションである。

ソフィアは手持ちのマシンガンを砂漠に向けて試射し、ジュリアは背面に装備されたガトリング銃をレールに従って左肩へと回し込み試射しながら着陸した。


「いい感じね!」とソフィアが言うと、ジュリア機とは違って機の背面に装備されているロケットランチャーを右肩へと回し込んだ。

「じゃジュリア、このランチャー強力なんで6発だけなんだけど、あの山を狙ってみるわね。」と言って発射した。

凄まじい破壊力であった。

「凄いわね!あなたの飛び道具としては、レーザーライフルと、このロケットランチャーにマシンガンになるのね!?」

「そうよ! ジュリアのは、さっきのガトリング銃だけだけど大丈夫かしら?でも、撃ちながら右手は使えるわよ。」

「そうね。左肩のレーザーもあるし、対戦車がメインになるだろうからいいと思うわ。」


「それと、例のレーザーハチェットもできたわよ!! これはすごい!!右の肩の裏にハンドルがあるから抜いてみて!」

「あっこれね!」と言いながら抜くと、レーザーの塊のような青い炎が先に灯っていた。

「ハンドル部分にあるボタンをクリックしている間は、そのレーザーの炎が長く伸びるの。それで切れるからやってみて!」


ジュリアがそのボタンを押すと前方向にレーザーの炎がいきなり伸びたのであった。

どうやらボタンを押す強弱でその距離が決まるらしい。しかし、伸びれば伸びるほど威力は弱まる仕組みのようだ。

ジュリアは、その長く伸びたレーザーハチェットで砂丘を切ってみた。

「すごいわね!これはレーザーガンとソードの中間的に使えて素晴らしいわ!! また、ジュリア、すごいものを開発しちゃったわね!」


「今回はジュリアの方が接近戦タイプで、私のは遠距離支援で装備してみたの。このフォーメーションで対独ソ戦では試してみましょう。それとあなたの両槍も出来上がったわよ。2つ折りで背面に装備するわね。」

「わかったわ。ソフィアいつもいつも有難う!」


「次にあの子達のを装備しようと思うんだけど・・・何かプランある?」

「そうね、双子には左肩にガトリング銃にマシンガンでしょ。両槍もね。で、シノは装備が軽い方がいいからマシンガンと両槍でいいと思うわ。もちろん、そのレーザーハチェットもよろしく頼むわ!」

「わかったわ。じゃそれで準備しておくわね。」


新装備の確認を終えたこの日にジュリアは再度ワールドウォーエラにリープして行った。


「どお?あなた達、ベネチアは観光できた?」

「色々見れたわ!良かったわよ。なんか歴史が深くて見どころ満載だったわ。」とイザベラが満足げに代表して答えた。

「ねえ、ジュリアはどう思うかな? 私らこの世界と比較してある結論に達したの。」

「えっ 何? それ??」


「私たちの世界とこの世界は何かが違うと思っていたんだけど、私たちの頭で色々と検証した結果、『欲の深さ』が違うんじゃないか!?って言う結論に達したのよ。」

「なるほど〜 ・・・あなた達見かけ寄らず哲学的ね。でもそれは一理あるかもね!?」

「でしょ〜」

「それで、これは仮説なんだけど、そのミュータント達が人々にマインドコントロールを掛けて、欲の深さによって昇っていくヒエラルキーを形成しているのよ、きっと。だけど、そのマインドコントロールが効かない人々もいるから、そういった人達は競争社会から取り残されて下層のヒエラルキーになっちゃってるの。だから、ミュータント達を排除すれば、魔法が解けてここの戦争も無くなるんじゃないか?って思うのよね・・・」


「なるほどね! 私もどこかが私たちの世界と違うなって思ってはいたんだけど、そう言うことかもしれないわね。きっとフェイクな夢の世界を魅せられて、それに憧れを抱いているのよ。確かに憧れないっていう選択肢もあるわけだけど、ここは他人と比べるってことが重要な価値観になっているようだから、その優劣がお金で置き換えられて人間の価値を決めていると言うことなのかもね。」


「そう!そうなのよ!私たちの世界って他人と比べるってことがそんなに重要ではないし、どちらかというと個性重視でしょ!人口が少ない分競争意識も薄いのよね。」

「まあ、いずれにしても、諸悪の根源はミュータント達ってことよね!」

「ダニエルはそのアサシンに連絡をつけたと言ってたわよ。もうすぐここに来ると思うけど。」


しばらくしてダニエルが息を切らしてホテルの部屋に入ってきた。

「ジュリアさんはいますか?」

「いるわよ!」

「今すぐ僕と一緒に来られますか? マリア・マグダラ教会に行けばそのアサシンのリーダーのジャコモに会えるんです。」

「わかったわ。シノも一緒に来て!」

3人は急いでその教会に向かったのだった。


新規にお読みいただいる方々、本編から追いつてきたでしょうか?

来月(次週)から週2回の投稿にします。

火・木の投稿予定です!お楽しみに!

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