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1: イザベラ・ルイーズ・シノの冒険の始まり〈Season4スタート〉

この物語は双子姉妹(Blanc Twins)の冒険談を『夢とは?』いうテーマで描いたパラレルワールドでの物語です。彼女達にぼんやりと見える『夢』を無意識に追いかけて行くとそこに『幸せ』が見つかるのか?を綴っていきたいと思います。


このエピソードからはSeason4ーミュータントとの対峙編ーのスタートです。

実はシーズン1の前にプロローグ的な『成り行き』の詳しいお話があるのですが・・・それはこのシーズンが終わった後に公表したいと思います。(文芸:ヒューマンドラマにて)

そしてこの双子は稀に見るとびっきりの美人姉妹なのです!まるで光と陰。ロボットや兵器類も言葉では7割しか描けませんがカッコいいはずです。荒廃したパラレルワールドでの彼女たちの活躍とクールな兵器類をイメージしながら、世界地図を片手に読んでいただけると楽しめると思います。これって現実なの?それともSF?と言う狭間で大人も楽しめるギリギリのラインでどんどん進めていこうと思います。


エッセイもその他カテゴリーのエッセイにて投稿中です!

短編集もやっています!!

スピンオフ『JOE TEMPEST』も宜しくお願いいたします!!

イザベラ、ルイーズ、シノが乗ったプロペラ機はゆっくりと上昇しブラジル上空を飛んでいた。カトリックのナンが着用するようなガウンを着ているため、フッドをかぶっていれば周りには戦士には全く見えないようである。カーゴ便のため荷物と彼女らが混在している空間で薄暗い奥から若い男が近づいてきた。


「あなた方が異世界の方達ですか?」と小さな声で言った。

「そうよ!あなたがジョンが言っていた案内人?」とルイーズが答えた。

「そうです。ここに座ってもいいですか?」と言いながら機内の壁面に備え付けられた簡素なシートを開け座った。中肉中背のコーカソイド系の若い男だった。髪の毛は少し天然パーマがかったダークブロンドのマッシュルームカットで大きな青い瞳が印象的である。


「私、イザベラ、あんたは?」

「僕はダニエルといいます。よろしくお願いします。」と緊張しているように見える。

「こいつらは仲間よ! 妹のルイーズとシノ。ヨロシクね!」

「イザベラさんとルイーズさんは全く同じに見えますね!」と言いながら驚いていた。

「そりゃそうよ!一卵性双生児だからさ。」

「そうなんですか!僕は一卵性双生児とやらを初めて見ます。シノさんはアジア系ですか?」

「そうです。日系です。」

「わかりました。これから、簡単に今後の予定を説明します。シノさん、小声で話しますので僕の隣に座ってもらえますか?」

「わかりました。」と言い、シノは立ち上がってダニエルの隣に移動した。


「僕らはこれから大西洋上空を飛んで、明日スイスのジュネーブ空港に着く予定です。到着は夜間になるので、着陸後滑走路を移動中に闇に紛れてこの飛行機から離脱します。この機体はあそこから外に出られるのです。」と小声で言って、フロアにあるハッチを指差した。

「なるほどね〜 それで出たらどうするの?」


「僕が合図をするので、その時出てもらって、まずは滑走路脇の茂みに隠れて下さい。この便が最終便になるので、しばらくすると空港がクローズし照明が落ちるのです。その後、空港の柵に誘導しますので、そこから外に出ると同志が車で迎えにきていますから。」


「なるほどね〜 そのあとは?」

「僕らはその車に乗って、スイスレジスタンスのアジトに移動します。モレソン山という山のふもとにその施設があるのです。」

「なるほど〜 わかったわ・・・ 君はいつもこんなことしてるの?」

「そうですね。定期的に行き来しています。」

「そうか〜 じゃ慣れてるんだね!?」

「まあ」


「私ら、これからあんた達の世界でいうミュータント? ってやつらを見つけたいの。なんか、ジョンによるとベニスあたりにいるとか?」

「そうですね、そういう噂がありますが、まだ彼らの場所を押さえたものはいませんね。」

「あなたが、ベニスまで案内してくれるわけ?」

「はい、そのつもりです。 アジトに着いたらすぐ車で移動します。」

「わかったわ!じゃダニエル、これからヨロシクね!」


その後 誰も話さない無言の時間が流れていたが、

「ねえ、あの子可愛くない!?」とルイーズがこっそりイザベラの耳元で言った。「えっ あんたの好み?」

「明るいところでよく見ないと結論出せないけど・・・ちょっといいかなと思ったりして・・・」とニンマリとした表情である。

「わかったわ。何か話してみれば。」


「ねえ、ねえ、ダニエル?」

「はい。」

「あなたはどこで生まれたの?」とルイーズが聞いた。

「戦争中なので、詳しくはわからないのですが、フレンチスイスです。」

「だから、スイスとジョン達の橋渡しをしてるのね?」

「まあ、そういうことですね。」

聞かれたことには簡潔に答えるのであるが、なかなか会話が進まないようだ。

「私達の世界にはきたことはあるの?」

「いえ、幹部だけしか行けないんです。でも話だけは聞いていますよ。」


そこでシノも割って入ってきた。

「ねえ、ダニエルさん。多分私と同じような年齢だと思うんですけど、いきなりですけどおいくつですか?」

「僕は…19です。」

「そうなんですね!では、私の方が少しお姉さんですね!」と言ってニコッとした。

「そうなんですね? 皆さんお姉様たちなので少し緊張していまして・・・」

それを聞いてイザベラが吹き出した。

「あなた、やっぱり緊張してるわけ?」

「ちょっと・・・綺麗な女性にはあまり接点がないので・・・」と言いながら顔を赤らめていた。


これはこの暇な時間のネタになると思い、イタズラ好きのルイーズは彼を揶揄ってみようと思ったのだった。

「そうなのね!じゃ、お姉さんが聞いちゃおうかな〜 この中で一番綺麗なお姉さんはだーれだ??」

えっ という表情をしてダニエルは赤くなって下を向いてしまった。

「イザベラ、やめましょうよ!かわいそうですよ!」とシノがかばった。

「じゃ、そのうち教えてね!」

「はい、わかりました。」

また無言の時間が流れていた。


「そうだ、これ。」と言って、ダニエルはサンドウィッチをリュックから取り出した。

「おかなすいてたのよ〜 ありがとうダニエル!」とルイーズが言いながらそのサンドイッチをもらい他の2人にも投げた。

「それと、飲み物もありますよ。」と言い、またリュックから缶コーヒーを出してきた。

「へえ、この世界には缶に入った飲み物があるんですね!?」とシノが驚いている。


そのランチを食べながら「ねえ、ダニエル!あなたが所属しているそのスイスのレジスタンスって男ばかりなの?」とルイーズが聞くと、

「はい、ほとんどが男ですね。ただ掃除とか身の回りの世話で村のおばさん達が手伝いには来てくれます。」

「そのレジスタンスは何人ぐらいいるんですか?」とシノが聞くと、

「僕のところは小さい規模なので約50人ぐらいですね。ただその施設は農家の納屋を改装して住んでいるので、居心地は良くはないんです。皆さんはすぐにそこから車でイタリアに向かうので問題ないかと思います。」


イザベラが、「イタリアに向かう時は誰が運転してくれるの?」と、

「僕ですよ!ジョンからは僕があなた方のサポートをするようにと申しつかっていますので。」

「へえ、あなたが私たちをずっとサポートしてくれるわけ?」

「はい、僕はここスイスのフランス語圏に住んでいますが、母がイタリア人でベネチアの出身なのです。だから土地勘があるから選ばれたんだと思います。」


そうこうしているうちに機体が着陸体制に入ってきた。

「では、みなさん、着陸してゆっくり滑走路を動いている時に、ここのハッチから路面に降りますね。僕に続いてきて下さいね!」と言いながら少し緊張した面持ちである。

そして、無事着陸し滑走路を徐行し始めたとき、ダニエルは胸の内ポケットからワルサーPPKを取り出して逆側の内ポケットからはサイレンサーを取り出し装着した後ジーンズの前に挟み込んだ。


「さあ、皆さん、では、いきますよ!」と言って、勢いよくハッチを開けた。

そして彼が見本を見せるが如くまず自分から降りて行った。そしてそれを真似てイザベラ、ルイーズ、シノと続いて滑走路に飛び降りた。全員無事に降りることができ3人はダニエルの方に走っていった。飛行機はそのまま何事もなかったかのように走り去って行き、4人は闇夜に紛れて滑走路の外の林に向かって走っていった。


その時暗闇から「お前ら、とまれ!!」という大声がした。暗闇の中で目を慣らして声の方向を見てみると、ドイツ軍の軍服を着た兵士が2人立ってこちらに懐中電灯をあてていたのだった。


「しまった、見つかった・・・」という声がダニエルから漏れた。

「お前ら、不法侵入者だな!レジスタンスの者か?」とその兵士が聞いてきた。1人が懐中電灯をダニエルに向けており、もう1人がマシンガンを構えていた。


本編投稿再開です!


『JOE TEMPEST』をお読み頂き本編に来ていただいた方々

『光と陰ー織りなす夢の形』のシーズン1・2・3とお読み頂きしシーズン4を心待ちにして頂いている方々

今日からシーズン4が始まります!!


シーズン1からスタートする方々もいらっしゃると思いますので、まずは週一回の投稿でスタートです!

是非ブックマークを宜しくお願い致します!


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