42:ジョン、オフショア・シティへ!
この物語は双子姉妹(Blanc Twins)の冒険談を『夢とは?』いうテーマで描いたパラレルワールドでの物語です。彼女達にぼんやりと見える『夢』を無意識に追いかけて行くとそこに『幸せ』が見つかるのか?を綴っていきたいと思います。
このエピソードからはSeason3ー余燼よじんが燻る編ーのスタートです。
実はシーズン1の前にプロローグ的な『成り行き』の詳しいお話があるのですが・・・それはこのシーズンが終わった後に公表したいと思います。(文芸:ヒューマンドラマにて)
そしてこの双子は稀に見るとびっきりの美人姉妹なのです!まるで光と陰。ロボットや兵器類も言葉では7割しか描けませんがカッコいいはずです。荒廃したパラレルワールドでの彼女たちの活躍とクールな兵器類をイメージしながら、世界地図を片手に読んでいただけると楽しめると思います。これって現実なの?それともSF?と言う狭間で大人も楽しめるギリギリのラインでどんどん進めていこうと思います。
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しばらくするとスーパーソニックジェットカーゴが上空に現れて、垂直に降りてきた。
これに関してもジョンは驚いていた。『垂直に降りられるんだ!?』という表情であった。
カーゴハッチが開いて、アーマーに身を包んではいるがヘルメット着用していない姿のジュリアが現れた。
それを見ていたジョンは呆然としているようだ。『この女性がこの軍団のリーダーなのか!? まるで軍人には見えないじゃないか!? それになんという美貌・・・』と言う声が聞こえてきそうである。
ジュリアがジョンに近寄ってくると、ジョンは敬礼して「自由連合軍アメリカ支部長のジョン・ハワードと申します。」と軍人のように敬礼をしながら簡単に自己紹介をした。
「私がこの子達のリーダーのジュリアです。どうぞよろしく! ここから私達の海上都市までは数時間かかるので、移動中あなた方の世界の話を色々と聞かせてください。」といつものポーカーフェイスで話している。それを聞いたジョンは半ば緊張した面持ちで、「このジェットでは地中海まで数時間で到着するんですか!?」と驚きながら、「是非とも貴国と友好的な対話をしたいと思っております。」と軍人らしく答えた。
ジョンはジュリアと機内のラウンジに座り、コーヒーを飲みながらミュータントに牛耳られた自分達の世界の実情を詳しくまた熱心に話していた。その間ジュリアは一般民衆の悲惨な生活の話には一番興味を持って耳を傾けていた。
「この世界でもユーラシア帝国っていうものがあって、民衆の生活は同じようなものだったわ。なんで帝国になるとそうなるんでしょうね?」と率直な感想を述べた。
「その帝国はどうなったんですか?」とジョンが自分達の世界に照らし合わせて聞いくと、
「私たちで潰したわ」
「では、私たちにも、ぜひ、ご協力をお願いしたい!」と興奮しながらお願いしたのだが、
「私たちがあなた方の世界に干渉しなければならない理由がまだ見つからないわ。そもそもの元凶であるそのミュータント達の居場所はわかるのかしら?」
「あいつらの元である親はベネチアの島にいるという噂がありますが、場所はまだ特定できていません。息子達はベルリン、モスクワ、ワシントンにいるという話です。娘は両親と一緒かと。」
「なるほど・・・予知夢の正確性とテレパシーのレンジが気になるわね」
「それも詳しくはわかっていませんね。」
「この私達の出会いも予想できるぐらいなのかしら?」
「着いたら、私の姉のソフィアにも会わせるから、何か接点を見つけてみましょう。私たちは平和を重んじる仲間でどうしても戦いが必要な場合は戦うけど、そのためにはみんなが納得できる理由が必要なの。」
「わかりました。しかしあなた方が着ているボディーアーマーと武器類が私達の世界とは全く違うので驚いているんですが、それと今のところ男性を見かけません。女性だけの世界なんですか??」と不思議に思っているようだ。
「そういうわけじゃないけど、男女関係なく戦いに参加しているわ。」とオフショア・シティの話を少ししてあげた。こうしてゆっくりとした会話が続き、地中海が見えてきた。