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38:イベント後の集い

この物語は双子姉妹(Blanc Twins)の冒険談を『夢とは?』いうテーマで描いたパラレルワールドでの物語です。彼女達にぼんやりと見える『夢』を無意識に追いかけて行くとそこに『幸せ』が見つかるのか?を綴っていきたいと思います。


このエピソードからはSeason3ー余燼(よじん)が燻る編ーのスタートです。

実はシーズン1の前にプロローグ的な『成り行き』の詳しいお話があるのですが・・・それはこのシーズンが終わった後に公表したいと思います。(文芸:ヒューマンドラマにて)

そしてこの双子は稀に見るとびっきりの美人姉妹なのです!まるで光と陰。ロボットや兵器類も言葉では7割しか描けませんがカッコいいはずです。荒廃したパラレルワールドでの彼女たちの活躍とクールな兵器類をイメージしながら、世界地図を片手に読んでいただけると楽しめると思います。これって現実なの?それともSF?と言う狭間で大人も楽しめるギリギリのラインでどんどん進めていこうと思います。


エッセイもその他カテゴリーのエッセイにて投稿中です!

短編集もやっています!!

大方のツーリストはこのコンサートの後はディナーを楽しんで明日帰郷するのだろうが、スロバキアチームはこの機会に少し延長して滞在することになっていた。彼らが部屋に戻ってしばし寛いでいた頃連絡が入った。ソフィアからであった。


「ねえ、マルク! この後予定はない? 実はサーシャとアンドレイをゲットしたからみんなで久々にディナーでもと思っているんだけど、あなた方も参加しない?」というなんとも魅力的なお誘いであった。メンバーはソフィア、ジュリア、アンドレイ、サーシャである。そこにマルク、エヴァ、クララそしてヒデが加わることになった。


こうしてオフショア・シティの綺麗な夜景が見えるゲストルームでロシアとスロバキア両国の親交を深めるディナーが始まりまずは自己紹介があった。初参加としてはロシア側ではサーシャ、そしてスロバキア側はエヴァとクララなのでその3人に注目が集まっているところだ。


マルクが「サーシャさん、コンサート本当に素晴らしかったです!僕らはあのユーラシア帝国戦の放映も観ていたので、その時からのファンなんですが、僕らの国の人々はプリンセス・ルージュのファンが多くて今回はかなりの人数がここに押し寄せてきたと思います。今後もコンサートをやられるのですか?」


サーシャが、「有難うございます!マルク王子。以前貴国のグスタフ王には謁見させて頂いたのですが、王子様方にはまだご挨拶ができておらず遅れて申し訳ございません。また貴国のファンの方々が多いとのこと大変有り難いと思っております。お陰様で今日は初めてのコンサートにかかわらず大成功だったと感じております。私自身も年に数回はこういったイベントをやっていきたいとは思っているのですが、ロシアが今変革期で大変なことになっております。」と答えた。


そこで、アンドレイも加わり、

「サーシャは今現在ロシアのエンプレス的な存在になっているんです。色々な勢力があって、それを治めるのは実は彼女しかいない状況なのです。本人もその大役を引き受けるかどうか?かなり悩んではいたのですが、それしか国が前に進む道はないと僕らは判断して受け入れてくれたのです。」


ソフィアが、「そうよね!大変なお仕事をサーシャはこなしているわけなんだけど、でもこう言った息抜きはあったほうがいいんじゃないのかしら?またお願いね!」と少し真剣な話題から離していこうと思いカジュアルな雰囲気に流した。


そしてジュリアも、「まあ、とりあえず無事にテロもなく大成功だったことに乾杯しましょうよ!」と言い、みんなでお祝いをしたのだった。


ヒデが、「私はスロバキアで通商を担当している者なのですが、これを機会にロシアの物産を我が国にて商売できればと思っております。」

するとアンドレイが、「それはそれは、こちらも有り難いですよ。今でも一部の行商人を通じて貴国と貴国を経由したオフショア・シティの物産が入ってきてはいるのですが、品薄なので、これを機会に取引を太くできると我が国民も喜びます。」と早速賛同した。


そこで今まで黙っていたエヴァ姫が珍しく口を開いたのだった。

「私、ロシアの物産に興味がありますわ。お兄様是非一度見学に行きたいと思います。ヒデさんに同行して頂きサーシャさんとアンドレイさんもいらっしゃるんですからお父様も問題ないかと思いますわ。」


マルクも、「まあ、そうだな。取引を増やすには僕らも一度マーケットを見ておいた方がいいとは思うよ。僕からもお父様に進言しておくから、一度ヒデと一緒に行ってみるか?」と返答した。


「お兄様!是非!宜しくお願いいたします。」

アンドレイも「エヴァ姫、あなたがいらっしゃるようであれば、色々とご案内するようにいたしますよ!」と嬉しそうな表情で言ったので、彼を知るものは皆エヴァ姫に興味があるように映った。そもそもそれを促進させようとしているのはBLANC姉妹なので、彼女らにとっては予定通りであったのだ。

ソフィアも「いいんじゃない!うちの物産もさらに宜しくね、アンドレイ!」と後押しをしている。


そこでジュリアは「クララさん、お久しぶりですね!初めて見るオフショア・シティはどうでした?」と話題を変えた。


クララは、「素晴らしいところですね!私もこれから頻繁に来るようにいたします。だから、色々見て回ったのですが、浮き輪というのでしょうか?その中のマーケットショップに小さいカフェと一緒に店を出したいかなと思っています。」


「いいじゃない!マーケットプレイスの方があなたのコンセプトに合うでしょう。でもそのショップを運営するスタッフも必要ね。ここの住民を使う?それともスロバキアから採用する?」と具体的なことをソフィアが聞くと、


「そうですね。まずはテストマーケティングなので、私がまずここに長期滞在しながら様子を見た方がいいのかもしれないと感じています。それは大丈夫ですか?」

「全然大歓迎だけれど住居はどうするの?」

「ご相談なのですが、浮き輪の中のレジデンシャルエリアに私のヴィラを持つことはできますでしょうか?」

「もちろん!ただ住居がかなり立て込んできてはいるけれど、まだ少し余裕があるので。明日ガルシアにお願いしましょうか?」と言うと、

「マルク王子、よろしいでしょうか?」と王子であるマルクにも承認を求めているようだ。

「もちろん、長期となるとここの国有ヴィラだと融通が効かない場合もあるので、クララさんさえ良ければいいですよ。」と答えた。


「では、王子の許可も降りたので、是非お願いいたします!」とクララは笑顔でお願いした。今まで禁欲的な生活を送ってきたクララにとってはこの件は彼女の将来を変える大冒険になるような気がしたのだった。

ソフィアが「じゃ、明日、店と住居の場所を決めましょう。その時希望を聞かせて欲しいわ。」ということで出店がまとまったのだった。


その頃イザベラ・ルイーズとシノは、リンダとハナと一緒に最後の警備にあたっていた。コンサートが終わっても、イベントの後の夜はハメを外していざこざが起こる可能性が高いからだ。


「しかし、イベント自体は何も起こらなくて良かったわね!」とイザベラが言った。

ルイーズも「一体 あのテロ野郎達はまだいるのかしらね?」と、

シノも「あの異世界へのドア?と言ったらいいのかわからないですけど、

あれは今回の爆撃で封じられるものなんでしょうか?って疑問には思っているんですよ。」と少々心配そうな表情だ。


「まあ、わかるわ!あの空間の先は異世界なんだったら、つまり、崩れた岩はその中に入って消えるんでしょ?で、それがその先の異世界にまで行って、向こうの人間は岩が出てきて驚くとか!?」


リンダが、「でも、私が確認した時は、爆発後その界隈は収まっていたわよ。ということは・・・」


シノが「あのドア付近の岩は異世界に行ったんだけど、他の岩は行かずにドア付近で収まっているってことかしら・・・ ということは、あのドアの周りは空間があるってことかしらね?」


イザベラも「シノ!そうなんじゃない! 今そういう状態なんだと思うよ。」

ルイーズは「ということは、向こうから来たとしても、岩に阻まれて進めない!ってことなのかな??」

シノが「多分そうなんだと思います。」


それを聞いていたハナも内容を理解できたようで、「私、その異世界ってとこに行ってみたいです!!」と、突拍子もないことを言い出した。

それを聞いたイザベラが、「うん!ハナ!私もその気持ちわかるぞ!」と賛同した。


ルイーズも「私ら未来の社会も経験しているわけだけど、私らがいた社会とここだと全く違うんだよね。ここの方が一万倍いいと思うよ。だから、他のパラレルワールドもまた全然違う世界なんだと思うんだよね。みんなは興味ないのかい?」とハナに賛同している。


イザベラは「まあ、あそこはいつも衛星で監視しているみたいだから、何かあったら偵察に行きましょう!」ということで、この場は収まったのだった。


そしてこのサーシャのイベントも無事終わり、ファン達も無事帰国の途についたので、忙しいサーシャとアンドレイも名残惜しそうにロシアに戻って行った。


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